2008年7月28日
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2008年07月28日そこは天国?!地獄?!
知床国立公園 羅臼 後藤 菜生子
木村ARが向かう先は?!

これはどこへつながる道?!この先に待つのはエンマ様?!
と、思わず叫びたくなるような光景。(実際叫んだ私…)
お先真っ暗…ならぬ、お先真っ白です。
木村ARが歩いている場所は、標高約1540m、山と山がつながる稜線です。
なぜこんな所を歩いているのでしょう。
7月3連休、私達羅臼自然保護官事務所のアクティブレンジャーとウトロ自然保護官事務所のアクティブレンジャー2名の計4名は、2泊3日で知床連山巡視に行ってきました。
知床連山は羅臼岳から硫黄山まで計8つの山が連なっています。
羅臼岳は登山客も多く、日帰りでも登山が可能ですが、その先につながる連山へは連泊をしなければ行けません。山小屋などはないのでテントやシュラフ、食料や水などを背負って行きます。
私達の目的は、利用状況の把握や自然環境の調査などです。
私達、羅臼組は羅臼岳登山口から約8時間歩いた二つ池野営地にテントを貼り、そこをベースに巡視を行いました。
写真は2日目、二つ池野営地からさらに奥、知円別岳から硫黄山に続く稜線上です。
この日は朝から、あいにくの天気。濃い霧に包まれた朝4時に野営地を出発し、硫黄山に向かいます。
しかしこの濃い霧は、景色だけでなく登山道も不明瞭にしてくれます。
しかも、登山道といってもわずかに人があるいた形跡があるかないかのような分かりづらい場所もあり、迷いやすくとても危険!
その上、稜線上は遮るものが何もなく強い風に吹き飛ばされそう!足元はガレ場で、見えない谷に石が落ちていく音がよけい不安にさせます。
ようやく、やっとの思いでたどり着いた先は…???

そこは天国でした!
さっきまでの天気が嘘のように霧が晴れ、太陽が顔を出してくれました。
この時、私達が向かっていた場所は硫黄山第一火口野営地という場所。
雪渓の上に立つ木村ARの先に広がる台地にその野営地はあります。
私達が到着した時は、利用している人はいませんでしたが、フードロッカー(食料保管庫)やテント設営地、その他異常がないことを確認しました。
よかった~!晴れたね!
最高の天気に帰り足も弾みます。

知円別岳
テントを設営した二つ池野営地に戻る帰り道。稜線から望む知円別岳や硫黄山、その連なりの先に見える羅臼岳、雲海が広がる先にかすかに見える国後島を見ながら、まるで天上界にいるような気分でした。
でも…。
行きには濃い霧で見えなかったけど、景色が見えるようになると歩いてきた道が細く高い稜線にあるのを実感。ほんとに山の背を歩いてきたんだ、と。足元のガレ場の石が落ちていく谷が見え、何度足がすくんだことか…。
見えないって怖いけど、同時に見える怖さも知ったのでした。

これはどこへつながる道?!この先に待つのはエンマ様?!
と、思わず叫びたくなるような光景。(実際叫んだ私…)
お先真っ暗…ならぬ、お先真っ白です。
木村ARが歩いている場所は、標高約1540m、山と山がつながる稜線です。
なぜこんな所を歩いているのでしょう。
7月3連休、私達羅臼自然保護官事務所のアクティブレンジャーとウトロ自然保護官事務所のアクティブレンジャー2名の計4名は、2泊3日で知床連山巡視に行ってきました。
知床連山は羅臼岳から硫黄山まで計8つの山が連なっています。
羅臼岳は登山客も多く、日帰りでも登山が可能ですが、その先につながる連山へは連泊をしなければ行けません。山小屋などはないのでテントやシュラフ、食料や水などを背負って行きます。
私達の目的は、利用状況の把握や自然環境の調査などです。
私達、羅臼組は羅臼岳登山口から約8時間歩いた二つ池野営地にテントを貼り、そこをベースに巡視を行いました。
写真は2日目、二つ池野営地からさらに奥、知円別岳から硫黄山に続く稜線上です。
この日は朝から、あいにくの天気。濃い霧に包まれた朝4時に野営地を出発し、硫黄山に向かいます。
しかしこの濃い霧は、景色だけでなく登山道も不明瞭にしてくれます。
しかも、登山道といってもわずかに人があるいた形跡があるかないかのような分かりづらい場所もあり、迷いやすくとても危険!
その上、稜線上は遮るものが何もなく強い風に吹き飛ばされそう!足元はガレ場で、見えない谷に石が落ちていく音がよけい不安にさせます。
ようやく、やっとの思いでたどり着いた先は…???

そこは天国でした!
さっきまでの天気が嘘のように霧が晴れ、太陽が顔を出してくれました。
この時、私達が向かっていた場所は硫黄山第一火口野営地という場所。
雪渓の上に立つ木村ARの先に広がる台地にその野営地はあります。
私達が到着した時は、利用している人はいませんでしたが、フードロッカー(食料保管庫)やテント設営地、その他異常がないことを確認しました。
よかった~!晴れたね!
最高の天気に帰り足も弾みます。

知円別岳
テントを設営した二つ池野営地に戻る帰り道。稜線から望む知円別岳や硫黄山、その連なりの先に見える羅臼岳、雲海が広がる先にかすかに見える国後島を見ながら、まるで天上界にいるような気分でした。
でも…。
行きには濃い霧で見えなかったけど、景色が見えるようになると歩いてきた道が細く高い稜線にあるのを実感。ほんとに山の背を歩いてきたんだ、と。足元のガレ場の石が落ちていく谷が見え、何度足がすくんだことか…。
見えないって怖いけど、同時に見える怖さも知ったのでした。
・登山口から湿原まで虫が多い事。
・原始が原湿原内に木道などがなく、微かに付いた踏み後をぬかるみに足を取られながら歩かなければならない事。
・湿原を越えてから山頂までの距離が長く、山頂直下は砂礫で歩きにくく傾斜が大きい事。
などなど、この他にも理由はあると思いますが、しかし、そんなマイナス面も登山口に戻る頃にはすっかり忘れてしまうほど、このコースは魅力に溢れていました。
私が感じたこのコースの魅力は
・亜高山帯~高層湿原~高山帯を植物の垂直分布を観察しながら歩く楽しさがある。
(湿原では桃色のトキソウが見頃を迎えており、湿原から前富良野岳の稜線まではコマクサ・ホソバイワベンケイ・イワギキョウ・エゾウサギギク・ウスユキトウヒレン・エゾツツジ・ミヤマリンドウなどの色とりどりの高山植物が観察できる)
・利用者が少ないので、静かな山歩きを堪能できる。
前富良野岳のミヤマリンドウ群落。 そして一番面白いと感じたのは、湿原内のぬかるみです。避けても避けきれないほど登山道一面に広がるぬかるみは、避ける事はやめて逆にどこまで足が埋まるか試しながら歩くと楽しくなります。(靴の中まで汚れると登山に悪影響が出ると思いますので、登山靴とスパッツや履き慣れた人は長靴で歩く事をお勧めします)
原始が原湿原から見た前富良野岳。ぬかるみを避けて歩いた結果、登山道は複線化しています。 子供の頃は汚れる事より楽しさ優先で、ぬかるみを見つけたら自ら進んで入っていましたが、大人になると服や靴が汚れる事が気になるし、歩きやすさを優先するあまりついつい登山道を外れてしまう人も多いようですが、ここは童心に戻ってずんずんぬかる
みを歩き、汚れることも登山の一部だと思える人が増えると良いなと感じました。
暑い夏にマイナスイオンたっぷりの沢の中を横切るのは爽快です。 この日は往復林間コースを利用しましたが、滝コースを歩くと、鎖場や梯子、沢の上に掛かる丸木橋を渡るなど、ちょっとした冒険的要素も加わってさらにお勧めです。