2020年10月23日
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2020年10月23日エゾシカの香箱座り
大雪山国立公園 上村 哲也
然別湖周辺の森の中で、エゾシカの寝床らしい痕跡を見つけました。
写真の左上を頭の方向にして前足の肘を折ってたたみ腹を地面に押しつけていたようです。両肘が深く地面に押し込まれています。その後方には立ち上がったときに付いた蹄の跡も残っていました。
肘を折ってたたむのは、リラックスした家猫が見せる香箱座りという姿です。猫が香箱座りをしてうとうとと目をつむっているとたいへん可愛らしいものですが、警戒心の強い野生のエゾシカが寝姿を見せてくれることはありません。
日が落ちれば真っ暗になる針葉樹の森の中、周囲にはほかに痕跡は見当たりませんでしたから、オスジカが独りで夜を過ごしたのかもしれません。
痕跡から想像してみました。
2020年10月23日落雁
苫小牧 大久保 智子
こんにちは、野生生物課の大久保です。
季節が巡り札幌周辺は秋本番、紅葉が見頃になり、雪虫も飛び始めました。
市内や近隣市町村でもハクチョウの群れが飛んでいるのを見かけるようになり、多くの渡り鳥たちは本州へと向かっています。
宮島沼では、10月4日に55,000羽のマガンを確認した後、沼に滞在するマガンは少しずつ減ってきていて、今は、コハクチョウの滞在が目立つようです。ウトナイ湖でも、マガン、ヒシクイ、カモたちに混ざってオオハクチョウ、コハクチョウが集まってきています。
渡り鳥が多く立ち寄る沼や湖では、時期によって羽を休める鳥種が変わるのがおもしろいところです。
9/30宮島沼 沼いっぱいのマガン
10/14ウトナイ湖 ハクチョウとガンカモ類
10/14ウトナイ湖 湖面を飛ぶヒシクイ
10/14ウトナイ湖道の駅展望台 ウトナイ湖対岸に集まるガンカモ類。
沼に集まるマガンたちを見ていたら、周辺の安全を確認して、体を左右に振りながら着水していることに気がつきました。空から木の葉が落ちるように降りてきて着水するので、その様子が「落雁」と言われているそうです。
9/30宮島沼
時期的に渡り鳥の数は少なくなりつつありますが、この時期にしか見られない水鳥たちをじっくり観察できます。
宮島沼やウトナイ湖に足を運んでいただき、マガンがはらはらと舞いながら着水する姿を是非ご覧下さい。
すごい技に感心します!!
みなさん、こんにちは。支笏湖アクティブ・レンジャーの當山です。
今年の7月と9月に、定山渓で自然観察会のイベントを開催しましたので、その時の様子をお伝えしたいと思います(^^)
(共催:一般社団法人定山渓観光協会、ガイド:NPO定山渓自然倶楽部)
☆2020.07.18
夏真っ盛りの定山渓で、仙人と言われている名物ガイドさんの案内で、シナノキの花やヤマグワの実、アオダイショウを観察したり、川で生き物探しをしました♪
(参加者:17名)
※クリックすると大きくなります。
☆2020.09.12
ひんやり涼しくなった定山渓で、花の形が「大」の文字のような「ダイモンジソウ」や赤色の「ガマズミ」の実を観察したり、川で石投げをして楽しみました♪
夏の時期に咲くはずの「ギンリョウソウ」も見られ、独特な佇まいに皆さん興味津々でした(^^)
(参加者:17名)
※クリックすると大きくなります。
また、9/17(木)に二見公園の管理(ササ刈りや流木撤去等)のお手伝いをしました。
ササ刈りをしたことで、今まで芽を出していなかった、「サイハイラン」が咲くようになったとのこと。定期的に公園を管理されている団体の皆さんに感謝しつつ、来年、満開のサイハイランの群落を想像しながら作業しました(^^)
定山渓は、温泉のイメージが強いですが、二見公園に一歩足を踏み入れてみると、可憐なお花や昆虫、魚などの生き物と出会える場所があります。
秋の定山渓(二見吊り橋)
人口約197万人が暮らしている札幌市。
その中心部を流れる豊平川の上流が定山渓の森の中にあり、「こんな場所があるなんて知らなかった」という参加者の笑顔を見て、私自身も新しい定山渓の魅力を堪能したひとときでした。