令和5年度シマフクロウ保護増殖事業(生息状況調査・給餌・巣箱設置等業務)
参加者確認公募に関する公示
2023年02月15日公 示
次のとおり、参加希望書類の募集を行います。
令和5年2月15日
北海道地方環境事務所
釧路自然環境事務所長
川越 久史
1 業務概要
(1)業務名
令和5年度シマフクロウ保護増殖事業(生息状況調査・給餌・巣箱設置等業務)
(2)業務内容
ア 業務実施計画の作成及び安全対策(第1四半期を想定)
業務の開始に当たり、業務実施計画書(業務実施体制、安全対策、給餌計画及び各給餌場の実態把握調査手法を含む)を環境省担当官に提出し了解を得ること。なお、安全対策については、高所作業における安全確保、遭難の防止、ヒグマやスズメバチへの対策等について記述すること。
イ 生息・繁殖状況調査及び標識調査(第1四半期を想定)
環境省が把握しているシマフクロウの繁殖地点77箇所程度を中心に、生息・繁殖状況調査及び標識調査を実施する。調査においては、事前に情報収集を行い、調査対象地点を絞り込んでから実施すること。
シマフクロウの繁殖個体に影響を及ぼさないよう注意しながら、つがい状況、繁殖の有無、繁殖親の足環情報、営巣木・巣箱等など、本種の生息・繁殖状況を調査する。また、標識調査の適期を推測する。
その上で、巣立ち間近または間もない雛を捕獲して、個体識別用の足環(環境省足環及びカラーリング)を装着する。その際、当該個体や繁殖つがいへの影響を最小限に抑えるよう、環境省担当官の指示に従い実施すること。
また、標識調査に先立ち、関係者(8名程度を想定)による事前打ち合わせを釧路自然環境事務所において行い、調査方法、体制の確認等を行う(国家公務員旅費法に準じた日当の支給のみ行う)。
各調査地における過去3年間の調査実績平均値の内訳は、以下のとおり。
調査地 | 既知の繁殖地点数 | 生息・繁殖状況調査 | 標識調査 |
釧路管内 | 16箇所程度 | 9日程度 | 6日程度 |
根室管内 | 27箇所程度 | 14日程度 | 8日程度 |
オホーツク管内 | 13箇所程度 | 9日程度 | 1日程度 |
十勝管内 | 13箇所程度 | 8日程度 | 4日程度 |
日高管内 | 6箇所程度 | 5日程度 | 2日程度 |
上川管内 | 2箇所程度 | 2日程度 | 1日程度 |
合 計 | 77箇所程度 | 47日程度 | 22日程度 |
ウ 給餌
ア)給餌(第1~4四半期を想定)
根室振興局管内2箇所、釧路総合振興局管内2箇所、十勝総合振興局管内1箇所及び日高振興局管内1箇所の合計6箇所において、餌が少なく10月から3月下旬を中心に、活魚を給餌する。
魚種は極力在来種を選択することとし、各給餌場における給餌量及び回数については以下を目安とする。ただし、具体的な時期、量、魚種等については、シマフクロウの繁殖状況等を踏まえ、環境省が指名する専門家の意見に基づき必要最小限の給餌期間及び量を検討の上で決定する。また、シマフクロウ以外の鳥獣による食害を最小限にとどめるよう適切な対策を実施する。
地域 | 回数 | 活魚(ヤマメ等)(kg) |
根室管内A | 7※ | 1100 |
根室管内B | ||
釧路管内A | 1 | 300 |
釧路管内B | 5 | 350 |
十勝管内B | 2 | 250 |
日高管内A | 1 | 200 |
合 計 | 16 | 2200 |
イ)給餌場等の実態把握調査(第1~4四半期を想定)
根室管内A及びBの給餌場においては、バードウオッチャー等の入り込みが確認されている実態も踏まえ、3日/月程度(データ取りまとめ及び日報作成作業含む)、給餌場におけるシマフクロウ及び他の鳥獣の利用状況、餌の残留状況、人の誘引状況等を調査し、環境省担当官に報告する。
エ 有識者会議
標識調査結果や普及啓発についての、特に集中的な検討を必要とする事項について、有識者の意見を伺うための会議を2回開催する。有識者は6名程度(札幌市在住者2名、釧路市在住者1名、根室市在住者2名及び浜中市在住者1名を想定)、釧路自然環境事務所において第2四半期及び第4四半期に1回ずつ開催することを想定する。有識者には、国家公務員等の旅費に関する法律に準じて旅費及び諸謝金(14,000円/人/日。ただし、うち1名は関係行政機関のため謝金なしを想定。)を支払うこと。また、会議の開催に当たっては、日程調整を行うとともに、打合せ内容を録音し、議事概要として取りまとめること。
オ 巣箱設置等(第3四半期を想定)
環境省が指定する場所において、シマフクロウの繁殖に影響の無い時期(10月~12月を想定)にシマフクロウ用巣箱の新規設置、架け替え、アタッチメントの設置または補修を行う。
各調査地における現存巣箱設置数と、過去3年間の作業実績平均を参考に想定している作業日数内訳は以下のとおり。
調査地 | 現存巣箱設置数 | 巣箱設置等 |
釧路管内 | 43個程度 | 5日程度 |
根室管内 | 67個程度 | 8日程度 |
オホーツク管内 | 23個程度 | 4日程度 |
十勝管内 | 27個程度 | 7日程度 |
日高管内 | 15個程度 | 3日程度 |
上川管内 | 9個程度 | 1日程度 |
合 計 | 184個程度 | 28日程度 |
(3)業務履行期限
令和6年3月31日まで
2 応募要件
(1)基本的要件
①予算決算及び会計令(昭和22年勅令第165号)第70条の規定に該当しない者であること。なお、未成年者、被保佐人又は被補助人であって、契約締結のために必要な同意を得ている者は、同条中、特別の理由がある場合に該当する。
②予算決算及び会計令第71条の規定に該当しない者であること。
③環境省から指名停止措置が講じられている期間中の者でないこと。
④参加希望書類の募集要領で示す暴力団排除に関する誓約事項に誓約できる者であること。
(2)業務実績に関する要件
シマフクロウの標識調査等に関する実績を有すること。
(3)守秘性に関する要件
企業等の服務規程として、業務上知り得た情報を漏らさないという条件が満たされていること。
(4)業務執行体制に関する要件
①シマフクロウの繁殖への影響や巣箱設置・捕食者対策等に関して的確な判断ができるだけの科学的知見を有する者を、本調査従事者として確保できること。
②根室振興局管内2箇所、釧路総合振興局管内2箇所、十勝総合振興局管内1箇所及び日高振興局管内1箇所の合計6箇所に設置された給餌場において、冬期を中心に継続的にシマフクロウ用に給餌できる体制を有し、シマフクロウの生息情報を有する団体、研究者及び専門家との人的ネットワークを有していること。
3 募集要領を交付する期間及び場所等
(1)募集要領の交付
釧路自然環境事務所ホームページの「調達情報」>「参加者確認公募に関する公示」より必要な件名を選択し、「公示」の下段に募集要領のファイルが添付されているので、ダウンロードして入手すること。
・https://hokkaido.env.go.jp/kushiro/procure/
(2)問い合わせ先
釧路市幸町10-3釧路地方合同庁舎4階
環境省釧路自然環境事務所 総務課
TEL:0154-32-7500
4 参加希望書類の提出期限等
(1)提出期限:令和5年3月9日(木)12時
(2)提出先:3(2)に同じ。
(3)提出方法:持参又は郵送(書留郵便等の配達の記録が残るものに限る。)すること(提出期限必着)。
(4)参加希望書類の書式:募集要領に定める様式により作成すること。
5 公募実施後の対応
審査の結果、応募要件を満たすと認められる者が一しかいない場合にあっては、当該応募者との契約手続に移行する。応募要件を満たすと認められる者が複数いる場合にあっては、一般競争入札に移行することとする。
6 その他
(1)手続において使用する言語及び通貨
日本語及び日本国通貨に限る。
(2)関連情報を入手するための照会窓口
3(2)に同じ。
(3)令和04・05・06年度環境省競争参加資格(全省庁統一資格)の「役務の提供等」の「調査・研究」の認定の認定を受けていない者も参加希望書類を提出することができるが、一般競争入札の手続に移行した場合に入札書を提出するためには、開札時において当該資格の認定を受けていなければならない。
(4)契約締結日までに令和5年度予算(暫定予算を含む。)が成立しなかった場合は、契約締結日は予算が成立した日以降となる。
また、暫定予算になった場合、全体の契約期間に対する暫定予算の期間分のみの契約とする場合がある。
(5)本公示に記載がない事項は、募集要領によることとする。