ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2013年2月 1日

2件の記事があります。

2013年02月01日大雪山国立公園フォーラムのお知らせ

大雪山国立公園 上士幌 三浦 武

第16回大雪山国立公園フォーラムを新得町にて開催いたします。
大雪山の火山活動研究の最前線と温泉療法の2本立て。
2日目はトムラウシ温泉無料入浴付きの野外活動。
全道各地からのご参加をお待ちしております。


~大雪山の火山と温泉を語る~

1.開催日時 2月20日(水) 2月21日(木)
2.会場  新得町公民館(役場横)
3.プログラム
1日目
   受付   13:10~13:50
【講演1】   14:10~15:30
「最新の研究成果から見た大雪-十勝火山群の成り立ちと今後」
講師/北海道大学大学院理学院自然史科学専攻地球惑星システム科学分野
岩石学・火山学研究グループ
中川光弘 教授
   休憩   15:30~15:40
【講演2】   15:40~17:00
「大雪山におけるヘルスツーリズムの可能性~温泉療法と森林浴」
講師/北海道大学大学院教育学院人間発達科学分野
大塚吉則 教授(医学博士)


2日目
 体験プログラム
スノーシューハイク(限定30名)ガイド/久保忠義(新得山岳会)
持ち物:スノーシュー・ストック(貸出しあり)
10:20~12:30トムラウシ温泉から登山口と林道を経て森の中を望岳台までを往復(参加者はトムラウシ温泉無料入浴)
新得町から無料往復バスあり。

参加申込は2月13日まで。
問い合わせ先:新得町産業課商工観光係0156-64-0522
http://www.shintoku-town.jp/shoukai/oshirase/daisetsuzan_forum


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2013年02月01日ふと見るとアライグマの足跡!

知床国立公園 羅臼 菅原 弘貴

1月中旬に、羅臼ビジターセンター付近を巡視中にアライグマの足跡を発見!!この真冬になぜ?と思ったのですが、話によると繁殖期は真冬で、雄のアライグマは、ねぐらから出てきてパートナーを探すことがあるのだとか。
 アライグマは、外来生物法によって特定外来生物に指定されており、本来の自然生態系を壊してしまう危険のある野生動物です。また知床半島には希少な猛禽類であるシマフクロウが生息しており、アライグマは木登りが得意ため、木の洞で生活するシマフクロウの生息環境を脅かす存在であることが知られています。
万が一にでも10年・20年先、知床にアライグマがぞろぞろと歩くなんて事になってしまっては、シマフクロウ存続の危機です。そんなことにならないように、羅臼自然保護官事務所では、センサーカメラによって日々アライグマの動向を監視しております。カメラに写った場合、新しい痕跡が見つかった場合など、捕獲のためのワナを設置する事があります。


羅臼ビジターセンター シマフクロウ剥製

いつまでもシマフクロウの生息できる知床であってほしいものです。


今回発見のアライグマ足跡(後藤AR撮影)

アライグマの足跡は、五本指であるのが最大の特徴です。上の写真でもくっきりと5本指のあとが残っています。非常にわかりやすい足跡です。
今回の足跡発見!により、足跡発見場所でアライグマの捕獲ワナを現在設置しています。

羅臼自然保護官事務所では、昨年も数件のアライグマ目撃情報が寄せられており、これから、ますますアライグマの動向に注視していかなければならないと感じています。

最後に、ただ一つ忘れてはいけないことは、アライグマが悪いのではなく、それを持ち込んでしまった人間に責任があるということです。メディアなどではいかにも外来生物が悪者であるような演出をする番組がありますが、私はあまり好きではありません。
元をたどればほとんどの場合、元凶となっているのは、人間なのです。

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