報道発表資料
2014年04月16日
- その他
報道発表:釧路湿原野生生物保護センター飼育中のシマフクロウのヒナの孵化について(お知らせ)
釧路自然環境事務所
代表:0154-32-7500
直通:0154-32-7575
所長:西山 理行
野生生物課課長:大林 圭司
野生生物課自然保護官:福地 壮太
環境省では、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律で国内希少野生動植物種に指定されているシマフクロウについて、1984年(昭和59年)から保護の取組を進めてきました。
平成26年4月9日(水)に、釧路湿原野生生物保護センター内の非公開ケージ内で飼育しているシマフクロウの卵からヒナが孵化しましたのでお知らせいたします。なお、釧路市動物園以外での自然繁殖は初めて、また今年初めての飼育下での孵化となります。
1.シマフクロウについて
シマフクロウは日本では北海道のみに生息するフクロウの仲間で、国内の個体数は140羽程度と推測され、環境省レッドリストで絶滅の危険の最も高い絶滅危惧ⅠA類に選定されています。平成5年に絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律に基づく国内希少野生動植物種に指定され、また保護増殖事業計画が策定され、野外での生息環境整備(巣箱かけや給餌等)、調査、飼育下繁殖等の保護活動が行われております。
2.飼育下での繁殖について
シマフクロウについては1975年(昭和50年)より飼育を開始し、1995年(平成7年)に釧路市動物園で初めて繁殖が成功し、雛が誕生しました。その後、現在まで、人工孵化を含めて24羽(孵化後一週間以上生存は16羽)が孵化し、10羽を飼育しています。
今回の釧路湿原野生生物保護センターにおける孵化は、釧路市動物園以外での自然繁殖としては初めての事例となります。
3.ヒナについて
孵化の過程
- 3月2日
- 第一卵 確認
- 3月11日
- 第二卵 確認
- 4月1日
- 二卵のうち一卵消失確認(二卵目と思われる)
- 4月9日
- 孵化(38日程度)
* 卵の孵化日数は35-38日が多い。
4月10日 | 4月14日 | ||
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4月14日 |
○参考
雛の親について
- オス:
- 2005年知床にて保護、釧路湿原野生生物保護センターに収容
- メス:
- 2007年根室振興局にて保護、釧路湿原野生生物保護センターに収容
2010年より同居。2011,12年に産卵するも孵化せず。2013年は人工孵化により1羽孵化。