2020年8月 7日
2件の記事があります。
2020年08月07日ウトナイ湖の夏2020
苫小牧 大久保 智子
こんにちは、野生生物課の大久保です。
夏のお出かけに、ウトナイ湖はいかがですか?
ウトナイ湖には、湖畔沿いと林内に散策路があり、風が涼しく過ごしやすい場所です。
湖では、羽を休めているカモやハクチョウを、林内では、小鳥や小動物を観察できます。
湖畔沿いの散策路では、もっとウトナイ湖を気持ちよく散策してもらえるように、
繁茂していたヨシ等の刈り払い作業を行いました。
これでより一層ウトナイ湖に親しんでもらえたらいいなと思います。
あずまや ハンノキのテラス 鳥獣保護区看板も取り替えました
作業を終え、テラスで休んでいると、上空にオジロワシが旋回していて、作業を労ってくれているかのようでした。今の散策路は、ピンクの穂先が散策路を華やかにしてくれるホザキシモツケが見頃です。
ハンノキのテラス上空のオジロワシ ホザキシモツケ
ウトナイ湖野生鳥獣保護センターではFacebookで自然情報をお伝えしています。ぜひご覧ください。
引き続き野生生物課の大久保です。
散策、鳥観察、ドライブなどでウトナイ湖にお越しの際には、是非ウトナイ湖野生鳥獣保護センターにお立ち寄りください。
センター2階では、7月4日から「アクティブ・レンジャー写真展2020~北の自然の舞台裏~」を開催しています。この写真展で展示している写真は、私たちアクティブレンジャー・希少種保護増殖等専門員12名が国立公園や鳥獣保護区等で撮影した、風景と生きもののとっておきの写真ばかりです。
野生生物課の私の写真の1枚は、キンメフクロウです。
昨年、道北のとある町で何かに衝突して衰弱しているキンメフクロウが保護されました。獣医師に診察してもらったところ、軽い顔面打撲が疑われたものの野外で十分に生活できる状態とのこと。数日で保護された地域に放鳥することができました。そのとき、自力で飛んでいくのを見守ったのですが、木の上に乗せて放した後、慎重に周りの環境を確認していたので、その様子を撮影したのがこの写真です。慣れ親しんだ森で今も元気に生きていてくれると嬉しいな、との思いも込めて選びました。
北海道地方環境事務所では、希少鳥獣や国指定鳥獣保護区内で怪我や病気などで衰弱した野生動物を収容し鳥獣保護センターなどに搬送して、獣医師による治療やリハビリを経て野生に戻す活動を行っています。しかし残念ながら、現実は野生に戻すことができる個体はそう多くはありません。
私にとって、キンメフクロウの放鳥は野生生物課に勤務してから初めての放鳥だったので、森に返したときに感慨深いものがありました。
安全な環境かどうか周りを確認しているキンメフクロウ。
北海道の景色や動植物の写真をみて、次の旅先の候補としてくれたら幸いです。
ウトナイ湖では、7月27日まで写真展を開催しています。