北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、利尻礼文サロベツ、知床、阿寒摩周、釧路湿原、大雪山、支笏洞爺国立公園があります。
お久しぶりですね。
なんだかとても慌ただしく、傷病鳥の搬送に明け暮れていました。
そうなんです!! 今夏で、なんと6羽のオオタカの幼鳥(巣立ちして間もない若鳥)が保護されているのです。
いったいどうしたと言うのでしょうか??
昨年は、1年を通して3羽の保護だったにもかかわらず、今年はすでに6羽!!
主な個体の容体としては、衝突事故と思われる骨折や内臓器の損傷が見受けられます。
右尺骨を骨折しているオオタカ。9月5日保護。
左上:センターへ搬入直後(骨折によって飛べないが、元気はある様子。搬送中に段ボールを食い破って飛び出すパフォーマンスも!) 左下:9月18日現在(かなり元気です。)右:右尺骨の骨折部位(痛々しいですが、仮骨が形成されてきて経過は順調です。)
発見される場所にも特徴があります。
それは、人間の生活圏に近い所(道路脇や街路樹の下、民家の近く)などで多く発見されているのです。
詳しく調査してみないと何とも言えませんが、オオタカと人間の生活圏が重なり合った結果事故が起きているのではないか??と私は考えています。
特に今年は道路脇での発見が多く、車との衝突も1つの要因ではないか?と睨んでいるのです。
そこで、タイトルにもあるように安全運転を心がけましょう。
野鳥は思わぬ所から飛び出してきます。
特に親離れして間もない幼鳥は、まだ飛行や状況判断が上手に出来ず、誤って車の前に飛び出してしまう事があります。人間の子供と同じですね。
特に、猛禽類というワシやタカの仲間は上空から急降下して獲物を捕らえることもあるので、私たちの全くの死角から飛び出してくることがあります。
北海道のすばらしい景色を楽しみながら、ゆっくりのんびりと人にも動物にも優しい運転を心がけて行きましょう!
珍しい患者さんのヨタカ。9月17日保護。
実はヨタカは鳥獣法に掛かる希少鳥なのです。
左:センター搬入直後(右翼を骨折している可能性あり。レントゲンで確定診断を行います。) 右上:滅多に見られないヨタカのアップの横顔。くりくりの目がキュートですね。 右下:くちばしの小ささにだまされるな!!口を開けるとこんなに開きます。エサを与えて体力を付けます。
ヨタカ:ヨタカ目、ヨタカ科 ←そのままですね。
鳴き声はキョキョキョと連続して鳴きます。
口を開けながら空を飛び回り口に入ってきた虫を食べます。
あぁ、だからこんなに口が開くんですね。
昼間は木の枝の上でじっとしています。
ps:ウトナイ湖にはヒシクイ御一行が、見えてますよ~。
もうそんな時期なんですね。