2021年8月16日
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2021年08月16日大好き、富良野岳❀
大雪山国立公園 渡邉 あゆみ
こんにちは、東川管理官事務所の渡邉です。
十勝岳連峰の南端、富良野岳は早くに火山活動が終わったため多種類の高山植物が咲き、十勝岳温泉から登るルートは登山口から標高差670mほどでピークに達することができるので、高山植物の開花がピークとなる7月は、全国からはもちろんのこと、登山初心者や長年大雪山に登り続けるリピーターも毎年登りたくなる幅広い世代から愛されている山です。
私もかれこれ15年以上、毎年かかさず登っています。
今年の6、7月は悪天で富良野岳に登る計画が流れ、やっと8月5日にパークボランティアの方々とセイヨウオオマルハナバチ防除活動のため富良野岳に登ってきました。
すっかりお花の盛りを過ぎているので、秋のお花に出会えたらいいな~と向かったところ・・・夏と秋のお花をミックスした50種以上もの高山植物に出会うことができました❀
富良野岳の斜面を覆い尽くしていたのが、ナガバノキタアザミとトカチフウロ。
頂上直下で満開だったのがカラフトイチヤクソウとムカゴトラノオ。
ムカゴトラノオは雄しべがピンクになります。
小さくて、よく見えない!!そんな姿もいじらしくて可愛い♡
目立つ黄色いお花たち
控えめに咲くお花たち
チングルマやコマクサなどの目を引くアイドルたちの出番は終えていましたが、急いでいたら見落とすほど控えめに、ジッと咲いているお花たちを見つけると、尊さで一つ一つ話しかけてしまい、なかなか歩みを進めることができません。正直なところ、あまりにも控えめなので、図鑑で同定していかなければ名前が思い出せないほど・・・(勉強不足です)。
この日、セイヨウオオマルハナバチはおらず、在来マルハナバチが忙しそうにミヤマサワアザミに潜り込んでいました。
普段は作業をするために急ぎ足で歩くことが多いですが、じっくり周囲の自然を観察しながら歩くと、新たな発見がまだまだあり、今まで見落としていた「はじめまして」のものに出会えて、大雪山は本当に奥深く、底なしに学ぶことがあって、こんなに豊かな自然に出会えてありがたい♡と心がホカホカになりました。
過酷な環境下で、たくさんの高山植物が力強く根を張り、ときには風の、ときには昆虫の力を借りて、様々な形で命を紡いでいる姿を見て、改めてその一つ一つを大切にしていきたいと感じました。そのためにももっと大雪山について勉強していきます。
こんにちは! 洞爺湖アクティブ・レンジャーの小松 瑠菜です!
7月中旬に、大平山(北海道島牧郡島牧村)の登山道及び高山植物の盗掘等の状況確認をしに行きました。
大平山は支笏洞爺国立公園には含まれませんが、山頂より奥は、ほとんど人の手が加わっていない原生の状態が保たれている地域や優れた自然環境が維持されていることから、自然環境保全法に基づき「自然環境保全地域」に指定されています。
↑大平山で見た植物
道南地方には珍しい石灰岩露出地帯が広がり、日本の北限となるブナの天然林や、オオヒラウスユキソウなどの希少な石灰岩植生が数多く分布しています。特に、第2ピークより上にかけて多く分布していました。
↑オオヒラウスユキソウ
※近年、希少植物の盗掘や踏み荒らしが多発しています。
植物の採取は法律により禁止されていますので、ご注意ください。
※大平山はヒグマの生息地となっています。入山の際はご注意ください。
※山頂付近は経路が不明瞭となっていますので、ご注意ください。
植物への落石や踏み付け等を行わないよう、配慮しながら自然を楽しんでいただければと思います。