北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
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みなさま、こんにちは、上川自然保護官事務所の岩城です。今回は10月24日に上川町役場大会議室で行われました大雪高原温泉沼めぐりコースのフォーラムの様子についてお伝えします。
↑上川町長開会の挨拶の様子
当日は、まず、環境省上川自然保護官事務所首席保護官より、沼めぐりコースの歴史が次のように紹介されました。「沼めぐりコースは国策パルプ(後に日本製紙と合併)により、昭和36年に歩道が整備されました。昭和56年に巡視員等がヒグマに追われる事件が発生、そのためコースは2年間閉鎖されました。
昭和58年に上川支庁と上川町の協力のもと巡視員を配置することとなり、再び沼めぐりコースは開放されました。平成6年にはヒグマ情報センターが開館し、その後、登山者は事前にレクチャーを
受講してから入山する今の体制ができました。」
↑沼めぐりコースの概要
また年々利用者が減っていることを踏まえ「沼めぐりコースには、野生のヒグマを遠望できるなど、ここにしかない特色もあり、その他にもいかに魅力を発掘し向上させていくか、そのために必要な安全対策の検討も重要」との話がありました。
↑上川自然保護官事務所からの発表の様子
その後、知床財団から、知床五湖の管理運営の事例が紹介されました。現在のように利用調整地区に指定されるまでの経緯が紹介され、「利用調整地区に指定されるまでは紆余曲折があった。利用者数を制限することによって、観光客が減少してしまうとの心配もありましたが、現状では、観光客数は指定以前と変わりなく推移している」、またヒグマの活動期(5/10~7/31)には、「知床五湖を周回できるコースに入場するためには、必ずガイド付きのツアーに申し込む必要がある」ことなどが紹介されました。
↑知床財団からの発表の様子
※知床五湖の利用調整地区の詳細は下記のアドレスよりご覧になれます。
<www.goko.go.jp/rule.html>
最後に参加者が4班に分かれ、沼めぐりの魅力向上や安全対策について参加者間で意見交換が行われました。参加者からは、魅力の向上では、紅葉以外の魅力を、例えば新緑の緑、沼の青さ、また残雪の白さなど、多様な沼めぐりの自然をいかにして発信していくかが大事だとの意見や、大雪では知床と違って人慣れしたヒグマが極めって少なく、それをアピールできることも大雪の強みであるとの意見もありました。
短い時間で十分な意見交換はできなかったので今後引き続き沼めぐりコースの将来について考えるためにもっと議論が必要と感じました。また、皆さんが沼めぐりコースを大事に思い、今後も魅力あふれる大雪山国立公園にとって重要な場所で有り続けてほしいと願っていることも肌で感じ取ることができました。
参加していただきました皆様、本当にありがとうございました。
最後に今年の9月22日に撮影しました緑沼の紅葉の写真をUPします。
今回の日記はここまで。
また次回をお楽しみに。。。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、利尻礼文サロベツ、知床、阿寒摩周、釧路湿原、大雪山、支笏洞爺国立公園があります。
みなさま、こんにちは、上川自然保護官事務所の岩城です。今回は10月24日に上川町役場大会議室で行われました大雪高原温泉沼めぐりコースのフォーラムの様子についてお伝えします。
↑上川町長開会の挨拶の様子
当日は、まず、環境省上川自然保護官事務所首席保護官より、沼めぐりコースの歴史が次のように紹介されました。「沼めぐりコースは国策パルプ(後に日本製紙と合併)により、昭和36年に歩道が整備されました。昭和56年に巡視員等がヒグマに追われる事件が発生、そのためコースは2年間閉鎖されました。
昭和58年に上川支庁と上川町の協力のもと巡視員を配置することとなり、再び沼めぐりコースは開放されました。平成6年にはヒグマ情報センターが開館し、その後、登山者は事前にレクチャーを
受講してから入山する今の体制ができました。」
↑沼めぐりコースの概要
また年々利用者が減っていることを踏まえ「沼めぐりコースには、野生のヒグマを遠望できるなど、ここにしかない特色もあり、その他にもいかに魅力を発掘し向上させていくか、そのために必要な安全対策の検討も重要」との話がありました。
↑上川自然保護官事務所からの発表の様子
その後、知床財団から、知床五湖の管理運営の事例が紹介されました。現在のように利用調整地区に指定されるまでの経緯が紹介され、「利用調整地区に指定されるまでは紆余曲折があった。利用者数を制限することによって、観光客が減少してしまうとの心配もありましたが、現状では、観光客数は指定以前と変わりなく推移している」、またヒグマの活動期(5/10~7/31)には、「知床五湖を周回できるコースに入場するためには、必ずガイド付きのツアーに申し込む必要がある」ことなどが紹介されました。
↑知床財団からの発表の様子
※知床五湖の利用調整地区の詳細は下記のアドレスよりご覧になれます。
<www.goko.go.jp/rule.html>
最後に参加者が4班に分かれ、沼めぐりの魅力向上や安全対策について参加者間で意見交換が行われました。参加者からは、魅力の向上では、紅葉以外の魅力を、例えば新緑の緑、沼の青さ、また残雪の白さなど、多様な沼めぐりの自然をいかにして発信していくかが大事だとの意見や、大雪では知床と違って人慣れしたヒグマが極めって少なく、それをアピールできることも大雪の強みであるとの意見もありました。
短い時間で十分な意見交換はできなかったので今後引き続き沼めぐりコースの将来について考えるためにもっと議論が必要と感じました。また、皆さんが沼めぐりコースを大事に思い、今後も魅力あふれる大雪山国立公園にとって重要な場所で有り続けてほしいと願っていることも肌で感じ取ることができました。
参加していただきました皆様、本当にありがとうございました。
最後に今年の9月22日に撮影しました緑沼の紅葉の写真をUPします。
今回の日記はここまで。
また次回をお楽しみに。。。