北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、利尻礼文サロベツ、知床、阿寒摩周、釧路湿原、大雪山、支笏洞爺国立公園があります。
私も早速館外に出て、いつもの斜面を探してみると・・・いました!
肉眼でもなんとか見える距離、ビジターセンターからの距離約700mの急な斜面(標高250-300m付近)でヒグマが1頭、地面の草をモシャモシャ食べているのが見えました。首周りの金色の毛と、体の黒い毛とのコントラストがきれいな個体でした。
ちょっと遠くて望遠鏡でもはっきり見えませんでしたが、だいぶ伸びたフキノトウを食べていたようです。時々草を口にくわえたまま、顔を上げる様子が愛嬌満点でした。
5/24に新築・移転オープンした羅臼ビジターセンターからは、同じ斜面で何回かヒグマを観察できています(観察日:5/25、5/30、6/1、6/21)。移転前には冗談半分で話題にしていた、「ヒグマが見えるビジターセンター」は、どうやら現実になりました。でも、「見える」だけならまだ良いですが、「近くで遭える」、あるいは「周囲をうろつく」ビジターセンターにはならないよう、ヒグマの動向やゴミの管理には、今後も注意していきたいと思います。お客さんや私たち自身の安全のためにも・・・・
<おしらせ>
知床の自然を紹介する環境省の施設である、「羅臼ビジターセンター」が5月24日に移転オープンしました。是非お越しください。
羅臼ビジターセンターのホームページはコチラ → http://rausu-vc.jp/
写真1. デジスコで撮影したヒグマ(6/1 羅臼ビジターセンター駐車場より)。望遠鏡で「見る」だけなら、もっとクリアーに見えました
写真2. 羅臼ビジターセンターの駐車場から見た、ヒグマが観察ができる斜面。実は有名な無料露天風呂「熊の湯」の裏山にあたる。中央の黒い点がクマ
おまけ写真:5/30に、6/1とほぼ同じ斜面で観察された親子グマ。当歳(今春生まれ)の子グマ2頭連れ。子グマが急斜面や雪渓でこけてズリ落ちる、ほほえましい姿が遠くから長時間観察できました