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釧路自然環境事務所

報道発表資料

2017年07月05日
  • 結果報告

平成29年度シマフクロウ標識調査の実施結果について(お知らせ)

シマフクロウは現在では北海道の道東を中心に約140羽のみが生息している絶滅危惧種であり、国により「シマフクロウ保護増殖事業計画(平成5年11月26日策定)」が策定され保護が図られています。環境省では、保護増殖事業の一環として毎年春に標識調査を行い、個体識別、性別、来歴等の個体情報の収集、繁殖状況の把握等を行っています。 今年度の調査を実施した結果、19巣で21羽のヒナに標識を装着しましたのでお知らせします。標識個体数の合計値としては例年より少ない結果となりました。なお、累積標識個体数は524羽です。

平成29年7月5日(水)

環境省 北海道地方環境事務所

所長: 德丸 久衞

野生生物課長: 田口 和哉

野生生物課課長補佐: 小田嶋 仁

環境省 釧路自然環境事務所

所長: 安田 直人

    野生生物企画官:藤井 好太郎

  野生生物課専門官: 根上 泰子(担当)

  電話(0154)32-7500 FAX(0154)32-7575

1.調査目的 保護増殖事業の一環として、シマフクロウのヒナに標識を装着し、個体識別、性別、来歴等の個体情報の収集、繁殖状況の把握等を行っています。この調査を行うことで、シマフクロウの繁殖状況、移動分散、寿命などの重要な生態情報を得ることができます。

2.調査期間 平成29年5月20日~6月17日

3.結果概要 保護増殖事業の一環として設置している巣箱を中心に調査し(一部天然木も含む)、19巣において計21羽のヒナに標識を装着しました。各地域ごとの内訳は下表の通りです(生息地保全のため位置の詳細は公表しておりません)。

表 平成29年度シマフクロウ標識調査結果

地域

標識ヒナ数(巣数)

根室

10(9)

オホーツク

2(2)

釧路

5(4)

十勝

2(2)

日高

1(1)

上川

1(1)

合計

21(19)

(参考)これまでの実績

 1985年に標識調査を開始して以降、合計524羽に標識を装着しました。また、1986年以降に傷病等により保護収容した個体(標識調査時のヒナを除く)の約7割が標識付きとなっており、個体の移動分散状況や年齢の把握等に係る重要なデータが得られています。

過去5年間の標識ヒナ数は以下の通りです。

2013年 22羽

2014年 28羽

2015年 25羽

2016年 27羽

2017年 21羽

※画像の提供は可能ですので必要な場合はご相談ください。