報道発表資料
2026年07月27日
- 報道発表
2026年度(令和8年度)のシマフクロウ標識調査では、 41羽のヒナに標識を装着することができました。
1.環境省では、シマフクロウの保護増殖事業の一環として、毎年春に生まれたヒナへの標識調査を行っています。今年度の調査では、合計41羽のヒナに標識を装着することができました。
2.ヒナの産出数は、昨年度と比べ減少しましたが、直近5年間程度の水準にあり、引き続き増加傾向にあると考えられます。
3.今後も、産出数の把握に努めるとともに、巣立ったヒナがしっかりと生息・定着できるよう、また、つがい数が増加するように、より一層、生息環境を整備することが必要です。
2.ヒナの産出数は、昨年度と比べ減少しましたが、直近5年間程度の水準にあり、引き続き増加傾向にあると考えられます。
3.今後も、産出数の把握に努めるとともに、巣立ったヒナがしっかりと生息・定着できるよう、また、つがい数が増加するように、より一層、生息環境を整備することが必要です。
■ 調査目的
・ シマフクロウは北海道の道東を中心に生息している絶滅危惧種であり、「シマフクロウ保護増殖事業計画(平成5年11月26日策定)」に基づき、巣箱設置、給餌、傷病対応、事故防止対策、生息環境整備を始めとする保護増殖事業を国や関係者で進めています。2022年度(令和4年度)時点で100つがいの生息が確認されているところです(つがい数の推定は5年に一度)。
・ 環境省では、シマフクロウの保護増殖事業の一環として、春に生まれたヒナに標識を装着し、個体識別、性別及び来歴等の個体情報の収集、繁殖履歴の把握等を行っています。
・ この調査により、保護増殖事業の進め方を決定する上で重要な知見となる、繁殖状況、移動分散、寿命など、シマフクロウの生態についての貴重な情報を得ることができます。
・ 把握されている営巣地で生まれたヒナのほとんどは本調査により標識が装着されており、長年の標識調査の成果として、多くの野生個体の生まれた年や場所などが把握できています。なお、過去5年間に傷病等により保護収容した野生個体のうち約6割は標識済みの個体でした。
■ 調査内容
・ 巣立ち前後のヒナを捕獲し、体重、体長及び羽の伸長等の計測を行い、個体識別のための標識を装着しました。
・ あわせて、採血や外見異常の有無等の獣医学的な診断を行い、個体の健康状態や成長状況を調べました。
・ 作業後、速やかに捕獲地点へヒナを戻しました。
・ 採取した血液サンプルは、健康状態の把握に加え、DNA解析を行うことで性別及び血縁関係の把握や遺伝的多様性の評価に用いることができます。
■ 調査期間
・ 2026年(令和8年)5月18日~6月28日
■ 結果
・ 保護増殖事業で設置している巣箱を中心に調査し、天然木も含む36巣(つがい)において、計41羽のヒナに標識を装着しました。獣医師による診断で異常が発見され保護収容に至った個体はありませんでした。
・ ヒナの産出数は、昨年度と比べると減少しましたが、直近5年間程度の水準にあり、引き続き増加傾向にあると考えられます。
・ 一般的に、シマフクロウは子育て期間が長いため、前年に繁殖成功したつがいは、繁殖を休止する傾向にあります。今年度の減少の大きな要因は、前年度の繁殖が好調であったためであると考えられます。また、餌量や能力差といった要因があるという指摘もあります。
・ 主に3月に道内各地で暴風雪があり、過去に営巣した天然木が倒壊したと複数地点で報告されています。また、暴風雪が繁殖行動に影響した可能性も指摘されています。

図 シマフクロウの標識ヒナ数の推移
※数値はあくまで標識したヒナの数を示すものです。結果には調査における努力量も影響するため、この数がヒナの全体数を示すものではありません。
・ 振興局管内ごとの内訳をみると、オホーツク管内以外の振興局では昨年度に比べて減少しました。また、最も減少したのは釧路総合振興局管内でした。

図 振興局管内ごとの標識結果
・ 今シーズンの標識実績における天然木使用の割合は、昨年度よりも低下しました。

図 営巣タイプ別巣数
・ 今シーズンの標識実績における自然採餌つがいの割合は、昨年度に比べ増加しました。直近5年間程度は、80%程度を推移しています。
図 給餌・餌付けの有無
※ 「給餌等あり」には餌付けつがいを含む

図 シマフクロウの標識ヒナ数の推移
※数値はあくまで標識したヒナの数を示すものです。結果には調査における努力量も影響するため、この数がヒナの全体数を示すものではありません。
・ 振興局管内ごとの内訳をみると、オホーツク管内以外の振興局では昨年度に比べて減少しました。また、最も減少したのは釧路総合振興局管内でした。

図 振興局管内ごとの標識結果
・ 今シーズンの標識実績における天然木使用の割合は、昨年度よりも低下しました。

図 営巣タイプ別巣数
・ 今シーズンの標識実績における自然採餌つがいの割合は、昨年度に比べ増加しました。直近5年間程度は、80%程度を推移しています。
図 給餌・餌付けの有無※ 「給餌等あり」には餌付けつがいを含む
■ 今後の取組と御協力のお願い
・ 生まれたヒナが成長し、今後他の地域に広がりつがいが定着していくためには、シマフクロウが生息できる環境を各地に整えることが重要です。豊かな森づくりや魚のたくさんいる川づくりなど、シマフクロウの生息環境整備について、多様な主体の協力を求めつつ、地域の課題解決や活性化と連動した取組を進めていきます。
【参考】シマフクロウHP
https://policies.env.go.jp/hokkaido/withfishowl
・ シマフクロウは非常に警戒心の強い鳥です。特に繁殖中の巣に近づいたりすると、巣やヒナを放棄してしまうおそれがあります。生息数もまだ限られていることから、巣の位置等の詳細は公表しておりません。もしも巣箱や営巣を確認した場合でも不用意に近づかないなど、御理解と御協力をお願いします。
【参考】シマフクロウとの共存ルール
お問い合わせ先
北海道環境局野生生物課
直 通:011-299-1954
課 長: 田畑 慎之介
課 長 補 佐: 成田 智史
自 然 保 護 官 : 大平 祐輔
釧路自然環境事務所(問合せ先)
直 通:0154-32-7500
所 長: 岡野 隆宏
野生生物企画官: 百瀬 剛
自 然 保 護 官 :大嶋 達也(担当)
直 通:011-299-1954
課 長: 田畑 慎之介
課 長 補 佐: 成田 智史
自 然 保 護 官 : 大平 祐輔
釧路自然環境事務所(問合せ先)
直 通:0154-32-7500
所 長: 岡野 隆宏
野生生物企画官: 百瀬 剛
自 然 保 護 官 :大嶋 達也(担当)