北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
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強く冷たい風が吹き下ろす赤城おろし、六甲おろし、遠州からっ風や東北に冷害をもたらす「やませ」など、地域特有の名前がついた気象は人間に厳しいものが多いようです。釧路・根室地方では肌や服が濡れそぼつような濃い海霧を「じり」と呼んでいます。十勝にも「十勝風」があって、初春に北西の強い風が吹くと畑から乾いた土が舞い上がり、植え付けたばかりの苗を傷めたり、視界がさえぎられて交通に影響が及んだりします。
しかし、十勝には好ましい特有の気象もあって、それが「十勝晴れ」です。特に冬に気持ちよく晴れることが多いと言います。そこのところを気象庁のアメダスのデータから確かめてみました。十勝地方からは大雪山国立公園の中にあるぬかびら源泉郷、上川地方からは公園に近い上川町を選び、毎月の日照時間と降雪の深さの平年値を比べてみました。
上川町では11月から2月までが毎月約40から70時間余りであるのに対し、ぬかびら源泉郷では年間を通して100時間を超えています。それを裏返したように降雪の深さでは冬のほとんどの月で上川町がぬかびら源泉郷を上回っています。上川地方に降る雪が大雪山や十勝岳連峰に食い止められ、十勝晴れを生んでいるのでしょう。
ぬかびら源泉郷スキー場、糠平湖でのワカサギ釣りやタウシュベツ川橋梁見物、しかりべつ湖コタンなど、冬期間もアウトドアの活動が並ぶ大雪山国立公園の東大雪地域です。恵まれた晴天を有意義に楽しみたいものです。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、利尻礼文サロベツ、知床、阿寒摩周、釧路湿原、大雪山、支笏洞爺国立公園があります。
強く冷たい風が吹き下ろす赤城おろし、六甲おろし、遠州からっ風や東北に冷害をもたらす「やませ」など、地域特有の名前がついた気象は人間に厳しいものが多いようです。釧路・根室地方では肌や服が濡れそぼつような濃い海霧を「じり」と呼んでいます。十勝にも「十勝風」があって、初春に北西の強い風が吹くと畑から乾いた土が舞い上がり、植え付けたばかりの苗を傷めたり、視界がさえぎられて交通に影響が及んだりします。
しかし、十勝には好ましい特有の気象もあって、それが「十勝晴れ」です。特に冬に気持ちよく晴れることが多いと言います。そこのところを気象庁のアメダスのデータから確かめてみました。十勝地方からは大雪山国立公園の中にあるぬかびら源泉郷、上川地方からは公園に近い上川町を選び、毎月の日照時間と降雪の深さの平年値を比べてみました。
上川町では11月から2月までが毎月約40から70時間余りであるのに対し、ぬかびら源泉郷では年間を通して100時間を超えています。それを裏返したように降雪の深さでは冬のほとんどの月で上川町がぬかびら源泉郷を上回っています。上川地方に降る雪が大雪山や十勝岳連峰に食い止められ、十勝晴れを生んでいるのでしょう。
ぬかびら源泉郷スキー場、糠平湖でのワカサギ釣りやタウシュベツ川橋梁見物、しかりべつ湖コタンなど、冬期間もアウトドアの活動が並ぶ大雪山国立公園の東大雪地域です。恵まれた晴天を有意義に楽しみたいものです。