北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、利尻礼文サロベツ、知床、阿寒摩周、釧路湿原、大雪山、支笏洞爺国立公園があります。
大雪山の麓の林内ではお花の開花も始まりましたが、歩いていて目に留まりやすい植物は、色が鮮やか、背丈が大きく遠くからでも目立つ、群落を作っていたりするなどでしょうか。しかし、普段と少し目線を変えて、小さく目立たない植物を意識して探してみると、今まで素通りしていた場所に以外なほど多くの花がひっそりと逞しくさいていたりする、そんな発見があります。
一見地味に見える植物も、一度その存在に気が付くと「自分は今まで何を見て歩いていたのだろう?」と思うほど、鮮やかに目に飛び込んでくるものです。意識の持ち方ひとつで見えてくるものに変化が生まれるなんて不思議だと思いませんか。
みなさんも機会があれば、地味な植物探し、してみませんか?
ツルネコノメソウ:低地?山地の沢沿いに生える高さ5?15cmほど、花は径3?5mmほどのユキノシタ科の多年草です。一つ一つは小さく軟弱な感じの花ですが、群生すると、淡い緑と黄色の花は大きな存在感があります。
トガスグリ:低地?山地の林内や林縁に生える高さ30?60cmほど、花は径5?6mmほどのユキノシタ科の落葉低木です。花は小さく色も地味なクリーム色なので横を通っていても気がつかない方もいますが、一度覚えるとまた見たくなる、そんな控えめでかわいい花です。
ゴゼンタチバナ:高さ5?15cmほど、花の径2.5mmほどのミズキ科、常緑性の多年草で、常緑で冬を越す葉っぱと紅葉して枯れる葉っぱがあります。
写真のものは新芽の葉っぱがまだ完全に開いておらず、色も薄い緑だったので最初はゴゼンタチバナだと気がつきませんでした。しかし、上から覗いてみると、倒卵形で輪生状に付いた葉っぱはまさにゴゼンタチバナのもの。そして、図鑑などに「花を付ける茎には葉が6枚付く」の通り、6枚の葉っぱにはしっかり花のつぼみが付いていました。