2012年7月 3日
3件の記事があります。
2012年07月03日今年もはじめました
大雪山国立公園 上川 大久保 智子
やっと夏らしくなった上川です。
大雪山の稜線上も高山植物が咲き誇り、カムイミンタラ(アイヌ語で神々の庭という意味)といわれるように、高山植物に囲まれて本当に天国のようです。
さて、大雪山も夏山シーズンに突入し、登山計画のために情報を集めている方も多いと思います。上川事務所では、上川駅前という立地をいかして、表大雪山の山の情報の掲示を今年もはじめました。
層雲峡ビジターセンターで発行している山情報、ヒグマ情報センターで発行している高原沼情報、旭岳ビジターセンターの登山情報など、各施設で出している旬な情報と、巡視で撮影した登山道情報や花情報も一緒に掲示していますので、列車を降りた時、バスを待っている時、どこに行こうと迷った時などは、参考にしてください。
*6月26日に行った小泉岳周辺の花と景色*
白雲岳と稜線の花。
チョウノスケソウ、ホソバウルップソウ、エゾオヤマノエンドウ、ミヤマキンバイなど。
高根ヶ原トムラウシ方面と稜線の花。
大雪山の稜線上も高山植物が咲き誇り、カムイミンタラ(アイヌ語で神々の庭という意味)といわれるように、高山植物に囲まれて本当に天国のようです。
さて、大雪山も夏山シーズンに突入し、登山計画のために情報を集めている方も多いと思います。上川事務所では、上川駅前という立地をいかして、表大雪山の山の情報の掲示を今年もはじめました。
層雲峡ビジターセンターで発行している山情報、ヒグマ情報センターで発行している高原沼情報、旭岳ビジターセンターの登山情報など、各施設で出している旬な情報と、巡視で撮影した登山道情報や花情報も一緒に掲示していますので、列車を降りた時、バスを待っている時、どこに行こうと迷った時などは、参考にしてください。
*6月26日に行った小泉岳周辺の花と景色*
白雲岳と稜線の花。
チョウノスケソウ、ホソバウルップソウ、エゾオヤマノエンドウ、ミヤマキンバイなど。
高根ヶ原トムラウシ方面と稜線の花。
2012年07月03日今年のスミレ調査
知床国立公園 ウトロ 伊藤典子
今年も例年通り、シレトコスミレの調査を行いました。調査の前はいつもドキドキします。
「今年は、食べられてしまった、スミレはないだろうか。」
平成20年に食害にあったシレトコスミレを確認。その後、毎年調査を続けてきました。年々、食べられているスミレの数は減り、ひとまず、スミレはそれほど食べられない、ということが確認できました。しかし、シカの数が増えることによる食害の増加が心配です。
今年の食害確認数は「1」。ほっと安堵のため息。
調査区の中のスミレ数を数取り器で数えるAR2名。
山では花が見頃を迎えていました。シレトコスミレを楽しみたい方はお早めに!
硫黄山登山口の利用については→http://www.okhotsk.pref.hokkaido.lg.jp/kk/akk/shiretoko_riyou.htm
「今年は、食べられてしまった、スミレはないだろうか。」
平成20年に食害にあったシレトコスミレを確認。その後、毎年調査を続けてきました。年々、食べられているスミレの数は減り、ひとまず、スミレはそれほど食べられない、ということが確認できました。しかし、シカの数が増えることによる食害の増加が心配です。
今年の食害確認数は「1」。ほっと安堵のため息。
調査区の中のスミレ数を数取り器で数えるAR2名。
山では花が見頃を迎えていました。シレトコスミレを楽しみたい方はお早めに!
硫黄山登山口の利用については→http://www.okhotsk.pref.hokkaido.lg.jp/kk/akk/shiretoko_riyou.htm
とはいえ、「花の百名山」とも言われる富良野岳に代表されるような花の種類の多い山などでは「これ何だっけ?」としばらく昨年までの記憶を辿る(たどる)時もしばしば。今の時期の山行には花図鑑は欠かせません。
富良野地方の最高気温が32℃と記録的な暑さを記録した6月の最終土曜日(6/30)に高山蝶パトロールで富良野岳を訪れた際、同行したパークボランティアの方によるとこの日見られた花の数はなんと52種類あったそうです。さすがは花の山、富良野岳です。(それを数えられる方も凄い)
同じ色、形でもよく見ると違う花というのは多々あります。よく尋ねられるのが
例えばこちらミヤマキンバイ(左)とメアカンキンバイ(右)。※どちらも「バラ科」
遠目で見るだけでは一見「同じものですか?」と尋ねられることがしばしば。
しかし、目を凝らしてよく見ると花弁の形や付き方が違うのがよく分かります。
そしてこちらはご存じエゾノツガザクラ(左)。※ツツジ科
ズームアップしてみると表面に細かい毛が生えているのが分かります。
良く似たコエゾツガザクラ(右)にはこのような毛がほとんど生えないのが特徴です。
「淡い白色がコエゾツガザクラ?」とよく言われることがありますが、一概にそうではないようです。エゾノツガザクラでも白花が付く事もあるようなので、そうなると花冠の形状や毛の付き方等で見分けなければなりません。じっくりと観察することが大事ですね。
ちなみにコエゾツガザクラはエゾノツガザクラとアオノツガザクラとの雑種といわれています。そしてアオノツガザクラの変種としてさらにニシキツガザクラもあります。本当にツガザクラは奥が深い。
この2~3年で大雪山を訪れる人達にも徐々に変化が見られ、とにかく山に登る、山頂に立つことを目的に来られる方が増えて来ているような気がします。
もちろん人によって目的はそれぞれでしょう。が、たまにはゆっくり花を眺めながらののんびり登山なんていうのもいかがですか?何か別の新しい発見があるかもしれません。
なんと言っても大雪山にはここでしか見られない固有種の花が多くありますから。
ただし、花を見るのも写真を撮るのも登山道上で。くれぐれも花畑に踏み込む事の無いように。また狭い登山道の上では写真を撮る時など、くれぐれも譲り合いの精神でお願い致します。
富良野岳山頂付近ではエゾノハクサンイチゲ(写真)が稜線を渡って来る心地よい風を受けて気持ち良さそうに揺らめいていました。雲上の花畑という言葉がぴったりくるのが現在の富良野岳でしょう。
お知らせ。
6/30未明から始まった十勝岳火口の燃焼現象により、周辺では入山の規制が行われております。詳細につきましてはこちらのHPをご覧ください。
http://cgi.eolas-net.ne.jp/eolas-lab/daisetsu/news/view.php?line=25