北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、利尻礼文サロベツ、知床、阿寒摩周、釧路湿原、大雪山、支笏洞爺国立公園があります。
有珠山は、火山活動によってできた小有珠、大有珠、オガリ山、有珠新山などから成り立っています。かつては、大有珠山頂へ登ることが出来ましたが、1977年の噴火以来、外輪山内側全体が立入禁止区域になっています。今現在は、昭和新山側からロープウエイで上がり、そこから有珠外輪山へと、または伊達市側から有珠外輪山へと歩くことができます。今回は特別に許可をもらい、ヘルメットをかぶり大有珠まで登山を行いました。
まずは、昔、金沼があったといわれる場所へ。そこはもう沼ではなく1977年時噴火の活動で火口となりすでに木々が生い茂っています。その火口沿いを歩き、斜面を登ると、これまた1977年時噴火で大有珠と小有珠の間で大地が約180m隆起してできた有珠新山へ。そこからまるーい洞爺湖に中島という島が浮かんでいるのを見て、パークボランティアから「何にも要らない。このまま自然が残ってくれればいいね。」と一言。こんな景色が他にあるだろうかというくらいため息がでます。さらに登り、かつて参加者が、家族で大有珠山頂へ登った!という思い出を聞きながら大有珠山頂へたどりつきました。1977年以前は外輪山から見ることが出来る火口内には銀沼という沼や牧場があり、有珠山は気軽にハイキングで訪れることの出来る山でした。
いつも山の麓から見る有珠山に登って参加者はより自分の住んでいる地域を見直す良い機会となったようです。この景色がいつまでも残りますように。
※パークボランティアってなぁに??
国立公園ごとに登録をして、自然解説、美化清掃、施設の簡単な修繕、自然の調査など、自分のできることに合わせて活動しています。
額縁は湖畔林の紅葉。中島が見える。
大有珠をバックにパークボランティアのみなさん。
雄大な洞爺湖、中島、羊蹄山を見ながら歩く。