報道発表資料
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釧路湿原国立公園におけるエゾシカの捕獲について
釧路湿原では、1990年代以降、エゾシカの生息数が増加し、採食や踏み荒らしによって貴重な湿原植生に悪影響を及ぼしています。そのため、環境省釧路自然環境事務所では、平成25年度からエゾシカによる植生への影響を低減するために釧路湿原国立公園内でエゾシカの捕獲事業を継続して実施しています。 今年度も10月末から2月末まで釧路川右岸堤防地区において、大型囲いわなによるエゾシカの捕獲事業を実施します。 捕獲作業中は危険ですので、不用意に囲いわなに近づかないようお願いいたします。
【実施期間】
令和2年10月26日(月)~令和3年2月末日
*捕獲のためのわな設置作業は10月26日(月)~30日(金)の間で行います。
【実施場所】
釧路川右岸堤防地区 (阿寒郡鶴居村温根内及び釧路市安原)
*下記設置位置図参照。
【設置するワナ】
大型囲いわな2基 (1基あたり:全周88m、面積約600m²、高さ3m)
【背景】
釧路湿原国立公園においては、2014-2016(平成26~28)年度に行われた学術研究(※)で、釧路湿原全体でのエゾシカの越冬個体数は約2,000頭、生息密度は約20年で2.5倍になったと報告されています。また、湿原に生息するエゾシカの約6割は季節移動をせずに1年中湿原内に留まっている可能性があり、釧路湿原国立公園内でのエゾシカ捕獲の必要性が指摘されました。
このため、釧路湿原国立公園における生態系の維持又は回復を図ることを目標として、エゾシカの捕獲をはじめとする各種対策及びモニタリング調査を実施しています。なお、これらの事業の計画や評価などは、有識者や関係行政機関による検討会議において議論しています。
<参考>
釧路湿原エゾシカ対策検討会議
http://hokkaido..env.go.jp/kushiro/nature/index.html
※ 環境研究総合推進費事業「釧路湿原にて超高密度化状態となったシカの管理を成功させる戦略と戦術(酪農学園大学、北海道総合研究機構、釧路公立大学)」
大型囲いわな設置位置図
大型囲いわな 堤防に出てくるエゾシカ
(平成30年度に①の場所で設置した様子)
- ■ 問い合わせ先
- 環境省釧路自然環境事務所
国立公園課(高辻・川村)
〒085-8639 北海道釧路市幸町10-3
TEL : 0154-32-7500 / FAX : 0154-32-7575