ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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大雪山国立公園 上川

159件の記事があります。

2015年01月23日2015氷瀑祭り

大雪山国立公園 大久保 智子

今年もやります氷瀑祭り!!40周年

雪と氷に囲まれて、思いっきり寒さならではを楽しみませんか?

昼間は氷と雪で青と白の世界、夜はカラフルにライトアップされ、昼と夜で違った顔のファンタジーな世界が広がります。

職人達が作った氷の世界で、なまはげ太鼓とか、ゆるキャラピックとか、花火とかいろいろなイベントを行う予定ですので、是非足をお運び下さい。

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2014年06月22日PV外来種駆除活動・成果はいかに?

大雪山国立公園 上川 大久保 智子

 みなさん、こんにちは。
上川自然保護官事務所の大久保です。

 6月11日に層雲峡温泉街でPV9名と外来植物のルピナスの駆除を行いました。
 高山植物を誇る大雪山の山岳地域の入口の一番山側に繁殖しているものを、山岳地域に入り込まないようにと活動をしています。
 この活動は3年目になりますが、1年目は一面ルピナスの花が咲き乱れていましたが、今年は花がぽつぽつとしか見当たりませんでした。しかし、草むらに顔を突っ込むと小さなルピナスの葉っぱがあちこちと顔を出していました。どうやら残っていた根っこから芽が出ていたようです。つくづく植物の繁殖力に驚かされました。


(左)3年前の作業前、(右)今年6/11の作業前。

 今回の作業で、いままでの活動によって株数が少なくなったり、株が小さくなっていることがわかり、早くも駆除活動の成果を実感しました。数字で比べても歴然で、ルピナス駆除量は、2012年は470kg、2013年は420kg、2014年は60kgでした。




 人間生活が多様になりその影響で外来生物も増えてきていますが、地域の自然を大切にしていくために、この活動は今後も続けていこうと思います。しかしいくら外来種とはいえ、生命のエネルギー溢れるものを引っこ抜くというのは少々ぐったりするものです。



 みなさん、お疲れさまでした。
 ありがとうございました♪

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2014年05月15日愛山渓の春

大雪山国立公園 上川 大久保 智子

こんにちは。

上川は桜が散り始め、新緑の緑が山々を彩るようになりました。

大雪山の山も長い冬が終わりそうで、暖かい日差しを浴びて雪解けがぐんぐん進んでいます。
本日15日には、愛山渓道路の冬季通行止めが解除され、通行できるようになりました。山に行く道路が通行できるようになると、いよいよシーズンの幕開けという感じで、わくわくします。

早速ですが、道路が開いたので、歩道や雪の状況を確認してきました。
夏は木々や藪に囲まれる登山道も、雪があると趣も変わり、一層広い大雪山を実感できます。雪解けが早いと言われる今年ですが、思ったより雪はあり、まだしばらくは春スキーが楽しめそうです。


雪の多かった昨年。
2013年6月6日撮影。

今日の山の様子。さすがに昨年の6月よりは少しだけ雪が多いです。
2014年5月15日撮影。

雪があると自由に歩けますが、傾斜が急なところもしばしば。
夏の登山道って歩きやすいとも実感しました。


あっという間に過ぎ去る大雪の春山シーズン、万全の準備で事故の無いようお楽しみ下さい。

【お知らせ】
愛山渓温泉は、改修工事のため7月中旬まで閉鎖するそうです。

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2014年03月04日自然観察会でタウシュベツ橋梁に行きました

大雪山国立公園 上川 大久保 智子

 3月2日(日)に自然観察会で、19名の参加者と上士幌町の糠平湖に行きました。
 お目当てのタウシュベツ橋梁まで、スノーシューで散策します。凍った湖面の上に姿を現しているタウシュベツ橋梁は、古代ローマの遺跡を思わせる姿といわれていて、北海道遺産にもなっている、旧国鉄士幌線の鉄道橋です。

 雪や氷で覆われた湖には、 切り株や岩の上に乗った氷が、湖面からぴょっこり飛び出ています。それらは湖面が一面凍ってから湖の水位が下がったときに、切り株や岩にくっついている氷はそのまま残り、周りの湖面が沈むことで現れます。まるできのこのような姿から「きのこ氷」と呼ばれています。いろいろな形があり自然の造形美は見ていて飽きません。


左上:基本的なキノコ氷。
左中:フロストフラワー(霜の花)氷の割れ目にありました。
左下:珍しい真四角。これもキノコ氷としたら・・・エノキかエリンギの下の方かしら?
真中:厚い氷もぱっくりと割れて。
右上:かなりの大物ができそう!!
右中:湖面の氷上のストック跡は水玉模様。
右下:トロフィーのような形で、絶妙なバランスのキノコ氷。



 足を進めると散策途中より、青い空を突き刺すようにそびえる、東大雪山の人気の山のニペソツ山やウペペサンケ山が全貌を現し、冬山の貫禄を放っていて足が止まります。みんなでわいわいと足元の氷や遠くの冬山を眺めながら歩くと、あっと言う間に、タウシュベツ橋梁に着きました。コンクリートでできたアーチ橋は風化し、その周りの自然に溶け込んでいて、歴史と文化と自然が調和したなんとも居心地の良い場所でした。






 晴れて風もなく穏やかなこの日、氷のオブジェを観察したり、触ったり、氷の割れ目に登ってみたり、滑ってみたり、ただその場に溶け込むように座って景色を見たり、それぞれが思いのまま、冬の糠平湖を楽しみました。


上左:湖の側面の氷の滑り台で賑やかに♪
上右:目指すタウシュベツ橋梁がだんだん近づいてきたところ。
中左:集合写真。参加者19名、スタッフ10名、合計29名で散策しました。
中右:氷の割れ目に登って覗いてみる。好奇心旺盛な子ども達。
下左右:あっちでもこっちでも氷の観察。

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2014年02月27日スノーモビルパトロール

大雪山国立公園 上川 大久保 智子

 2月15日に大雪山の5箇所で、62名が集まって関係機関合同で、スノーモビルパトールを行いました。スノーモビルの乗り入れ規制を多くの人に理解して貰うための活動です。


2月15日ぺーパン地区で関係機関*の皆様とパトロール
(*関係機関:北海道警察、北海道、旭川市、旭川山岳会、スノーモビル安全普及協会、パークボランティア)

 この時期、大雪山の山々は深い積雪の覆われ、ぽってりと真っ白いその下には、高山植物が長い冬の中ジッと待っています。中でも雪田植物は、特に深く積もった雪解け水の豊富なところを好んでいて、雪の量や溶ける時期などの環境のバランスが生育に大きく左右します。


黒岳山頂からの冬景色。2013.12.22撮影

 海外では、スノーモビルが走行した後の翌夏の耕地では、植物の数に大きな減少が見られたという論文が報告されていて、そのように植生に対して人為的影響も左右する可能性があるため、大雪山国立公園では、スノーモビルの乗り入れ規制をかけ、2月から4月にかけて、スノーモビルパトロールを強化しています。


2月10日北見峠でパークボランティアさんとパトロール

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2014年01月23日氷瀑

大雪山国立公園 上川 大久保 智子

上川では連日-20℃前後と寒さが本格的になり、層雲峡銀河流星の滝も凍りはじめました。




氷瀑は、寒さにより滝の水の脇の濡れた箇所が凍り始めて、そこにしぶきが付着して、氷量が増えて、厚さが増してできあがるといわれています。

日本有数の峡谷地帯の層雲峡にはいくつもの氷瀑ができ、しっかり凍ると休日ともなればアイスクライミング愛好家が集まり、厳しい自然の中でかなりの密着度でふれあっています。

もっと手軽に氷瀑を楽しみたいという方には、層雲峡の氷瀑祭りはいかがでしょうか。層雲峡の氷瀑祭りが先週末から始まり、3月30日まで行っています。

氷瀑祭りのチラシはこちら
http://www.sounkyo.net/image_data/NEWS/57_4.pdf

*アイスクライミングとは、凍った場所を氷専用の道具を突き刺して登ること。
*野外活動は事故責任です。安全には留意してください。

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2013年07月10日勤労体験学習でセイヨウオオマルハナバチ調査

大雪山国立公園 上川 大久保 智子

みなさん、こんにちは。
先日上川も「最も暑い時期を上回る暑さ」と発表され、1年ぶりに夏の暑さを思い出しました。

さて、先日、上川中学校2年生の勤労体験学習を受け入れ、男女各1名の生徒がやってきたので、2人と一緒に在来マルハナバチと外来生物セイヨウオオマルハナバチの調査を行いました。

出かける前に机上で写真をつかって見分け方を覚えましたが、飛んでいるハチを認識するのは難しく、背中の色は?おしりの色は?って確認しているうちに、ぶ~んと空高く遙か彼方に飛んでいき、姿を追うことができなくなったこともしばしば。でもハチの羽音に反応しハチを探す姿は立派な調査員です。
2,3頭在来マルハナバチを確認後、ついにお尻の白いハチが目の前に現れたので、大興奮のもと必死で捕獲しました。とれたのは間違いなくセイヨウオオマルハナバチ。しかも女王蜂。この1頭を捕まえたことで1つの巣の繁殖を防ぐことができたので、笑顔の二人は達成感が溢れていました。1日目は上川町内でハチの認識ができるようになったので、2日目は赤岳の中腹のコマクサ平まで行きました。コマクサ平までの道中で在来のマルハナバチを1頭確認した後は、コマクサ平では少し風があり気温が低めだったためハチが飛んでいませんでした。ハチの観察や捕獲ができなかった活動は物足りなかったかもしれませんが、いないほうがいいので、ひとまず一安心。

シーズンになった山では登山客が多く、「なにしてるんですか?」と声をかけられることもあり、それに答えるのも体験学習のひとつ。普及啓発活動も経験してもらい、まだまだ道中残雪がびっしり残っている中ゆっくりと下山。といっても東京出身の私より雪道を歩くのが上手く、すたすた進む2人を、そろそろと歩く私が「慎重に気をつけてしっかりと歩いて」と声をかけるのもなんだかトンチンカンだったが無事に下山。2日間の体験学習を無事に終えることができました。ハチを捕まえるのが旨かった男子。森の中が好きだという自然好きな女子。記憶に残る体験だったらいいけれど。


2日間お疲れさまでした。(7/5コマクサ平)

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2013年06月14日高山植物にいざなわれて

大雪山国立公園 上川 大久保 智子

緑が濃くなり、エゾハルゼミが賑やかに合唱し、照りつける太陽の日差しが痛い・・・
夏のような陽気が続いている上川です。


白雲岳山頂からの景観。広さを誇る大雪山らしい景色。この景色が好きです。【6月13日撮影】

今年は例年になく残雪も多く、まだ登山口から雪というところもありますが、
風の強い稜線上では花が咲き始め、大雪のお花畑の第一弾が始まろうとしています。
黄色、ピンク、紫、白と色とりどりのお花の中に黄色いウスバキチョウがひらひらと舞っていて、楽園の雰囲気を醸し出しています。お花畑を見たくて毎年この時期を楽しみにしています。

【6月13日に咲いていた花の一部】

荒涼とした風衝地で、登山道の両脇にお花畑が点在する中を歩くと、風景の一部となっている自分に酔いしれてしまいます。

また、起きたら目の前に高山植物のお花畑・・・そんな夢のような朝をむかえられる山小屋の黒岳石室、白雲避難小屋は、共に6月15日(土)から管理人が駐在します。6月13日時点では白雲避難小屋野営指定地及び水場はまだ雪の下です。


【6月13日時点の高原温泉-緑岳-白雲岳の様子】

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2013年05月31日層雲峡パノラマ台の景色は絶景です

大雪山国立公園 上川 大久保 智子

層雲峡も春らしくなりました。


新緑と桜と残雪の黒岳(左のとんがり)の春の装いの景色が美しいです。
この写真は5月31日に層雲峡温泉街から石狩川の対岸にある層雲峡園地から見た景色です。
その層雲峡園地の端にパノラマ台登山口があります。
登山口から急登が続き、汗が噴き出しますが、がんばって標高900mまで登りきると、あとはなだらかな樹林帯の中を歩き、空が明るくなってきたと思ったら、パノラマ台山頂に着きます。
とびでた岩石の上に出るので、足元がソワソワドキドキしますが、そこから見る景色は絶景です。
赤岳方面に烏帽子岳、黒岳に桂月山に凌雲岳・・・と表大雪の山々を同定をするのも楽しいし、360度見渡せる景色で、峡谷の迫力を感じることもできます。


登山口から1時間から1時間半かけて登って、
違った目線で大雪山を楽しむのはいかがでしょうか?

パノラマ台山頂からの展望

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2013年05月21日層雲峡プロムナード

大雪山国立公園 上川 大久保 智子

こんにちは。
上川から層雲峡までの間に水芭蕉があちこちと顔を覗かせるようになりました。
新年度もあっという間に時間がたち、そろそろ夏山計画が話しに上がるに頃ですね。
まだ残雪が多いとあちこちで聞きますが、今年はどんなシーズンになるのかが楽しみです。

大雪山国立公園は山岳国立公園ですが、山岳地への玄関口の一つの層雲峡地区の真ん中を通るプロムナードは、環境省が整備した山岳リゾートを模した「キャニオンモール」として整備され欧米風な雰囲気を醸し出しています。
この場所がこの春に排水が詰まって溢れて、どろどろになってしまったので、保護官と清掃してきました。こういった作業も保護官やアクティブレンジャーの仕事で、少しでも層雲峡にいらっしゃった方に気持ちよく過ごしていただきたいと思うのであります。


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