釧路湿原国立公園
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2018年08月13日夏の釧路川へ 2日目
釧路湿原国立公園 渡辺欣正
釧路川のカヌー巡視1日目につづき、2日目の報告。今回は、塘路湖(とうろこ)~細岡カヌーポート~岩保木(いわぼっき)水門までの約15kmで、ガイド付きカヌーツアーの中で最も人気のある区間です。
10:00 1日目のゴール地点だった塘路湖キャンプ場を出発し、まずは昨日遡ってきたアレキナイ川を目指します。アイヌ語でアレキナイとは「来る川」、昔から船や人が往来する交通の要所だったそうです。
10:15 アレキナイ川にかかる鉄橋を3本くぐると水鳥たちがお出迎え。左のカルガモはうたた寝。右のオシドリは、育児をお母さんに任せてお父さんはどこかへ(これが「おしどり夫婦」本来の姿...)。
10:45 釧網本線の護岸が見えたら、いよいよ釧路川と合流です。見た目以上にパワーがあるので、いったん上流を向いてから本流に入るとうまく乗り換えられます。
もちろん今日も川の清掃をしながら。「3時方向に発見!下流から近付いて!」、「前漕ぎ!アップ!アップ!」と前後で息を合わせながらゴミ回収。上流からお客さんを乗せて下ってきたカヌーガイドさんに、「綺麗にしてくれてありがとう。でもゴミ拾いなのに楽しそうなのはなぜ?」と声をかけられましたね(笑)。
川にコンブ?!と思いきや、畑に敷くマルチ。不法投棄はなく、強風や増水で流れてきたゴミがほとんどでした。
12:30 細岡カヌーポート着。ここから徒歩5分の細岡駅でお手洗いを借りました。この先、トイレや上陸できる場所はないので寄っておいたほうが良いでしょう。
ちなみに、個人で公共交通を使いながら川下りを楽しむ方は、細岡駅で釧網本線に乗って、上流の塘路駅や茅沼駅に戻る方法もあります。五十石(ごじっこく)駅は昨年廃止になったのでご注意ください。
13:30 細岡カヌーポートから3kmほど下った右岸にある久著呂(くちょろ)川のワンドで昼休憩。特別保護地区のため上陸はせず、船の上で食事をしました。地平線まで見える広大な湿原と青空の真ん中で、ぷかぷか浮かびながら食べるごはんは至福の時でした。
14:00 岩保木水門まで残り5km、タンチョウのつがいと出会いました。そして右カーブを直角に曲がると、今まであった河畔林が消え、遠くまで見渡せる湿原がドラマチックに現れます。
15:00 岩保木水門ゴール!ゆったり流れる湿原の時間や雰囲気、伝わりましたか?釧路湿原国立公園へお越しの際は、展望台からの眺めや木道散策に加えて、カヌーも体験してみてはいかがでしょう?さらに大満喫の旅になると思いますよ!
今回ご同行いただいたのは、パークボランティア小椋さん、加藤さん、村上さん、ネイチャーガイド菅野さん、温根内ビジターセンター本藤さん、私の前々任アクティブ・レンジャー日吉さん。貴重な休日にも関わらず、皆さまにはボランティアで巡視のご協力いただきました。どうもありがとうございました!
川の最新情報→ http://www.hkd.mlit.go.jp/ks/tisui/qgmend0000006h3p.html#s0
※源流から海までのカヌーツーリングをご検討の方は、必ずお読みください。通行できない区間があります。
2日間で確認したたくさんの野生動物たち。
(ほ乳類2種)エゾシカ、アメリカミンク
(鳥類31種)オジロワシ、トビ、チュウヒ、キジバト、ドバト、カワセミ、ヤマセミ、コゲラ、アカゲラ、ハリオアマツバメ、ハクセキレイ、キセキレイ、ウグイス、コヨシキリ、センダイムシクイ、エゾムシクイ、ノゴマ、ノビタキ、ハシブトガラ、キバシリ、オオジュリン、カワラヒワ、ベニマシコ、ハシブトガラス、ハシボソガラス、オシドリ、マガモ、カルガモ、アオサギ、タンチョウ、イソシギ
以上、報告でした!
2018年08月08日夏の釧路川へ 1日目
釧路湿原国立公園 渡辺欣正
こんにちは、釧路湿原国立公園の渡辺欣正です。
今日の日記は、カヌーに乗って釧路川を2日間かけて巡視してきた報告。この夏、道内外からカヌーを積んで遊びに来られる方や、ガイド付きカヌーツアーを検討されている方に雰囲気が伝わったら嬉しいです。
さて、1日目は国立公園の最上流に位置する五十石カヌーポートから塘路湖キャンプ場までの約20km。景色の変化に富んだ私の一番好きな区間です。
10:00 五十石カヌーポートを出発。スタート地点へは、五十石橋の左岸側にある「カヌー乗り場」という看板に従って河川敷に下りると、ここに辿り着きます。出艇をして、しばらく川を下ると、釧路川の中では珍しい中州がいくつか現れ、どちらを進むか冒険心をくすぐられます。
11:00 さらに進んでいくと、茅沼の蛇行復元区間へ。私たちが立っている場所は、いったん直線化された河道を釧路湿原自然再生協議会による自然再生事業によって8年前の2010年に再びうねうねした川に戻した場所です。途中、川の上を渡るタンチョウやヤマセミ、カワセミにも出会いました。
12:30 茅沼カヌーポートで昼休憩を済ませ再出艇。釧路湿原の北側に位置するコッタロ湿原へと入っていきます。コッタロとはアイヌ語で「湧き水のある場所」。川の水に触れてみると、確かに冷たく(ここで沈はしたくないな...)と気を引き締めて流倒木をかわしていきます。
ところで途中のゴミ拾いは、巡視中の大事な任務のひとつ。これから下る方たちに「さすが国立公園の中を流れる川だな!」と思っていただけるよう川を綺麗にしました。
14:00 コッタロ-塘路を結ぶ車道1060号線と並走し始めるとスガワラカヌーポートに到着。少しストレッチをして休憩した後、直角に折れる左カーブを曲がると二本松の切り立った崖が現れます。ここから先の右岸側は、国立公園の特別保護地区。上陸は控えると共に、動物たちとの距離を保ちつつ観察を楽しんでください。
14:30 塘路湖へ行くためには、JR釧網本線の護岸が見えたら左から流れてくるアレキナイ川へ入ります。川を遡上できるのも、標高差のない湿原だからこその遊び方ですね。ここは水鳥の横断優先でカヌーは一時停止。
15:00 約1.5kmのアレキナイ川を漕ぎ上がると、いよいよ今日の目的地。
塘路湖に出ました!!
釧路川標茶観測所 水位:18.97m
(2日目につづく)
2018年08月07日外来ザリガニ捕まえ、学び、食べる
釧路湿原国立公園 渡辺欣正
こんにちは、釧路湿原国立公園の渡辺欣正です。
今日の日記は、先日参加した「親子で参加!ウチダザリガニ捕獲&試食体験」のレポート。
主催は、釧路湿原国立公園パークボランティアの皆さんで結成されている「釧路湿原国立公園ボランティア・レンジャーの会」、そして釧路湿原で様々な環境調査や自然体験をしている「こどもエコクラブくしろ」。12組38名の親子が参加されていました。
まずは、こどもエコクラブくしろのメンバーが、手作りの紙芝居でウチダザリガニについて分かりやすく教えてくれました。
環境のことを大人から子どもへ伝える機会はありますが、こうして子ども同士というのは新鮮で、参加してくれた子どもたちにより深く伝わっているようでした。
いよいよ捕獲現場へGO!ここは温根内ビジターセンターから5分ほど歩いて行った先にある温根内川。30年前から活動されているパークボランティアの方々は「昔はバケツいっぱいに在来種のニホンザリガニが捕れたんだ。」と言います。
捕獲カゴを引き揚げると...。
お!ザリガニがたくさん入っている!歓声?悲鳴?がいたるところから聞こえて賑やかに。
今度は袋いっぱいに獲れたザリガニをビジターセンターまで持ち帰って計測です。大きさは〜?体重は〜?オスかな?メスかな?などなど。ウチダザリガニ138匹を捕獲しました。今回は、残念ながらニホンザリガニはいませんでした。
※特定外来生物を生きたまま移動することは禁止されていますが、今回は環境省職員立会いのもと特別に実施しました。
最後はイベントのクライマックス・大試食会!外来生物とはいえ、大事な命。粗末にしないよう塩ゆでして食べました。あっさりしたエビ、という印象で実に美味しかったです。
しかし、楽しかった~♪で終わりにして欲しくありません。こどもエコクラブくしろから「外来生物に罪はありません。持ち込んだのは人間。私たちに責任があります。」と締めの言葉をいただきました。
ちなみに釧路湿原にウチダザリガニが侵入することによる悪影響は、ニホンザリガニがいなくなることだけではありません。ネムロコウホネやヒツジグサなどの水草や釧路川で産卵しているシシャモへの影響なども危惧されています。
<ウチダザリガニのリーフレット>
http://hokkaido.env.go.jp/kushiro/wildlife/mat/data/pamphlet_1.pdf
2018年07月17日涼しい釧路で長期滞在
釧路湿原国立公園 釧路湿原 渡辺欣正
本州が35℃を超える猛暑の中、最高気温20℃と快適な夏を過ごしている釧路湿原国立公園の渡辺欣正です。
そんな野外活動に最高のシーズンに、国立公園パークボランティアの小椋さんと一緒に温根内ビジターセンター周辺の草刈りをしてきました。どうもありがとうございました!
そして小椋さん、1年ぶりにおかえりなさい!普段は東京在住で、昨年に引き続き釧路市での長期滞在をしに帰ってきてくれたのです。7月~8月末までエアコンいらずで心地良い、国立公園のそばでのご滞在。休暇だというのにさっそく私に捕まって、今週やるイベントの下見にもお付き合いいただきました。
そのイベントとは、釧路市長期滞在者限定の「釧路湿原国立公園ガイドウォーク」。初開催に加え、案内人は私が務めさせていただきます!
おかげさまで全国各地から釧路に滞在されている15名で定員に達しました。皆さまにお会いするのが楽しみで待ちきれません。
ちなみにこの「長期滞在」は、北海道内の市町村の中で釧路市が6年連続最多で、年間800人以上もいらっしゃいます。その秘訣は、環境の良さに加え、釧路市の市民協働推進課にいらっしゃる専任スタッフらと地元不動産会社が連携をとって、家具付きの物件探しや暮らしのサポートをしてくれるのです。
http://www.city.kushiro.lg.jp/machi/ijyuu/taizai/0003.html
そして街のすぐ後ろに広がる日本最大の湿原・釧路湿原も満喫していただきたく、このような企画を催すこととなりました。
小椋さんも長期滞在者ですが、国立公園パークボランティアでもありますので、今回スタッフとしてご活躍いただきますよ!本当に感謝しかありませんね。
最後に、少ない定員で残念ながらご参加いただけなかった方々に、オススメのイベントをご案内します。
★7/20(金)~7/22(日)19:30-21:00「ホタルの週末」@温根内ビジターセンター
★8/18(土)9:00-12:30「温根内木道スポットガイド」@温根内ビジターセンター
どちらも定員なし、予約不要ですので、お気軽にお越しください!ホタルの観察会も私がガイドを担当します。釧路湿原の短い夏を楽しんでもらえるよう頑張ります!
2018年07月12日シマフクロウに関する取り組み
釧路湿原国立公園 佐野 綾音
みなさま、こんにちは。
今回はシマフクロウ標識調査の結果報告などシマフクロウに関する取り組みについて紹介します。
今年も5月中旬ごろより、シマフクロウ標識調査が実施され、1ヶ月以上に及ぶ調査が続きましたが、無事を標識調査を終えました。
標識調査の風景(写真左)と標識調査実施後のヒナの様子(手前が月齢の若い個体)(写真右)
このシマフクロウ標識調査は、環境省保護増殖事業の一環として行われているもので、ヒナの足に足環を装着するものです。足環を装着することで、個体識別が可能となり、その後の行動や繁殖状況など、生態を把握することができます。また、標識調査時には、血液や皮膚組織の採取を行い、性別判定やDNA解析を行っています。この取り組みによって、シマフクロウの生態が分かってきています。たとえば、今年度、繁殖が確認されたつがい(ペア)の中には、1989年生まれのオスがいることが分かりました。1989年生まれというと、今年29歳となります。野生界で30年近く生きている、そして今年も子育てをしているとことが分かりシマフクロウの寿命や繁殖能力を知ることができます。
その他、DNA解析の研究により、北海道に生息しているシマフクロウは、ユーラシア大陸に生息している個体(亜種)とおよそ67万年前というはるか昔の時点で分化しているという事が判明しました(OMOTE et al. 2018. J. Raptor Res. 52(1):31-41)。となると、世界の中でこの北海道にしかいない生き物であるという、とても希少な生き物である可能性があります。
そんなシマフクロウですが、先日7月10日、シマフクロウ標識調査の結果が報道発表されました(※)。今年の標識ヒナ数は、32羽と過去最高の標識数となりました。近年の標識ヒナ数は、毎年多少の増減はあるものの、長い目で見ると少しずつ増加しています。今年、標識したヒナが無事に巣立ちし、しばらくは親と共に暮らした後、独り立ち、さらに数年後、大人へと成長し親となってくれることを願うばかりです。
今後の取り組みとしては、若い個体が生息・定着でき、子育てできる場所を増やす取り組みも必要になってきます。なぜかというと、今シマフクロウがいる場所はすでに、そこを縄張りにしているつがい等が定着しているため、若い個体たちは別の場所に移動しなければならないためです。生息地拡大に向け、先月、シマフクロウ研究者や林野庁職員の方と、現在つがいが確認されていない地域における環境調査に同行しました。餌となる魚が多く河川に生息しているか、シマフクロウという大きな鳥が子育てするために必要となる巨木(樹洞と呼ばれる穴があるような巨木)や、自分自身の身を隠せるような森林があるかなど現地確認しました。
調査の様子(写真左)と計測の様子(樹種:ハルニレ)(写真右)
調査の中で、いくつか直径の太い木を確認し、「この木はいったいいつからここに立っているのだろう...」と思いながら計測などを行いました。
調査中に確認した大木(樹種:カツラ)
調査の結果から、シマフクロウの生息環境として不足している要因などを考え、シマフクロウが定着できるような環境作り(生息地環境整備)を行っていく予定です。なお、この調査には、NHK記者の方も同行され、事後の話となってしまいましたが、「シマフクロウ保護に新たなうごき」という題目で7月6日、ほっとニュース北海道で放映されました。もしも、番組を見たという方やシマフクロウについて興味を持って頂だけたらとても嬉しいです。
シマフクロウが生息する場所には、多種多様な動植物が生息しています。シマフクロウ以外にも、希少な動植物がそこに生息しています。その世界が減らないように、活動を続けていきたいと思います。
※報道発表資料は下記のリンクよりご覧頂けます。
http://hokkaido.env.go.jp/pre_2018/30_1.html
2018年07月06日くしろエコ・フェア2018出展
釧路湿原国立公園 佐野 綾音
みなさま、こんにちは。
7月に入りましたが、フリースを着なければ寒い日も時折ある釧路湿原。釧路湿原野生生物保護センターでは、センター内にある車庫の中でハクセキレイが巣を作り、子育てをしていたのですが、先月下旬、ヒナが無事に巣立ちし、現在はハクセキレイの親子が敷地内を飛び回り、餌となる虫を探して、芝生の上をとことこ歩く姿がみられるようになりました。季節の経過を感じられる風景です。
写真)ハクセキレイの親鳥
写真)巣立ちしたハクセキレイの若鳥(全体的に灰色で顔は黄色みを帯びています。)
今回は、毎年釧路市内で開催されている、くしろエコ・フェアに今年も出展したので、ご報告いたします。くしろエコ・フェアとはどんなイベントかというと、地域に住む方々の「くらしと環境」について考える場、共有の場をテーマに環境や野生動植物に関わる様々な活動を行っている団体が集結・展示を行うイベントです。今年は、イオンモール釧路昭和で開催されました。
私たちは、釧路湿原にまつわる生き物や自然再生事業に関する展示を行いました
写真)出展ブースの様子①
写真)出展ブースの様子②
会場では、クイズラリーが行われ、各出展ブースからクイズが出題されました。一緒に出展したワンダグリンダプロジェクト(湿原ペーパークラフト)の辻野さんが代表としてタンチョウに関わるクイズを2問出題しました!
クイズ1:タンチョウの尾羽の色は何色でしょうか。
① 黒
② 白
③ 透明
クイズ2:タンチョウの頭の色が赤いのは何故でしょうか。
① 赤い羽根(羽毛)が生えているから。
② 皮膚がむきだしになっており、血管の色がみえるから。
③ 赤い帽子をかぶっているから
みなさんわかりますか?
クイズ1の正解は、白色になります。
歩いているタンチョウを見ると、一見お尻の方は黒く見えるのですが、この黒い部分は、翼の羽が覆い被さっています。翼を広げると、白い尾羽が見えるので、是非みなさんもタンチョウのお尻にも注目してみてください!
クイズ2の正解は、皮膚がむきだしになっており、血管の色がみえるからになります。
遠くから見ると、よく分からないのですが、近くでみると、羽毛が生えていません。ぶつぶつとした感じになっており、血管の色が透けて見えるようになっています。緊張したりすると血液が頭部に流れ込み、赤みが増します。リラックスしているときは、赤みが少ないです。
写真)タンチョウの立ち姿(翼の羽に覆われて黒く見えますが、その下に白い尾羽が隠れています。)
クイズラリーに参加してくださった方々の中には、「尾羽は黒だと思っていました!」や「頭が赤い理由はどこかで聞いた事があるから分かった!」といった反応がありました。
会場には、子供から大人まで多くの方が立ち寄ってくださりました!
写真)タンチョウのなわばりについて航空写真を用いて説明をしている様子
今後も、このようなイベントに積極的に参加し、釧路湿原や野生動物の魅力など情報を発信していきたいと思います!
2018年07月05日達古武歩道よりこんにちは
釧路湿原国立公園 渡辺欣正
蝦夷梅雨に台風通過と長雨が続き、釧路湿原は"湿原らしさ"がさらに増して活き活きしているようにも見えます。渡辺欣正です。
さて、遅ればせながらの活動報告は、6月の「釧路湿原国立公園クリーンウォーク」について。前回の野生生物保護センターから移動して、今回は達古武オートキャンプ場~達古武歩道でおこないました。
小雨が降る中、パークボランティア10名の精鋭に加え、よつ葉乳牛株式会社根釧工場より細田様が協力しに来てくださいました。
細田様「CSRの担当という訳ではないんです。職員たちの間で、何か地域に貢献できることがあるかなと話が出て、色々調べたらココに辿り着きました。まずは私が活動の様子を見てみようと。」と。
パークボランティアの山岸代表より歓迎のご挨拶。
「この活動も今年で30年。地元の企業からの協力は、大変ありがたく心強いです。これまで参加いただいた企業の中には、協同から自立をして清掃に取り組むところもあり、おかげで私たちが綺麗にしなければならない場所が減っているのが今の悩み(笑)。」と。
そしてこの夢ヶ丘達古武歩道も実にキレイなのです!ということで痩せた階段までチップを運搬し、可能な限り補充する作業もおこないました。これは一年で一番体力を使う日でもありますが...来年も元気に活動しましょうね!
最後に、別日にパークボランティアと一緒に調査&作成した★★★達古武歩道の旬マップ★★★を発行しました。現在、5~6月版と7~8月版を達古武オートキャンプ場にて配布しています!ぜひマップ片手に、散策を楽しみに来てください。
http://www.kushiro-shitsugen-np.jp/sansaku/yumegaoka/
それでは、また!
2018年05月24日クリーンウォーク@野生生物保護センター
釧路湿原国立公園 渡辺欣正
良い季節には、楽しい野外活動がいっぱい!釧路湿原国立公園の渡辺欣正です。
毎月第2土曜日は、「釧路湿原国立公園クリーンウォーク」!
今回は釧路湿原野生生物保護センターの周辺でおこなわれました。
主催者であるパークボランティア30名に、CSRの一環でご参加くださったリコージャパン釧路営業所の皆さま13名、わたくし渡辺、そして特別ゲストにポニーのダイゴ君が大集結しました!
国立公園を管理している私たちの事務所もここにあるので、その周りはやっぱり一番綺麗!
と言いたいところですが...。実は、ゴミのポイ捨てや不法投棄が多い地域なのです。特に今年は多く、取り甲斐がありましたね!
ゴミの内容で一番多いのは、ペットボトルと空き缶。そして最近は、介護用オムツが目立ちます。雨水を吸って重くなったオムツを回収するのは大変でした。
ところで、気になるのはこの日の人気者、ダイゴくんですよね!パークボランティアでもあり、馬愛好家が有志で立ち上げた「釧路湿原国立公園騎馬隊」の隊長でもある両角さんが連れてきてくれたのです。
カゴを背中に積んでゴミを運んだり、のどかな雰囲気づくりをしたりと、大役を務めていました!
大勢の方たちに☆キレイ☆にしていただいた釧路湿原野生生物保護センターは、10月28日(日)まで夏期無休開館中。そして7月末には新企画の「プロに学ぶ猛禽類の絵画教室」も開催されます。
皆さまのお越しをお待ちしております!
2018年05月11日春の釧路川へ
釧路湿原国立公園 渡辺欣正
こんにちは、釧路湿原国立公園の渡辺欣正です。
今日は、"カヌーイストの聖地・釧路川"へ。国立公園の中を流れる茅沼カヌーポートから細岡カヌーポートまでの15kmを巡視してきました。
カヌーが大好きな国立公園パークボランティアも一緒に、いざ出艇です!
まずは、「私たちが下った後はキレイ◎」を合言葉に、川のお掃除。水鳥たちが誤食してしまう懸念のあるルアーや、目立つゴミの回収をおこないました。
今年は早春に増水がありましたが、ゴミは少ない印象。日頃から、地元のカヌーガイドさんや釧路河川事務所さんにも見守られている美しい川だなと改めて感じました。
次に、危険箇所や注意点の確認。この区間では特に見当たりませんでしたが、湿原は昼になると風が強まることが多いです。余裕ある計画にしたり、写真のような蛇行の度に現れる流木・倒木は早めの回避が大事です。
ちなみに源流の屈斜路湖から釧路湿原まで釧路川をロングツーリングされる方は、弟子屈の街を過ぎてすぐのサンペコタンという地域に危険地帯があります。あらかじめポイントをおさえておいて、ポーテージ(回避)をオススメします。先日、私も出場させていただいた釧路川100kmカヌーマラソンのホームページが分かりやすいですよ。カヌー愛好家の皆さまが無事に湿原まで辿り着けますように!
最後に利用者の指導。国立公園の特別保護地区に立入りしている釣り人へ退去いただくようお願いしました。二本松橋より下流の右岸側がそのエリアにあたります。利用ガイドラインがありますので、釧路川でカヌーをされる方、そして同じ川で釣りを楽しむ方も、入川前にをご一読ください。
今日もたくさんの野生動物との出会いがありました。
アオサギ、タンチョウ、コガモ、マガモ、ヒドリガモ、オシドリ、オオバン、ウグイス、アカゲラ、ノビタキ、アオジ、センダイムシクイ、エゾムシクイ、コチドリ、トビ、オジロワシ、エゾシカ、アメリカミンク
以上、春の釧路川より報告でした!
この夏、釧路湿原でハイキングを楽しめる温根内木道を巡視すると必ずと言って良いほど、あたりをキョロキョロ見回して不安そうな方たちに遭遇しました。
きっと自分の居場所が分からなくなってしまったのだろう。そう思って「道、大丈夫ですか?」と声をかけると、皆さん口を揃えてこう言うのです。
「クマの糞を見つけたんです...」と。
いない訳ではないけれど、ずっとビクビクしながら歩くのも楽しくないだろうと思い、すぐ温根内ビジターセンターで看板をつくってもらい、パークボランティアの小川さんと手分けをして貼りに行きました。特大サイズの糞が計6箇所も。
正体は、ヒグマに化けたエゾタヌキでした。
何かに化けたり、いたずら好きという言い伝えは、ここからきているのでしょうか。
時々、歩道や車道にでてくるので、餌を与える、車でひいてしまう、などないようくれぐれもご注意ください。「まぬけでどんくさい」というイメージ通り、俊敏には動かない生きものです。
短い夏も終わりに近づき、温根内木道ではウメバチソウや秋の花が見ごろを迎えます。
↓旬マップはコチラ↓
http://www.kushiro-shitsugen-np.jp/book/onnemap/
↓9月のオススメイベント↓
①9月9日(日)10:00~12:00「アイヌ民族が利用した植物を観察しよう」
湿原を歩きながらアイヌの人たちが生活に使った植物を観察し、知恵と歴史を学びます。
| 定員15名 | 要予約 | 温根内ビジターセンター 0154-65-2323
それに併せてミニ企画展「アイヌ民族と植物」もこの日から9月末日までやっています。
②9月15日(土)9:00~12:30最終受付「温根内木道スポットガイド」
毎回、大好評をいただいているこのイベントも今年はこれで最後。パークボランティアたちが木道の各スポットでおもしろ話や旬の花について解説をしています。話を聞きながらぐるっと歩いて1時間30分。開催時間中いつでも受付しています。