北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
1件の記事があります。
ページ先頭へ↑
アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、利尻礼文サロベツ、知床、阿寒摩周、釧路湿原、大雪山、支笏洞爺国立公園があります。
ところで「天人峡の羽衣の滝って冬はどんな様子ですか」とよく皆さんから尋ねられます。いったい冬の羽衣の滝はどのようになっているのでしょうか?
夏から秋にかけて多くの散策者でにぎわう天人峡・羽衣の滝は、忠別川に沿って峡谷となっている非常に急な崖の間に位置しており、冬の積雪期には、この周辺は雪崩の巣窟です。毎年雪解けのころには、雪崩に巻き込まれたと思われるエゾシカの死体を良く見かけます。まさに自然の脅威を見せつけられるここ天人峡です。このため12/27に、遊歩道の管理者である北海道上川総合振興局の担当者とともに、危険防止のため遊歩道の立ち入りを禁止するためのロープ張り作業を行いました。
例年に比べて積雪が少ないとはいえ、今年もすでに大規模な雪崩が発生しており、夏の遊歩道部分を覆い尽くしていました。(12月27日撮影)
雪の解ける5月までは雪崩の危険があるために羽衣の滝への道は通行止めになります。事故防止のため、皆さんのご理解、ご協力をよろしくお願いします。
遊歩道入口にはロープとバリケードで通行禁止のサインをしています。
大雪山山麓では、羽衣の滝や旭岳の上までは行かなくても、スノーシュー等を使って散策することができます。普段は行けない所も雪が積もればどこだって歩いていける、夏とは違う魅力が冬にはあります。是非とも安全に東川の冬を楽しんで下さい。
さて、いよいよ2010年も残すところわずかとなりました。2011年も出来るだけ多くの情報をこのアクティブレンジャー日記で伝えていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
最後に、12月初旬の羽衣の滝の冬景色です。本格的な積雪を迎えた今は、雪崩発生の恐れが高く行くことができませんので、代わりに写真をお届けします。