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釧路自然環境事務所

報道発表資料

2016年07月20日
  • 結果報告

平成28年度シマフクロウ標識調査の実施結果について(お知らせ)

シマフクロウは現在では北海道の道東を中心に約140羽のみが生息している絶滅危惧種であり、国により「シマフクロウ保護増殖事業計画(平成5年11月26日策定)」が策定され保護が図られています。環境省では、保護増殖事業の一環として毎年春に標識調査を行い、個体識別、性別、来歴等の個体情報の収集、繁殖状況の把握等を行っています。 今年度の調査を実施した結果、23巣で27羽のヒナに標識を装着しましたのでお知らせします。標識個体数の合計値としては平成26年に次いで多い結果となりました。なお、累積標識個体数は503羽です。

平成28年7月20日(水)

環境省 北海道地方環境事務所

所長: 德丸 久衞

野生生物課長: 田口 和哉

野生生物課課長補佐: 平井 和登

環境省 釧路自然環境事務所

所長: 安田 直人

野生生物企画官: 藤井 好太郎

野生生物課自然保護官: 福地 壮太(担当)

電話(0154)32-7500 FAX(0154)32-7575

1.調査内容  保護増殖事業の一環として、シマフクロウのヒナに標識を装着し、個体識別、性別、来歴等の個体情報の収集、繁殖状況の把握等を行っています。この調査を行うことで、シマフクロウの繁殖状況、移動分散、寿命などの重要な生態情報を得ることができます。

2.調査期間  平成28年5月17日~6月27日

3.結果概要  保護増殖事業の一環として設置している巣箱を中心に調査し(一部天然木も含む)、23巣において計27羽のヒナに標識を装着しました。各地域ごとの内訳は下表の通りです(生息地保全のため位置の詳細は公表しておりません)。

表 平成28年度シマフクロウ標識調査結果

地域

標識ヒナ数(巣数)

根室

11(8)

オホーツク

2(2)

釧路

6(5)

十勝

3(3)

日高

3(3)

上川

2(2)

合計

27(23)

(参考)これまでの実績

 1985年に標識調査を開始して以降、合計503羽に標識を装着しました。また、1986年以降に傷病等により保護収容した個体(標識調査時のヒナを除く)の約7割が標識付きとなっており、個体の移動分散状況や年齢の把握等に係る重要なデータが得られています。

過去5年間の標識ヒナ数は以下のとおりです。

2012年 23羽

2013年 22羽

2014年 28羽

2015年 25羽

2016年 27羽