北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、利尻礼文サロベツ、知床、阿寒摩周、釧路湿原、大雪山、支笏洞爺国立公園があります。
みなさんこんにちは、支笏湖AR西川です。
支笏湖は紅葉も終わり、見た目も体感的にも寒々しい風景になってきました。
事務所前には立派なモミジの木が3本あるのですが、その真下に駐車しているマイカーは落ち葉に埋もれ、「雪掻き」ならぬ「落ち葉掻き」をして帰るという毎日でしたが、そろそろ葉も落ち切った感じです。
先週になりますが、10月18日(土)ここ支笏湖で『体感!!パークレンジャー』という子ども向けの環境教育イベントを行いました。
千歳市や札幌市などから親子での参加もあり、子ども11名・大人7名の総勢18名の方が参加してくださいました。
当日は薄曇り~小雨という下り坂のお天気でしたが、元気いっぱい支笏湖の魅力を探してくれました。
今回の体感!!パークレンジャーの目的は・・・
①自然保護官の仕事を体験しよう
・自然保護官の仕事は大きくわけて「保護」と「利用」の2つの観点がありますが、今回は「利用」のほうで、支笏湖を訪れた人に子どもたちならではの視点で魅力を伝えよう!
②五感を使って自然を体感しよう
・普段の生活で鈍ってしまった五感を研ぎ澄ませ、心と体で自然を感じよう!
まずは、アイスブレイクで気持ちをゆるやかにしていきます。
そしてグループに分かれます。
が、今回は保護者(大人)の参加が思った以上に多かったので、子どもグループ3つに加え、急遽大人グループ1つを発足。
あらかじめ用意しておいたワークシートにある8項目に該当するもの(事)を探してデジタルカメラで撮影する。
その写真に感じたことや伝えたいことを自分たちの言葉で表現し、それらをまとめて冊子にする。
という行程でした。
今回探した8項目は・・・
支笏湖の
・おもしろい形のもの
・音のするもの
・ワクワクドキドキ
・ガッカリしたこと(もの)
・森の主
・守りたいこと(もの)
・びっくり!!
・森の赤ちゃん
です。
活動中の子どもたち
ちょうど紅葉の時期でもあり支笏湖の周囲の山々の紅葉の美しさを写真に撮り、この景色をいつまでも「守りたい」というような思いや、そこに何十年と生きているであろう巨木を「森の主」として、自分たちと大きさを比較して撮影したり、散策路に落ちている空き瓶などのゴミが落ちている(捨てた人がいること)に「ガッカリ」したり、とても純粋に感じてくれたことにホッとしました。
中でも子どもらしくて面白い発想だな~っと思ったのは、樽前山の溶岩ドームを見てプリンみたいで「おもしろい形」と感じた4年生の女の子。自分で撮影した写真にカラメルソースのようにペンで色をつけ、コメント欄には「スプーンを持って登山しないでください」笑
食べられたら大変ですね!!
また、2年生の男の子は水中船に乗れたのが相当嬉しかったようで、船内で何枚も何枚もシャッターを切っていました。
その内の1枚、水面を写した写真に地上の紅葉が反射して写っており、その美しさに感動したようです。
「水がきれいな支笏湖なので水を写しただけなのに、紅葉まで映ってとってもきれいです。船に乗った時は水に映るものも見てください」
本当に純粋な気持ちで感じたままを表現していますね。
船上より水面を写す
大人グループも子どもたちに負けじと心のアンテナを張り巡らせ、童心に返って楽しんでくれていました。
世界にひとつだけの、とってもユニークな支笏湖ガイドブックが出来上がりました。
支笏湖ビジターセンターに展示していますので、来られた際はぜひ見てください。
今後は支笏湖に来られたみなさんにも写真絵本のページを増やしてほしいと思いますので、良い写真が撮れた方(何か発見があった方)はビジターセンターの職員に声を掛けてくださいね。
自分たちの作品を囲んで・・・
「どんな人が見てくれるのかな?」