ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2012年8月

20件の記事があります。

2012年08月10日自然公園クリーンデー

支笏洞爺国立公園 支笏湖 福家 菜緒

皆さん、こんにちは。
今日は朝雨が降っていたため支笏湖は少しむしむししています。
…虫といえば、最近トンボが飛び始めました。アキアカネ Sympetrum frequens です。平地の池や沼で羽化し、夏は涼しい山地で過ごし、秋には平地に戻って産卵します。アキとついていますが、支笏湖に秋が来たわけではありません。まだ早い。

さて先週末、自然公園クリーンデー(※)にあわせ、支笏湖周辺で清掃活動を実施しました。ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。
自然公園財団のご協力のもと、約150名の方々に参加していただき、支笏湖温泉周辺、恵庭岳登山口、ポロピナイ、美笛の滝、モラップキャンプ場などのゴミ拾いを行いました。
支笏湖周辺では雪解けの時期から、地元の方による清掃や企業の方の自主的な清掃が度々実施され、活発にゴミ拾い活動が行われています。参加者の方々からは「ゴミが全然ない…」という感想も聞こえてきましたが、やはり国道沿いや、交通量の多い場所の駐車スペースなどではゴミが多く見られます。「ゴミを投げるな」と言うよりも「ゴミ拾いしていますよー」と知ってもらった方が、捨てる人の心理に訴えかけるのでは…、などと一人考えたりもしています。

ここでARのちょっと小話です。
支笏湖自然保護官事務所が主催している清掃活動としては、6月の環境の日清掃、そして今回の8月の自然公園クリーンデーの年2回実施しています。支笏湖内外の20ほどの団体さんで、支笏湖周辺の数ヵ所を分担しゴミ拾いをしていただいています。さて、この分担作業。いつも何となく悩みます。場所により人手が必要なところ、車通りが多く危ないところ、道が険しいところなど色々あります。団体さんも、お子様連れであったり、普段から道路整備をされている方々であったり、自然歩道の険しい道にも慣れているような方々であったり。そして毎年参加していただいている団体さんには、支笏湖の色々な景色を楽しんでいただけるよう分担箇所を変えてみたり。場所、人、組み合わせをみながら割り振ります。
参加していただいた方、今回の場所はいかがでしたか。

支笏湖自然保護官事務所が主催する今年度の清掃活動は今回で終わりとなりましたが、来年もまたたくさんの方々にご参加いただければ幸いです。



休暇村支笏湖への道路もゴミ拾い



6月環境の日清掃の様子(美笛の滝周辺にて)


※自然公園クリーンデーとは
環境省では、昭和58年から8月の第一日曜日を「自然公園クリーンデー」と定め、全国一斉に自然公園の美化清掃運動を実施しています。

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2012年08月09日立秋を過ぎる時期になると

大雪山国立公園 東川 宮崎 浩

「残暑お見舞い申し上げます」という時期になりました。早いもので暦の上では立秋も過ぎ、大雪の山々では白や赤の花から段々と黄色や紫色の花が目立つ時期となりました。

これからの時期に特に目立ってくる花がこちら。

エゾオヤマリンドウです。鮮やかな紫色が特徴ですが、まれに白花が見られることもあります。
 高山帯で咲く最後の花ですね。この花が終わるころには山頂から初雪の便りが聞こえる、もうそんな花の咲く時期となりました。


 花をよく観察していると、何やら中からモゾモゾしたものが・・・。

「ヨッコイショ」と中から出てきたのはマルハナバチ。こちらは在来種のエゾオオマルハナバチのようです。
 彼らも花の蜜を吸うのに必死のようで、カメラを近くで構えても「人間なんて構っちゃいられない、あたしゃ忙しいんだよ」と言われそう。


 大雪山の高山帯へも侵入が懸念され、問題となっているセイヨウオオマルハナバチが初めて大雪山で確認されたのが2006年。その後、東川自然保護官事務所では在来バチも含めたモニタリングを行っており、これまでに高山帯で捕獲されたセイヨウオオマルハナバチは合計8頭(ハチは1匹、2匹ではなく、1頭、2頭と数えるようです)。その全てが立秋を過ぎた8月上旬~下旬にかけて捕獲されています(旭岳周辺)。

 訪花していた花の主な内訳としては
・エゾオヤマリンドウ→4頭 ※2008年:3頭 2010年:1頭
・コガネギク(ミヤマアキノキリンソウ)→4頭 ※2008年:3頭 2009年:1頭
 というようにどうやらセイヨウはこの2つの花を好むようです。
2008年をピークに捕獲されたセイヨウの数は減ってきていますが、今後も引き続きモニタリングを行っていく事が必要でしょう。


「外来種」というと誰もが良いイメージはお持ちでないでしょう。が、元々は我々人間が持ち込んだもの。自分たちの後の世代に今ある日本の姿をどのようにして残していけるか。限りある自然をいかに守るか、1人1人で出来る事はごくわずかかもしれませんが、これまで守られてきた生態系をこれからも引き継げるように努力していきたいものです。

ここ数年では久々の「当たり年」と言われた旭岳裾合平の花畑。
この花畑で在来のマルハナバチが駆逐され、セイヨウオオマルハナバチが支配してしまうという事は絶対にあって欲しくありません。

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2012年08月09日温根内木道 自然情報マップ

釧路湿原国立公園 釧路湿原 小林 美保

鶴居村にある温根内ビジターセンターには
釧路湿原の中を歩くことができる木道があります。
その木道の自然情報マップを更新しました。

木道を歩く前に、ビジターセンターによって
このマップを片手に散策を楽しんでください!

8月に入り、夏のお花が満開、そして秋のお花も咲き始めました。
湿原が真緑に染まる中、木道を歩くのはとても気持ちが良いです。
雨の後は、しゃきんとしたヨシの葉の上に、
きれいに並ぶ まぁるい水滴が美しい 釧路湿原です。

「温根内木道 自然情報マップ」
*画像をクリックすると大きくなります


◆お知らせ◆
温根内ビジターセンター、塘路湖エコミュージアムセンターは
パークボランティアのみなさんの協力により、夏季の間(~8/15まで)
休館日も開館しています。

パークボランティアによる定点解説を行います。(参加無料・申込み不要)
 ・日時:8月19日(日)10:00~12:00、13:00~15:00の間
 ・場所:温根内木道
 
みなさまのお越しをお待ちしております!



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2012年08月08日電線に

支笏洞爺国立公園 洞爺湖 大塚 武

ここ最近、毎朝洞爺湖ビジターセンターの周りの電線に鳥が大量に留まっているのを見ることが出来ます。
洞爺湖近隣で繁殖し巣立ったイワツバメ(※)たちです。
4月末にインドや東南アジアなどから渡ってきて5月から7月に泥と枯れ草に唾液を混ぜてお椀を逆さにしたような球状の巣を作り、1回に3-4個ほど卵を産みます。
本来、海岸や山地の岩場に巣を作りますが、洞爺湖近辺では建物の軒下や橋桁などでも巣を見ることが出来ます。


電線にとまるイワツバメの群れ

VCの軒下で旋回するイワツバメ

1羽の体長は十数㎝ほどですが、30羽以上のイワツバメが一斉にエサを求め、すごいスピードで飛び交う様子は迫力満点です。
朝だけではなく夕方にもイワツバメたちの飛ぶ姿を見ることが出来ます。

※イワツバメ(学名:Delichon urbica)
鳥綱スズメ目ツバメ科
夏季にアフリカ大陸北部やユーラシア大陸で繁殖し、冬季になるとアフリカ大陸やインド北部、東南アジアへ南下し越冬する。日本には九州以北に夏鳥として渡来し、各地で繁殖する。九州では多数が越冬する。
平地から山地にかけて生息し飛翔している昆虫を飛びながら食べる、体長13-15㎝の鳥。
背中は光沢のある黒褐色、腹部は汚白色の羽毛で覆われる。腰が白い羽毛で覆われている。

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2012年08月06日“シレ”とこの“ココ”ろえです。

知床国立公園 羅臼 後藤 菜生子

知床といえば…?
「知床五湖」や「カムイワッカ湯の滝」「羅臼岳」などが有名でしょう。
でも、その奥には簡単に踏み入ることのできない場所があります。
それが、「知床先端部地区」。

せんたんぶちく?
それっていったいどんなとこ?どうやったら行けるの?

先端部地区とは、
知床岬や知床岳を含む、知床半島先端の陸域と海域の指定された範囲を指しています。そこは原始性の高い自然が色濃く残る場所であり、自らの力でしか立ち向かえない場所であり、そして、自然を保全するために様々な配慮が必要な場所です。

先端部地区で楽しめるのは、登山、海岸トレッキング、シーカヤック、サケ・マス釣りなどのアクティビティ。原始的な自然環境の中だからこそ、この上ない体験ができることでしょう。

たとえば、“知床岬まで海岸トレッキング”。
まず、知床岬まで至る道はありません。知床岬まで片道約20キロの海岸そのものがトレッキングのルートです。
巨岩から小石まで大小さまざまな石浜を歩きながら、途中に待ち構える難所を通過しなければいけません。落差最大100メートルの岩壁の高巻きや、落ちたら海にドボンの垂直壁水平移動など数々の困難が待ち受けます。
そしてそれらには懸垂下降などのロープを使った下降技術や、クライミング技術などが必要です。



また、満潮時には渡渉ポイントが水没し通過できないこともあるので、事前に潮位をみて綿密に計画を立てる必要があります。最低でも2泊3日は必要ですし、約20キロの荷物を背負って歩ける体力と、十分な技術・万全の装備、そしてすべてにおいて自己責任であるという自覚が必須です。

それに加え、先端部地区は特にヒグマの高密度生息地でもあります。出会わないため・出会ってしまったときの備えはもちろん、自分の身を守るだけでなく他の利用者への配慮も含めたフードコンテナ持参など、ヒグマ対処法と装備を身につける必要があります。



そしてもちろんのこと、自然環境へのインパクトを最小限にする配慮もしなければなりません。

そんなスリル満点なアクティビティ、海岸トレッキング。
自ら努力したものだけが味わえる知床岬到達の瞬間は、この上ない達成感と感動で満ち溢れること間違いないし!



知床の厳しくも素晴らしい自然から得られる本物の感動が、ここにはあります。

でも、そのためには守ってほしいルールや注意してほしい事項があります。
それらをまとめたものが「知床半島先端部地区 利用の心得」。
原文のルールブックをより分かりやすくしたWEBページ「シレココ」もあります。知(シレ)床先端部地区利用の心(ココ)得で、「シレココ」。
また、先端部の入口には現地の情報を入手したり、レクチャーを受けたり、フードコンテナなど装備品をレンタルできる施設、ルサフィールドハウスもあります。知床先端部のアクティビティをお考えの方は、お立ち寄りくださいね。

備えを十分に。その先に感動が待っています。


知床世界遺産ルサフィールドハウス
http://shiretoko-whc.jp/rfh/

知床先端部利用の心得「シレココ」
http://www.env.go.jp/park/shiretoko/guide/sirecoco/index.html

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2012年08月03日自然公園指導員歴12年

支笏洞爺国立公園 支笏湖 福家 菜緒

皆さん、こんにちは。
支笏湖温泉では夏休みの子どもたちが楽しそうに駆け回っています。国道を走れば夏の森の甘い匂い。そしてわずかながら、湿気を含んだ空気。夏だ~

昨日支笏湖自然保護官事務所にて、支笏湖地区における自然公園指導員、白石一人(しらいし かずひと)さんの表彰式が行われました。
自然公園指導員とは、国立公園、国定公園内において、動植物の保護、美化清掃、事故の防止などについて利用者の指導や情報収集を行うため、環境省の委嘱により活動しているボランティアのことです。

白石さんは北海道からの推薦を受け、支笏洞爺国立公園・支笏湖地区で12年もの間、自然公園指導員として活動されています。これまで白石さんが続けてこられた、清掃活動、公園の適正指導、また支笏湖の水中植生保全や水質保持のための監視活動などが評価され、自然環境局から表彰されました。
今後のますますのご活躍を期待しております。



白石さん、表彰状を手ににっこり。
おめでとうございます。


自然公園指導員についてはこちらもご覧下さい。

-- 北海道地方環境事務所HP 自然公園指導員とは --
http://c-hokkaido.env.go.jp/nature/mat/m_4_2.html

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2012年08月02日アメリカオニアザミ駆除

知床国立公園 ウトロ 伊藤典子

7月中に外来種であるアメリカオニアザミの駆除を行いました。夏に近づくにしたがい、すくすくと育ってきています。成長するとトゲはさらに鋭く、重量が増すと運搬も困難です。そこで、「できるだけ小さい内に駆除を!」 ということで、7月中に二回駆除作戦を立てて実施しました。

小さいのにトゲトゲしいアメリカオニアザミ。

実は道路のそこかしこに咲き誇るアメリカオニアザミ。現在は岬での駆除や、散策する人が多く、人目に付きやすい箇所で駆除を行っています。
いつまで続くか、攻防戦。今回も例年通り林野庁のグリーンサポートスタッフと力を合わせて行いました。

そんなある日、事務所に訪れた、知床を拠点にガイドしている、ガイドさん。
「フレペの滝遊歩道でオニアザミが目立ちすぎる。ガイド途中で少しづつ駆除していいか。案内しているお客さんから、駆除しないのかと聞かれるんだよ」との申し出!場所によっては不可能ですが、フレペでは大丈夫です。
「よろしくお願いします」との返事をしました。
今年は無理ですが、来年以降、フレペで案内しているガイドさん達と合同で駆除作業が行う事ができたら、攻防戦、優位になるかもしれません。


本日の戦いは終了。

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2012年08月01日北海道火山防災サミット

阿寒摩周国立公園 阿寒湖 北川 栄司

北海道火山防災サミットは、火山に携わる人たちが一堂に会し、北海道全体として、どのような姿勢で火山防災に臨むべきなのか、いま何ができるかを火山の麓の地方公共団体はもとより火山の専門家、住民や子供達も含め、日頃から火山に関わる人たちが話し合う場として2005年から開催されています。2006年のいぶり、2008年の十勝岳に続き、4回目となる今年は、雌阿寒岳での開催となります。

関連イベントとして、すでに、

7月21日:火の山のキッズ登山学習会
7月28日:めあかん自然塾シンポジウム

が開催されました。

現在、阿寒湖畔エコミュージアムセンターにて、
「企画巡回展~雌阿寒岳と共に~」の展示が行われています。



パネル展示のほかにも、



雌阿寒岳の火山岩、北海道火山の立体地図や関連書籍などの展示も行われています。

環境省の展示としては、



昨年度の雌阿寒岳登山者データを展示しています。

こちらでの展示は8月23日まで、その後、足寄道の駅→阿寒湖まりむ館→オンネトーキャンプ場と巡回展示されます。

その他イベントも含め、詳細はコチラ。
(北海道火山防災サミットHP→http://www.npo-cemi.com/summit/meakandakesummit.html

8月25日(日)には、「火の山を探るサミット登山会」が開催予定されています。
火山の専門家の方たちと、実際に雌阿寒岳に登って現地で解説を聞くことが出来ます。

皆さんも、ぜひ参加して、国立公園の景観と地形の生い立ちについて、話を伺ってみてはいかがでしょうか。

なお8月5日(日)には、全国一斉クリーンデーが開催され、雌阿寒岳の清掃登山もあります。
(ボッケ遊歩道の外来植物駆除も同時に行われます。詳しくは阿寒湖畔エコミュージアムセンターまで→http://business4.plala.or.jp/akan-eco/

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2012年08月01日ペットの適正飼育シンポジウムのご案内

苫小牧 平 尚恵

皆さんこんにちは

今日は、ウトナイ湖とは関係はないのですが、シンポジウムのご案内をさせて頂きます。

時:9月7日 14時15分~17時15分
場所:酪農学園大学C1館3階
題名:「ペットの適正飼育シンポジウム」
内容:野猫が希少な鳥を補食していることで、希少な鳥が減っているとうい現状をいかに解決すべきか。実際に、ノネコを保護し新しい飼い主を探して希少な鳥を守ったという、沖縄の事例を紹介し、これから取り組もうとしている、羽幌町天売島について、パネルディスカッション形式で話し合います。

議題に上がっている羽幌町は、中学まで住んでいた私の故郷でもあります。
天売島は羽幌町から船で約1時間半、人と海鳥が住む自然豊かな漁師町です。
天売島は有人島でありながら、大規模なの海鳥のコロニー(繁殖地)が存在する世界有数の島なのです。
ついこの間も、ウミガラスのヒナが10羽巣立ったことが大きく新聞にのりましたね。
しかし、天売島ではノネコが増えすぎたことで、海鳥が食べられているかもしれないのです。
これ以上海鳥を減らさないためにも、ノネコを保護し、新しい飼い主を探そうという試みが本格的に動き出しました。

今回のシンポジウムでは、北海道獣医師会の協力を得て皆さんに理解を深めて頂くことを目的としています。

是非、会場でお会いしましょう。




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2012年08月01日雲海!?

利尻礼文サロベツ国立公園 稚内 中野 雄介

 7月26日、空にはやや雲がかかっていたものの、前日降っていた雨は上がり、風もほとんどない穏やかな朝でした。この日は朝から礼文岳登山道の巡視を行う予定になっており、環境省の事務室がある香深(かふか)地区を出て、登山口のある内路(ないろ)地区へ向かいました。前日は雨が降ってやや肌寒いぐらいだったので、長そでシャツを2枚着て、さらに防寒着まで用意して万全の装備で出発したのですが、北へ向かうにつれて徐々に雲が晴れていき、登山口に着くころには雲一つない快晴になっていました。


快晴の登山道(7/26)

  今年一番ではないかと思われる暑さの中、山頂までたどり着くと不思議な光景が待っていました。礼文岳は礼文島の最高峰であることに加えて、山頂付近は森林限界より標高が高く、天気が良ければ、礼文島全域に加えて、お隣の利尻島や遠く稚内やサハリンまで望むことができるのですが、この日は山頂付近こそ快晴で太陽が照りつけていたものの、眼下を見渡すと島の大部分は濃い霧に覆われていました。礼文岳山頂の標高は490mですが、眼下に雲海のごとく霧が広がるその光景はさながら2000m級の高山のようでした。しかし、その一方で霧がかかっていないわずかな方向に視線を移すとそこには集落や海が近くに見えており、高山と低地が同居しているような不思議な感覚にとらわれました。どうやらこの日は礼文岳など一部の地域を除き、礼文島の近海も含めて濃い霧に覆われていたらしく、利尻山に登っていた職員から聞いたところによると利尻からはやはり礼文岳の山頂だけが見えていたそうです。


山頂より眼下に広がる濃霧。まるで雲海のようです(7/26)

 500mに満たない標高でありながら、高山の様相を見せる礼文岳。しかし、山の上だけ晴れていて眼下には霧が広がり、雲海のように見えるこの日のような光景には今まで遭遇したことがありませんでした。ひょっとすると気温や風などのコンディションがそろった時にまれに起こる現象なのかもしれません。そういった意味では今までにない経験ができてちょっと得した気分になりました。


利尻山が頭だけのぞかせていました(7/26)

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