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報道発表資料

釧路自然環境事務所報道発表資料>2010年度

【お知らせ】「浜中シンポジウム 〜海の生物多様性を考える〜」の開催について

2010.09.13 釧路自然環境事務所

 野生生物保護行政の推進につきましては平素よりご協力頂き厚く御礼申し上げます。
 さて、当所では標記のシンポジウムを開催しますので、お知らせします。
 10月2日(土)は、「エトピリカ保護増殖分科会」(従来より公開)の開催、翌3日(日)は午前中に講演会、午後にパネルディスカッションを行います。期間中、浜中の環境保全に関わる団体によるパネル展や、エトピリカ移動ミュージアム、浜中町立琵琶瀬小学校の児童による絵本作品「エトピリカ−いのちのいとなみ−」の原画展も同時開催します。
 地域の人々による保護活動の報告や、森・川・海のつながりについて専門家による講演をふまえ、森・川・海のワイズユースと生物多様性の関係を広く議論する予定です。

背景および開催趣旨

 生きものはそれだけ単独で成り立っているものでなく、生きものが暮らす環境と相互に結びついています。また、生きもの同士も相互に関わりを持って暮らしています。私たち人類も、地球に生きる生きもののひとつとして、こうした結びつきや関わりの中におり、特に道東では、酪農や漁業をはじめ、一次産業を基幹とした自然環境を活かしての人々の生活が営まれています。
 一方、道東にはタンチョウやシマフクロウ、エトピリカといった国内希少野生動植物種をはじめ多くの野生生物が生息しますが、本来の環境である湿原や森林の消失、過度な環境負荷、人為的要因等により、生物多様性の喪失が懸念されています。
 北海道浜中町は、道東太平洋側に位置する面積約420km2の町で、北部は広大な丘陵地帯で酪農業が盛んであり、海に面した南部は国内で三番目に大きい湿地である霧多布湿原が広がっています。町ではこれまでにも農業者と漁業者が手を結んだ魚道作りや緑の回廊作り、湿原保全のナショナルトラストといった活動が行われてきましたが、釧路自然環境事務所では、平成19〜21年度にかけて「共生と循環の地域社会づくりモデル事業」をこの浜中町で展開し、エトピリカ繁殖地の南限としてさまざまな海洋環境保全の取り組みを実施、浜中モデルとして構築しました。
 海の生物多様性保全に関する地域の取り組みは全国的にも事例が多くありません。そのため、浜中モデルとして取り組んだ三年間の取り組みを広く紹介するとともに、地域のNPOや各団体による企画展や専門家による講演会・パネルディスカッションを行い、森〜川(湿原)〜海に関係する地域の人々が一堂に会する機会を設けてお互いの知見を持ち寄ることで、横断的な視点で生物多様性を見つめ直すシンポジウムを開催いたします。

その他詳細に関しては、チラシをご参照ください。

別添資料

 チラシ表 [PDF 1,893KB]
 チラシ裏 [PDF 963KB]