北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
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ニュースが飛びこんできたのは、4月8日のお昼休憩中。なんと、結氷した摩周湖の湖上にエゾシカの死体があり、ヒグマがそれを食べに来ているとのこと!
慌てて車に乗り込み、はやる気持ちを抑えながら摩周湖に向かいます。双眼鏡と望遠カメラは準備万端、あとはヒグマがまだいてくれたら・・・。
展望台に到着し、湖面を見渡しました。
いつも通りの結氷した摩周湖
あれ?何もいません。というより、湖面まで遠すぎてよく見えません。
それもそのはず、カルデラ湖である摩周湖は崖に囲まれており、ここ摩周湖第一展望台から湖面までは約200メートルの標高差があります。
摩周湖レストハウスの方に教えていただいて、やっとエゾシカの残骸を確認することができました。ワシやカラスにつつかれて形すら残っていませんが、写真を拡大するとツノが見えました。2、3歳のオスジカでしょうか。
ヒグマが食べていたエゾシカの残骸
残念ながら、ヒグマは20分程前に林の中に帰っていったとのこと。まだ視界の中にいるはずですが、雪も少なくなった斜面でヒグマを探しだすのは至難の技です。ヒグマが帰っていった方向を惜しくも眺めるだけとなりました。
この景色のどこかにまだヒグマがいるはず・・・
毎日摩周湖を見ているレストハウスの方によると、このようにヒグマが出てきたのは初めてだということです。さて、エゾシカはなぜ湖上で息絶えてしまったのでしょうか。ヒグマも湖上を渡るのは怖くなかったのでしょうか。幸運にもヒグマを見ることができた観光客の方に写真を見せていただきましたが、大きなヒグマも摩周湖の上ではなぜかちっぽけに見えて不思議でした。
阿寒摩周国立公園ではあまり姿を見かけることのないヒグマですが、やはり自然の中は彼らのテリトリーです。もうすぐ登山シーズンも開幕ですが、クマ鈴を携帯して、思いがけない鉢合わせが無いように心がけたいですね。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、利尻礼文サロベツ、知床、阿寒摩周、釧路湿原、大雪山、支笏洞爺国立公園があります。
ニュースが飛びこんできたのは、4月8日のお昼休憩中。なんと、結氷した摩周湖の湖上にエゾシカの死体があり、ヒグマがそれを食べに来ているとのこと!
慌てて車に乗り込み、はやる気持ちを抑えながら摩周湖に向かいます。双眼鏡と望遠カメラは準備万端、あとはヒグマがまだいてくれたら・・・。
展望台に到着し、湖面を見渡しました。
いつも通りの結氷した摩周湖
あれ?何もいません。というより、湖面まで遠すぎてよく見えません。
それもそのはず、カルデラ湖である摩周湖は崖に囲まれており、ここ摩周湖第一展望台から湖面までは約200メートルの標高差があります。
摩周湖レストハウスの方に教えていただいて、やっとエゾシカの残骸を確認することができました。ワシやカラスにつつかれて形すら残っていませんが、写真を拡大するとツノが見えました。2、3歳のオスジカでしょうか。
ヒグマが食べていたエゾシカの残骸
残念ながら、ヒグマは20分程前に林の中に帰っていったとのこと。まだ視界の中にいるはずですが、雪も少なくなった斜面でヒグマを探しだすのは至難の技です。ヒグマが帰っていった方向を惜しくも眺めるだけとなりました。
この景色のどこかにまだヒグマがいるはず・・・
毎日摩周湖を見ているレストハウスの方によると、このようにヒグマが出てきたのは初めてだということです。さて、エゾシカはなぜ湖上で息絶えてしまったのでしょうか。ヒグマも湖上を渡るのは怖くなかったのでしょうか。幸運にもヒグマを見ることができた観光客の方に写真を見せていただきましたが、大きなヒグマも摩周湖の上ではなぜかちっぽけに見えて不思議でした。
阿寒摩周国立公園ではあまり姿を見かけることのないヒグマですが、やはり自然の中は彼らのテリトリーです。もうすぐ登山シーズンも開幕ですが、クマ鈴を携帯して、思いがけない鉢合わせが無いように心がけたいですね。