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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

「山の神現る!」

2019年04月16日
川湯 岡西 大助

啓蟄から随分経過したように感じますが、阿寒摩周国立公園、摩周地域でも鮮やかなフクジュソウが咲き、フキノトウも芽をだし、少しずつ自然の息吹を感じる季節がやってきました。

 先日、摩周湖の氷上でヒグマ現る!の情報が入りました。アイヌの人達が昔からキムンカムイ(山の神)と、畏敬の念を抱いてそう呼んだヒグマもいよいよお目覚めです。

目撃されたヒグマは摩周岳登山道方面へ姿を消したとの情報なので、安全確認のため巡視に行ってまいりました。

当日は風も無く、登山道も日が当たるところは地面が出てきており、春の日差しにつつまれた巡視になりました。

太平洋方面もスッキリ...。

しかし山開きまで1月半ほどあるので、登山道の大半はこのような状況。スキー、スノーシュー等は必携。

摩周湖も全面結氷。カムイシュ周辺も不思議な模様が現れている。

今日の巡視の最終目的地の摩周岳、西別岳分岐点

時間と体力に余裕が有れば摩周岳登頂も考えていましたが、どちらもない!

最近、運動不足だったので予想以上に時間がかかりました 反省!

 トボトボと帰る途中、ふりかえると雄大な摩周岳が。

「またおいで」 そんな声が聞こえたような...。

 巡視の結果、登山道上にヒグマの痕跡はありませんでした。しかし安全登山の心得として、

  1. ・クマ鈴、ラジオ、声を出すなどをして自分の存在を知らせる。

  2. ・食べ物になるような物を残さず、ヒグマを引き寄せない。(ゴミは必ず持ち帰る。)

  3. ・もしヒグマを目撃したら、来た道を引き返す、その場を離れる等、冷静に行動する。

 ※もしヒグマを見かけたら、各関係市町村、警察まで連絡お願いいたします。