ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2017年10月 4日

2件の記事があります。

2017年10月04日少し遠出をして、大雪山高原温泉・沼めぐりコースへ

苫小牧 平 尚恵

みなさん、こんにちは

今日は湖のお話しではなく、沼のお話しです。

大差ないですね。笑

今回は、大雪山高原温泉・沼めぐりコース、ヒグマ情報センターへ行ってきました。

今回の狙いは、過酷な冬を何度も乗り越えてきたヒグマ情報センターの補修工事をどのように行うかなど、施設の現状を確認することです。

また、ヒグマの生息地である沼巡りコースの登山利用の状況を確認することでした。

早朝から沼巡りコースを実際に歩いて来ましたので、紅葉の写真も交えてご報告します。

このコースは元は一周する事ができたのですが、平成28年の台風の影響により、空沼(からぬま)から先は通行止めとなっています。そのため、同じ道を行って戻ってくることになります。

※写真をクリックすると鮮明な画質でご覧いただけます。

 

大雪山高原沼 紅葉

 

  1. はじめに

    ヒグマと遭遇しないためのレクチャーを受けます。

    ここで一つ‼

    海外の方には高原沼はヒグマを見られるスポットとして、評判になっているそうです。

    ヒグマを見てみたいという気持ちは、とても良く分かります。(私はヒグマに抱き付いてみたいです。)ただ、こちらの思いがヒグマと両思いとは限りません。

    北海道ではヒグマに出会わないように万全の対策をして、ヒグマのご迷惑にならぬよう、ヒグマのおうちにお邪魔していることを忘れないでください。

    決して、ヒグマは皆さんに会いたいなどとは、思っていません。

    永遠の片思いは心の中にしまっておきましょう。

    大雪山高原沼 紅葉

  2. さっそく沢や沼が次々と出現!!

    今年の紅葉は色づくのが早く、少し終わりかけでしたが、それでもとても綺麗な赤、黄、オレンジ、緑の葉が風に揺れていました。

    ここでも一つ!!

    このコース、靴が泥だらけになります。

    私たちは長靴で歩きましたが、すれ違う方の中にはスニーカーの方もいらっしゃいました。センターには長靴のレンタルもありますので、足回りはしっかり準備してから出発しましょう。

  3. 大雪山高原沼巡りコース紅葉写真1

  4. 大久保アクティブレンジャーを発見!!

    高原沼にパトロール隊員として派遣された、上川自然保護官事務所の大久保アクティブレンジャーを発見です。コースの主要箇所には、ボランティアさんやセンターの職員、環境省職員が立っていて、コースの適切な利用のために、パトロールや案内をして下さっています。

    大久保さんと一緒に軽食を取りながら、利用マナーの管理の難しさなどについて話を聞きました。

    大雪山高原沼巡りコース紅葉

    最後に一つ!!

    コース内では決められた場所でしか食事ができません。また、ガスバーナーの使用も禁止です。

    ヒグマは鼻が良いので、食べ物の臭いで誘引され、人間との望まない接触を生む可能性があります。山では人間の食べ物やトイレの痕跡を残さないようにお願いします。

    大雪山高原沼巡りコース紅葉3

    大雪山高原温泉沼巡りコース

    美しい紅葉に後ろ髪を引かれつつ、出発してから約4時間でセンターに戻ってきました。

    むかいにある温泉で汗を流したいところでしたが、センターの職員さんと施設の補修方法について打合せを行いました。

    過酷な自然環境に建っているセンターには、ほころびがあちらこちらに。

    少しずつ綺麗にしていきますので、皆さんにも愛着を持って見守っていただけると嬉しいです。

それでは、センターは来年の登山シーズンまで冬眠に入りますので、また来年お会いしましょう。

おやすみなさい。

大雪山高原沼 ヒグマ情報センター

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2017年10月04日日高山脈・神威岳

えりも自然保護官事務所 近藤武

北海道に短い秋がやってきました。日高山脈の山々も秋色に染れば、白一面に染まるまであっという間です。
さて、幾分前のことになりますが、日高山脈・神威岳へ登山調査に行って来ましたのでご報告いたします。

神威岳の山頂

<p神威岳は日高山脈の中央部に聳える標高1600mの山です。日本300名山の一つに数えられており、毎年多くの登山者が訪れています。その神威岳を知るべく、日高山脈の懐に飛び込んできました。

沢の徒渉

序盤の徒渉箇所にはピンクテープで誘導された巻き道がついており、簡単には迷いませんが慎重な行動が求められます。徒渉は登山靴よりもゴムやフェルトのついた専用のシューズを使うべきでしょう。調査日はまさに「夏真っ盛り」な天気だったので、沢沿いは涼しくてちょうど良かったですね。あっという間に尾根取り付きに到着しましたが、ここからは山頂への直登斜面がまっています。

ペテカリ

直登はあり得ないくらい急で、ササやハイマツの枝に頼りながら全身で登っていきます。8月の暑い日差しの中、大粒の汗が止まりません。特に展望もない我慢の時間が続きますが、ペテカリやソエマツが見えてきたら神威岳はもうすぐそこです。

雲瀑

さて、山頂からはずらっと並ぶ日高山脈をぐるりと見渡すことができました。さらに、十勝平野から流れる滝の様な雲「雲瀑」も観察できました。これぞ絶景、と言った感じですね。

神威岳の登山道は一本しかなく、前半は沢の徒渉、後半は直登斜面と、その山頂には簡単にたどり着けません。事前の準備と当日の好天が必要になります。また2017年8月より、林道の補修のため一般車両通行止めとなっています。詳しくは林野庁ホームページをご覧下さい。神威岳に興味のある方は、来年以降にぜひチャレンジしてみて下さい。

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