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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

想像力

2008年12月03日
東川
12月1日、快晴。望岳台から望む十勝岳連峰はすっかり雪化粧をし、真っ青な空をバックにデコボコの山容がくっきりと浮かび上がっていました。夏山を彩っていた高山植物もすっかり雪の中。替わりに現れたのは雪面に点々と続く動物達の足跡です。

雪面にぽつんと立ったハイマツの稚樹の根元に向かって、エゾユキウサギの足跡が残っていました。白く輝く雄大な景色にただ見とれる人間をよそに、厳しい環境の中、彼らが冷たい樹の根元に顔をつっこんで食べ物を探したような痕がくっきりと残っていました。(写真手前中央が足跡、中央の山は美瑛岳、左は美瑛富士)
足跡とはすごいのもで、姿を直接目で確認するよりも、その生物がいつ頃、何のために、ここで何をしたのか・・・と想像力を大いにかき立ててくれます。それは人間にとって都合のいい勝手な想像かも知れませんが、皆さんも雪の上に点々と続く足跡を見つけたら、それが何の足跡かだけでなく、その生物の姿と行動を想像してみませんか?

樹の根元を探った後、来た方向とは反対に足跡は伸びていました。仲間に呼ばれたのか、食べ物が見つからなくて他に移動したのか?(奥の山は富良野岳)



美瑛町から見た十勝岳連峰。今の時期、午後3時半過ぎには薄暗くなり始める。