北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、利尻礼文サロベツ、知床、阿寒摩周、釧路湿原、大雪山、支笏洞爺国立公園があります。
鳥インフルエンザについて基礎的な知識を学んだあと、実際の傷病鳥を用いて、鳥インフルエンザの簡易検査の手順について実習することができ、大変勉強になりました。
鳥インフルエンザ講習の様子
ここで鳥インフルエンザ講習の座学の内容を少しだけお伝えします。
最近はニュースでも耳にすることがあると思いますが、鳥インフルエンザは、鳥類の感染症の1つでニワトリなど家禽では大量死を引き起こすこともあります。
インフルエンザウイルスの感染経路は、鳥から鳥、鳥から人や豚などの哺乳類への感染パターンがあります。
鳥インフルエンザウイルスは、感染した鳥との濃密な接触等の場合を除いて、通常では人に感染しないと考えられており、日常生活で鳥インフルエンザに感染する心配は、ほぼありません。ですが死亡した野鳥などには素手で触らないようにしてください。不用意に触ってしまった場合は、リスク管理のため必ず手洗い、うがいをお願いします。
羅臼自然保護官事務所では、傷病鳥を発見した場合は、傷病個体を捕獲し、釧路の野生生物保護センターに運び、検査を行ってもらう等の対応をしています。
ここ知床は、シマフクロウ、オオワシ、オジロワシ等の希少な猛禽類が生息・越冬しています。もし鳥インフルエンザが知床で発生してしまったら、多くの希少鳥類が危機にさらされる可能性があります。
このような事態にならないためにも、我々職員や鳥獣保護員による日々の巡視が大切であると改めて考えさせられました。日々目を光らせ、不測の事態に備えたいと思います。
発生しないのが一番いい事ですが。
オオワシ
皆さんも興味があったら是非、鳥インフルエンザについて考えてみてください。