2020年9月25日
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2020年09月25日支笏湖ビジターセンター展望デッキOPEN!
支笏洞爺国立公園 當山真貴子
支笏湖アクティブ・レンジャーの當山から、みなさまにお知らせがあります!
この度、利用者のみなさんが、より快適に滞在できるよう、支笏湖ビジターセンターの南側に展望デッキを整備しました♪
2020年4月から工事が始まり、約5ヶ月の期間を経て完成することが来ました。
工事関係者の皆様、この場をお借りしまして、感謝申し上げます。
完成までの様子は、下記の支笏洞爺国立公園公式SNSにて公開する予定です。
ご興味のある方はご覧下さい♪
併せてフォローいただけると幸いです(^^)
Facebook→https://www.facebook.com/ShikotsuToya/
Instagram→https://www.instagram.com/shikotsutoya_nationalpark/
夏のシーズンは新緑、紅葉のシーズンは赤や黄色に色づいた木々などを見ることができます。静かに本を読むのも良し、友人やご家族と休憩するのも良しの場所で、オススメです。
色合いも綺麗で品があり、私自身、お気に入りの場所になりそうです☆
9/25(金)に展望デッキのオープニングセレモニーも開催しました。
支笏湖の眺望を楽しみながら、是非、ご利用ください(^^)
2020年09月25日山、きれいにつかいませんか?
知床国立公園 ウトロ 小泉尚也
道東の端っこの知床では、すっかり空気は秋の匂いになり、
河川にはシロザケが遡上してくる季節となりました。知床国立公園・ウトロ地区の小泉です。
9月15日-16日に知床連山巡視に行ってきました。
天候に恵まれ、草紅葉も始まりつつあり、素晴らしい景色を堪能できました!
(サシルイ岳からの三ツ峰、羅臼岳の景色)
(葉が紅葉している季節外れのチングルマ)
山が生み出す自然の景色は最高にきれいなのですが、登山道の各ポイントでは、人が生み出すとても残念な景色も見られました。
(弥三吉水にて人糞がついたトイレットペーパー) (銀冷水トイレブース裏のし尿後)
(極楽平にてグミの袋) (二つ池野営指定地にて野生動物がいたずらしたであろうポリタンク)
◎し尿・トイレットペーパー問題
アクティブレンジャーが行っている羅臼岳・知床連山巡視の際には、毎回トイレットペーパーの調査回収調査をしています。岩尾別温泉ルートでは、オホーツク展望、弥三吉水、銀冷水、羅臼平。連山縦走路では、三ツ峰野営指定地、二つ池野営指定地、第一火口野営指定地行っています。特に岩尾別温泉ルートでは、利用者が多いため、各休憩地点に非常に多くのトイレットペーパーが落ちています。
今回の巡視では、し尿の臭いがきつい場所もあり、『弥三吉水』では計5カ所もトイレットペーパーが散乱しておりました。長時間の登山で尿意を感じるのは当然なことで、トイレもしないでということではありません。
山でのトイレは、携帯トイレを使い、使用後は下界に持ち帰りましょう。岩尾別ルートには『銀冷水』(登山口から徒歩3時間程度)という地点に携帯トイレブースを設置しておりますので、ご利用をお願いいたします。裏側には、男性用の小トイレ用もあり、非常に快適です。壁があるので、恥ずかしくないですよ!
きれいな景色をみせてくれる山は、きれいなままにしておきたいですね。
※携帯トイレブースは、積雪のため、10月中旬に冬期養生されますので、利用出来なくなります。ご了承ください。
(銀冷水トイレブース)
(男女兼用大便器) (男性用小便器)
(携帯トイレ_羅臼岳ver)
※携帯トイレは登山口にある木下小屋やウトロのセブンイレブンでも購入できます。
知床の携帯トイレの詳細については、下記URLからご確認ください!
○知床登山のマナー 携帯トイレを使いましょう
www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/skn/ssi/keitaitoire.htm
◎野生動物とゴミ問題
野生動物がゴミを食べてしまうとその味を覚えてしまい、次は食べ物を持っている人間を狙って近づいてくるかもしれません。特に知床はヒグマが高密度に生息しているところです。そのヒグマがゴミの味を覚えてしまったら、、、。想像しただけで恐ろしいです。
このゴミ問題は、登山に限ったことではありません。知床にお越しの際は、野生動物が近くにいるということを自覚し、ゴミを捨てないなどの最低限のマナーを守っていただきたいと思います。動物たちも人間もきれいな自然を堪能できる世界自然遺産・知床になることように私たちも現場で頑張ります。みなさまもご協力の程、よろしくお願いいたします!
知床では、「道の駅・ウトロシリエトク」、「知床世界遺産センター」、「知床自然センター」にて、ゴミの有料回収を行っておりますので、ぜひぜひご利用ください!
※分別したもののみ受け付けております。資源ゴミについては、すすぎ洗いしたものをお願いしております。
知床でのゴミ問題に関して詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
○活動報告BLOG|公益財団法人 知床財団 - 知床自然センター
2020年09月25日大雪山はいつだって最高♪
大雪山国立公園 渡邉 あゆみ
こんにちは、東川管理官事務所の渡邉です。
9月19日(土)カミホロカメットク山周辺、20日(日)旭岳周辺のロープ緩めや廃材荷下げなどの後期登山道整備をパークボランティアの方々17名と実施しました。後期もたくさん集まっていただきありがとうございます!
この時期は初雪が先か、整備が先か、という微妙な時期ですが、今年は初雪が遅かったので、予定通りの日程で行うことができました。(昨年度は9月18日に初雪がドカッと降り、登山道整備が中止に。)
19日は爆風。細い稜線上の作業は危険なので、十勝岳方面はあきらめ上富良野岳~カミホロ避難小屋に重点を置きました。汗冷えすると体が凍えてしまうので避難小屋で着替えたり、防寒手袋やニット帽を着用し、完全防備で作業開始です。
風で体が倒されること数回。吹き飛ばされないようお腹に力を入れながらロープを外していきます。立っているだけでも大変なのに、気持ちが折れない皆さんの気合いに脱帽!
チーフリーダーが風速計を持っていました。上富良野岳での瞬間最大風速がなんと37.6m!
ロープを下ろし終え、背負子に積めるだけの廃材をパッキングし、下山開始。爆風の中の作業は大変だったので、下山後は思わず拍手が出て、笑ってしまいました。
20日は曇り~晴れ~時々小雨の秋特有の変わりやすい空模様の中、旭岳~中岳までの作業を終えました。
やはり9月後半。青空が見えていても標高2000mを超える場所での作業は頭がキーンとしてくるような寒さで、気を抜くと戦意喪失してしまうので、手際よく作業をしていくことが肝心です。来年またビシッとロープを張り直すために、古いロープや転がっていたコンクリート柵を荷下げしました。
いつも大変な作業を引き受けてくださり、ありがとうございます。
裾合平では真っ赤なチングルマの絨毯が広がっていました。
例年にない暑い日が続く中、ここまで見事な紅葉になろうとは想像していませんでした。自然って本当に不思議です。頼りなげに残っているチングルマの最後の綿毛、後ろの大きな大きな旭岳。今年は紅葉の「ハズレ年」などと言われていますが、私は大雪山に登ってきて、これまで紅葉を見てハズレと思ったことは一度もありません。大雪山はいつだって最高です(^○^)!
【お知らせ】
中岳温泉の携帯トイレブースは20日に撤去予定でしたが、ご好評をいただいているので、10月1日(木)まで設置を延長します。
今年も無事に登山道整備が終わり、ホッとしました。
初めましての人も、ベテランの人も、年齢も登山経験も知識もバラバラだけど、「大雪山を守りたい」という一つの志の元でパークボランティアに入り、それぞれが送る忙しい日々の合間に、日本各地から活動に参加していただいています。
豊かな皆さんと美しい大雪山を未来に残すための活動をしながら、大雪山の景色や四季を共有できたこと、心強く、嬉しく、誇りに思います。ありがとうございました◎
★最後に、お披露目したい一枚を。
8月に姿見の池で撮影したエゾオヤマノリンドウに潜り込むエゾオオマルハナバチのワーカー。
私が見てきた中で、史上最大の花粉団子の大きさです。私がこのワーカーの女王なら「よくやった!」と頬ずりして褒めたくなる、いい仕事っぷり。マルハナバチにメロメロです。
アクティブ・レンジャーは、国立公園の自然保護官事務所や管理官事務所などに1名または複数名が配置され、業務に励んでいます。大雪山国立公園のように山岳が中心となるところもあれば、支笏洞爺国立公園のように湖を、えりも自然保護官事務所などのように特定の野生生物を保護管理するところもあります。フィールドや業務の内容に違いはありますが、アクティブ・レンジャー同士のつながりが互いの助けになることもあります。
そんな絆を深めようと「登山会」を始めました。リクエストも受けながら年に1座か2座を企画しています。ニペソツ山、富良野岳、白雲岳とその周辺の山など大雪山を中心に、後方羊蹄山や暑寒別岳にも登りました。始まった当初から「いつかはトムラウシ」が合い言葉になりました。
9月の連休、道北に低気圧が停滞し空気の不安定な状態が伝えられながらも北十勝はまずまず好天の予報に、テント泊にてトムラウシ山登頂を目指しました。
1日目は適切な歩調を整えられず、休憩が多くなって後半に失速。15時過ぎに南沼野営指定地に到着、山頂に雲がかかって来たこともあり、この日の登頂を諦めテントの設営に取り掛かりました。設営を終えた頃から予報にはなかった雨が降りだし2、3時間でしたでしょうか、なかなかの強さで叩かれました。強く降る前にテントには入れて幸運でした。後から調べてみると新得やぬかびら源泉郷のアメダスではまったく観測されていません、降ったのは山の上だけのようでした。
夜遅くに雨は止み、2日目、雲の多い朝を迎えました。朝食を済ませ軽装備で山頂を踏みます。十勝岳では噴煙が東へと長くたなびいていました。山頂は秋らしいやや冷たい風が吹いていましたが、30分ほど粘り十勝岳連峰や黄金ヶ原、東大雪の山々などまずまずの展望を楽しみました。
カバが黄葉することなく葉が傷んでいます。ナナカマドも赤には程遠いと感じながら、イワイチョウやウラシマツツジらが秋の彩りを描いてくれています。山頂を振り返り彼らの色づきを楽しみながら下山しました。
山頂から十勝岳連峰方面を望む。