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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

旭岳裾合平

2009年07月14日
東川
 晴の続かない今年の北海道の夏。その中にあって、7月12日(日)のパークボランティア活動日はまずまずの天候。登山客でにぎわう旭岳裾合平での活動の一日となりました。
 夏山シーズン真っ盛り、人気の旭岳の日曜日とあって朝から駐車場は込み合い、午前中には旭岳温泉街もちょっとした渋滞となるくらいの人だったようです。

 山頂へ向かう登山者がほとんどの中、我々は姿見の花畑を見ながら裾合平方面へ。
 この一帯は土壌の関係でぬかるみが多く、それを避けて植物帯を歩く登山者によって道が複線化している場所、植物が踏まれて裸地が広がってきてしまっている場所。それを防ぐためのロープ張りをメインとして行いました。

まだぬかるみの残る足場の悪い箇所でロープ張り作業などを行うパークボランティアの皆さん。

 この時期の裾合平の名物といえば、チングルマの花畑と白鳥の雪渓。口コミで広がりこの白鳥の雪渓をカメラに収めようと大きな三脚を担いでこられる方も最近では多いようです。残念ながら今日、白鳥が姿を見せてくれたのは数十分の間だけでしたが、皆さん満足気でした。(写真は後ほど)

 今年は雪解けが遅く、花の開花もここ最近では若干遅いようです。現在裾合平の方面チングルマの花は全くなし、つぼみもまだまだといった状況。この調子だと花の時期はあと10日以上後、7月の下旬くらいになる可能性もあります。こちらのコースを考えている方は参考にして下さい。

チングルマはまだですが、雪解けの遅い場所ではまだエゾノリュウキンカが咲いているところもあります。(旭岳では5月の温泉街に始まり、7月までの2ヶ月間どこかで楽しめるという、ある意味めずらしい花)中岳温泉付近にて。

 また、登山道上にもまだ雪渓残っている箇所もあります。視界不良時はくれぐれも道迷いと滑落には注意が必要。と同時に、雪解け直後でのぬかるみも非常に多い場所です。スニーカーなどでは濡れてしまうので、登山靴にスパッツもしくは長靴でないと歩行困難と感じました。(ちなみに私はこの時期は晴れの日でも長靴です)
 
花の情報、登山道状況の詳細については

旭岳ビジターセンター    0166-97-2153
      http://www.welcome-higashikawa.jp/vc/index.htm
開館時間 9:00~17:00(6~10月無休)

で情報収集してから行くのもよいでしょう。
 
 まだロープが雪の下で張れなかった箇所も数カ所ありましたが、ロープ張りの他に色褪せた道標のペンキ塗り、古看板の撤去(これが一番大変でしたね、皆さん!)と内容の濃い一日でした。皆様本日もお疲れ様でした。

作業を終えて、白鳥の雪渓をバックに記念撮影。現在の白鳥は、まだちょっと翼が大きいかな?といった状態。