2019年3月29日
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2019年03月29日[ゆっくりやって来る北国の春]
阿寒摩周国立公園 川湯 岡西 大助
阿寒摩周国立公園の岡西です。本州では桜も満開!というニュースが聞こえてきて、いよいよ春本番という感じでしょうか。しかい川湯に住んでいると本当に日本は広いことを実感します。最高気温はやっとプラスに届くかどうか、最低気温は10度(もちろんマイナス)を下回る日もあります。しかし、どこかに春はいるはず...。
3月26日川湯の森を巡視。
木々の隙間から差し込むやわらかな光 確かに春はすぐそこまで...
枯れたようにみえていたアカエゾマツの森にも、みどり色の新しい芽吹きがありました。
長い冬の間、休んでいた自然もいよいよお目覚めかな?
翌日3月27日、濤沸湖・神の子池コースを巡視。
「濤沸湖」 ラムサール条約登録地に指定されている、渡り鳥の貴重な飛来地。寒い!気温も低いけどこの寂寥感がさらに寒さを強調していました。
濤沸湖水鳥・湿地センター 環境省の直轄施設。センター内から多種多様な鳥類が観察できます。カモの群れの中に若いタンチョウが。
続いて神の子池へ。
神の子池へと続く林道は冬期閉鎖中。約2㎞の林道歩き。春はどこにいるんだろう...
道路脇の標識はこのとおり。林道の真ん中にある先行者のトレール跡を外さなければスノーシュー等は必要ありませんでしたが、持参が無難。
雪の中で静かに佇む神の子池
「ゆっくりでいいから。」春をあせる私に語りかけているみたい。足下をしっかり固めて新年度を迎えよう!
こんにちは、上川自然保護官事務所の大久保です。
先日、層雲峡施設の現地確認にいきました。
配電盤をあけたら
おっと!!
お休み中のエルタテハがいました。
どうやら寝ているところを起こしてしまったようです。
蓋が開いて冷たい空気にふれたので、ぶるっと震えてました。
層雲峡でよく見かけるエルタテハですが、全国的にみると良好的な自然林が失われ減少しているみたいです。
こんな所で越冬しているとは驚きです。
もし、話が出来るなら聞いてみたい。
この場所にどうやって入ったの?
ここでも居心地よいのかしら?
などなど不思議なことがいっぱいです。。
この狭い場所で、寒さをしのいで、春を待ちわびる小さな生命に驚きました。
温かくなってきたらちゃんと羽ばたけますように、と願いながら蓋をそっと閉じました。
寒さがぶり返している層雲峡は、蝶が舞うのはもう少し先のようです。
2019年3月29日の小雪舞う層雲峡
【エルタテハ】
生息地:北海道では平地から山地にかけて生息。
行 動:アザミ類やノリウツギなどの花を訪れるほか、樹液や腐果に集まったり、地面で給水を行う。
特 徴:後翅の裏面中央部に小さな白色のL字紋がり、そこからエルタテハと名付けられた。