北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、利尻礼文サロベツ、知床、阿寒摩周、釧路湿原、大雪山、支笏洞爺国立公園があります。
私は、今年の4月から羅臼に住み、ここまでたくさんのヒグマが姿を現す町なのだと驚いています。4月から8月末までの羅臼町でのヒグマの目撃情報はなんと300件以上にのぼっています。
これからの季節9月~11月くらいまでは、ヒグマは冬眠のために食いだめをします。
山ではドングリや他の木の実、川では鮭などを食べ、行動も活発になってきます。特にここ知床では、世界的に見てもヒグマの生息数が多く、人里に現れる可能性が高くなっています。
浜に現れるヒグマ
ヒグマが人里におりて、もし人間の食べ物の味を覚えてしまったら、人間の食べ物を求めて頻繁に町に姿を現すようになってしまいます。
そうなれば・・・・
人を襲って食べ物を奪おうとするヒグマになってしまう可能性があります。その結果多くのヒグマを駆除しなければならなくなります。
ヒグマに餌を与えるということは、きわめて危険な行為であるということを知っておいてください。ヒグマには絶対にえさを与えないでください!
多くの方が、ヒグマについて興味を持ち、正しい知識を身に付けて、ヒグマとのつきあい方を考える事で、ヒグマと人間の共生に少しでも近づいていけると思います。
是非皆さんもヒグマについて考えてみてください。
知床連山の風景
自然環境は日々変化していくものだと、自然を観察していて改めて感じています。
今後も知床羅臼の自然環境を見つめ、情報を発信していきたいと思います。