北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、利尻礼文サロベツ、知床、阿寒摩周、釧路湿原、大雪山、支笏洞爺国立公園があります。
「外来生物について企画展を行うので、湯の滝にいる外来魚を生体展示したいのですが…。」
との問い合わせがありました。
外来生物について皆さんにより広く知ってもらえる企画展です。
わざわざ千歳から捕獲に来られるので、菅野保護官と共に同行し、捕獲に協力しました。
初めて湯の滝の外来魚を目にした職員の方は、
「北海道の林道を1.4kmも入った山の中に熱帯魚がウジャウジャいる」
光景に驚かれていました。
まずはタモ網での捕獲です。
比較的捕まえやすい、池からの流出河川部で行います。
ウジャウジャいるのですが、動きの速いティラピアを捕まえるのは結構難しいです。
両手にタモ網をもって、追い込んで捕まえるのがコツです。
ここでは数は捕れるのですが、エサとなる藻が少ないせいか、あまり大型の個体がいません。
次は、池にいる大型の個体の捕獲です。
池での捕獲は、釣りが最も簡単です。
数が増えてエサ不足になっているため、食べれるものが落ちてきたら即座に群がってきます。
昨年、子供向けの啓蒙活動で実施されたセミナーで、「ティラピアはどのエサが一番好きか?」を調べるため、うどんやパン、ご飯やブドウ虫等で釣果の比較を行ったのですが、結果は…
「何でも食べる」(笑)。
この日はグッピーを餌にしましたが、いつも通り良く釣れました。
基本的にナイルティラピア成魚の食性は、植物質の餌なのですが…。
展示に十分な数が捕獲できたので、これから千歳までの長距離搬送です。
以前、冬場に袋詰めで持ち帰ってグッピー半数を死なせてしまった私ですが、やはり職員の方はプロ、携帯型のエアレーションと大型水槽を準備されていました。
気温も心配ない時期なので、翌日頂いた連絡では全個体無事との事でした。
これで、企画展で姿を見れますね。
詳細はコチラ。
(千歳サケのふるさと館HP→http://www.city.chitose.hokkaido.jp/tourist/salmon/)
皆さんも、ぜひ見に行って、外来生物について考えてみて下さい。