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釧路自然環境事務所

報道発表資料

2023年05月12日
  • その他

令和4年度におけるシマフクロウ、タンチョウ、 オジロワシ及びオオワシの傷病個体収容結果について

○環境省では、絶滅のおそれのある野生動植物種の保全に関する法律に基づき国内希少野生動植物種に指定されているシマフクロウ、タンチョウ、オジロワシ及びオオワシの4種で合計146羽の傷病個体(死体を含む。)を令和4年度に収容しました。
○上記4種の収容個体数は、昨年度(119羽)と比べると、27羽の増加となり、全体として最も多い収容原因は交通事故でした。
1. 令和4年度におけるシマフクロウ、タンチョウ、オジロワシ及びオオワシの傷病個体収容結果について
 環境省では、絶滅のおそれのある野生動植物種の保全に関する法律に基づき国内希少野生動植物種に指定されているシマフクロウ、タンチョウ、オジロワシ及びオオワシの4種で、合計146羽の傷病個体(死体を含む。)を令和4年度に収容しました。
 上記4種の収容個体数は、昨年度(119羽)と比べると27羽の増加となり、全体として最も多い収容原因は交通事故でした。種別の収容結果は、以下のとおりです。
 
(1) シマフクロウ(別紙1)
 ・収容個体数は6羽となり、昨年度と比べると1羽の増加となりました。
 ・現在までに判明している収容原因としては、「交通事故」及び「その他」が各2件となっています。
 
(2) タンチョウ(別紙2)
 ・収容数は53羽となり、昨年度と比べると6羽の増加となりました。
 ・現在までに判明している収容原因としては、「交通事故」が18件と最も多く、次いで「スラリー等への落下」(7件)、列車事故(3件)の順となっています。なお、「交通事故」は7年連続でタンチョウにおける最大の収容原因となっています。
 
(3) オジロワシ(別紙3)
 ・収容個体数は66羽となり、昨年度と比べて28羽の増加となりました。
 ・現在までに判明している収容原因としては、「列車事故」が13件と最も多く、次いで「風車衝突」(5件)、「交通事故」(4件)の順となっています。また、令和3年度に続き、「鉛中毒」が1件発生しています。
 ・令和3年度に続き、高病原性鳥インフルエンザの感染が6羽で確認されています。
 
(4) オオワシ(別紙4)
 ・収容個体数は21羽となり、昨年度と比べて8羽の減少となりました。
 ・現在までに判明している収容原因としては、「列車事故」が6件と最も多く、次いで「感電事故」(2件)、「交通事故」「風車衝突」及び「その他」(各1件)の順となっています。なお、「列車事故」は5年連続でオオワシにおける最大の収容原因となっています。
 ・令和3年度に続き、高病原性鳥インフルエンザの感染が1羽で確認されています。
 
 ※これらの収容結果は、令和5年3月31日時点までの状況を取りまとめたものとなり、今後の剖検の実施等により、収容原因別の件数は変更となる場合があります。
2. 傷病個体の収容を1羽でも減らしていくためのお願い 
 環境省では、国内希少野生動植物種に指定されているシマフクロウ、タンチョウ、オジロワシ及びオオワシの保全に資するため、傷病個体(死体を含む。)が発見された際には、個体を収容して現場状況や体の状態を調査し、収容原因の解明に努めるとともに、関係機関・団体、事業者とともに保全対策を進めています。
 一方、上記4種の傷病収容の原因としては、人為的な要因によるものが多いことから、傷病個体の収容を1羽でも減らしていくためには、収容原因となっている人為的な要因を取り除いていくことが不可欠です。
 また、傷病個体を発見した場合には、発見後の素早い個体収容や環境省への通報を行っていただくことで、原因解明から有効な対策の検討につなげることが可能となります。
 このため、引き続き、皆様のご理解とご協力をお願いします。
 
3.希少猛禽類の車両衝突事故防止対策のための「エゾシカ覆隠シート」の開発について(別紙5)
 北海道内では、走行中の車両に衝突して死亡した道路・線路近傍のエゾシカ轢死体に誘引されたと考えられる、オジロワシ・オオワシの車両衝突事故が近年増加傾向にあります。このため、釧路自然環境事務所及び(株)猛禽類医学研究所では、JR北海道釧路支社などの協力を得て、オジロワシ・オオワシが誘引されないようにエゾシカ轢死体を覆い隠すとともに、回収・運搬する際の省力化を図ることを目的とする「エゾシカ覆隠シート」の開発を進めてきました。
 この度、同シートの覆隠効果の確認並びに実用化に向けた検討・試行を経て、覆隠シートの試作版を製作しました。今後、覆隠シート試作版を用いて、実証試験を進めるとともに、さらに必要な改良を実施し、エゾシカ覆隠シートの実用化を図っていく予定です。
 
 
 

お問い合わせ先

環境省 北海道地方環境事務所
直 通:011-299-1954
所長:番匠 克二
野生生物課長:西野 雄一
野生生物課長補佐:福田 真
野生生物課係員:草留 大岳 

環境省 釧路自然環境事務所
直 通:0154-32-7500
所長:川越 久史
野生生物企画官:若松 徹
野生生物課課長補佐:北橋 隆史(担当)

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