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【お知らせ】知床岬トレッキング中のヒグマ被害の発生について
2009.09.28 釧路自然環境事務所
1 事故の概要
9月24日から26日にかけて、2泊3日で羅臼町相泊地区から知床岬へトレッキング利用をしていた利用者(2パーティ各1名の計2名)が、25日午前、幕営した念仏岩地区にテント等を残して知床岬まで往復している間に、幕営地に残した食料等がヒグマに奪われ、テントの一部が破壊された。事案発生時刻は25日の6:30から12:30の間と推定される。
この2パーティのうち、1パーティでは、食料をヒグマ被害から守るためのフードコンテナを携帯・利用しておらず、この1パーティの食料が留守中に被害にあったもの。
被害にあった食料は、レトルトカレー、レトルト米、ネギ、味噌、コーンスープの素(粉)で、特にコーンスープの素(粉)の中身が周囲に散乱する状況であった。
2 知床岬方面へのトレッキング利用・シーカヤック利用を計画されている皆様へのお願い
知床岬を含む知床半島先端部地区の利用にあたっては、平成20年1月、「知床半島先端部地区利用の心得」(以下、「心得」という。)を策定し、ヒグマを含むリスクの軽減に関する取組を利用者に求めてきていました。今回の事案の要因は、この「心得」の中で強く求めていたフードコンテナ(ヒグマ対策用携帯食料保管容器)による食料の保管が徹底されていなかったものです。特に、サケマス類の遡上するこの時期は、海岸部や河口近くでのヒグマとの接触の機会が増大します。これらのことを踏まえ、以下のとおり利用者の皆様に御協力を強く御願いいたします。
今回の事案を通じて、当該地域に、人間の食料の味を覚えたヒグマがいる可能性があるため、羅臼側海岸でのテント幕営は避けるようにしてください。当分の間は、利用を自粛されるよう強く要請します。
利用者が知床半島先端部地区(知床岬方面)に立ち入る際にヒグマによるリスクの軽減等の観点から留意すべき事項や禁止事項は、次のとおりです。
〔知床半島先端部地区(知床岬方面)利用にあたってヒグマ対策に関する事項〕(「心得」より抜粋、一部加筆修正〕
- (1)
- 事前にルサフィールドハウス、羅臼ビジターセンター、知床自然センターに立ち寄り、ヒグマによるリスクの軽減に関する最新の情報を入手し、十分な理解・学習を行うとともに、これらに対処する技術の習得に努めること。
- (2)
- 野営の際には、ヒグマに関わる事故を避けるため、テント場、調理・食事の場所及び食料保管場所をそれぞれ十分に(100メートル以上)離して設け、テント内に食料を持ち込むことは厳に避け、ヒグマが直接テントに誘引されないようにすること。
- (3)
- 就寝時は食料やゴミをヒグマに取られないよう「ヒグマ対策用携帯食料保管容器(フードコンテナ)※」の中に厳重に保管し、テントから離れた保管場所におくようにすること。
※フードコンテナ無しに、テント外に食料などを置くと、ヒグマやキツネなど野生動物に容易に荒らされてしまい、人間の食料の味を覚えさせてしまうことになるのでフードコンテナの携行は必須です。
※フードコンテナは、ルサフィールドハウス、羅臼ビジターセンター、知床自然センターで貸し出しが可能です。 - (4)
- テント周辺は「携帯式電気牧柵※」で囲うことを推奨する。
※乾電池を電源とする持ち運び可能な簡易電気柵も販売されていますので、携行されることをお勧めします。 - (5)
- クマスプレー※、鈴等リスクの軽減、事故防止のための装備を備えること。
※クマスプレーは、ルサフィールドハウス、羅臼ビジターセンター、知床自然センターで貸し出しが可能です。 - (6)
- 臭いが強い食料や持ち物はヒグマを誘引し、危険である。食料や持ち物はできるだけ臭いが発生しないものを選定すること。
- (7)
- エゾシカや漂着した海獣類等の動物の死体があった場合、ヒグマが餌付いている場合があり、餌を守ろうとするヒグマから激しい攻撃を受ける可能性があるので、不用意に近づかず、すみやかに離れること。
- (8)
- ヒグマと至近距離で不意に出会うことが事故の原因となることから、特に見通しの悪い植生地や場所では声を出す等あらかじめ人の存在を伝えること。
- (9)
- 常に周囲に気を配り、注意を払うこと。(特にサケマス遡上時期の河川等はヒグマが集まりやすい。)
※サケマスが遡上している時期、サケマスが遡上する川だけでなく、わずかに真水が海に流れ込んでいるような場所にも魚が波打ち際に集まり、それらを狙ってヒグマが出没しています。このような場所の近くでは、テント幕営しないようにしてください。 - (10)
- 夜間や薄明薄暮、濃霧の時等視界が効かない時には、突発的な遭遇が起こりやすいので、なるべく行動しないようにすること。
- (11)
- ヒグマに対して絶対に餌を与えないこと。
- (12)
- 進行方向にヒグマを目撃した場合は、ヒグマを刺激しないように引き返す等適切に行動すること。
- (13)
- 食料やゴミを取られたり、人や食料に意図的に近づく個体が確認された場合は、速やかに引き返すこと。(取られたものは取り返さないこと。)
- (14)
- 食料やゴミなどヒグマを誘引する物を含む荷物を途中に一時置いて行動すること(いわゆるデポ)は絶対に行わないこと。
- (15)
- 食料やゴミを取られたり、人や食料に対して意図的に近づく個体が確認された場合、あるいは追跡を受けたり、事故が発生した際には、他の「利用者」のリスクの軽減のため、ルサフィールドハウス、羅臼ビジターセンター又は知床自然センターのいずれかに速やかに通報すること。
※人に接近してくるヒグマと遭遇したり、荷物を野生動物に荒らされたりした際には必ず、帰路、これらの施設に立ちよって情報を提供してください。次の利用者のリスクの軽減のために重要な情報となります。このほか、環境省自然保護官事務所、羅臼町役場などでも情報を受け付けています。
3 情報の入手先
知床岬等知床半島先端部地域の利用にあたって必要な情報は、以下の施設で得ることができます。利用に先立って、必ず、お立ち寄りください。
- (1)知床世界自然遺産ルサフィールドハウス http://shiretoko-whc.jp/rfh/
-
- 開館時間
- (夏期)5〜10月 9:00〜17:00 毎週火曜日休館
(冬季)2〜 4月 10:00〜16:00 毎週火曜日休館 - 0153−89−2722 北海道目梨郡羅臼町北浜8番地
- (2)羅臼ビジターセンター http://rausu-vc.jp/
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- 開館時間
- (夏期)5〜10月 9:00〜17:00 毎週月曜日休館
(冬季)11〜4月 10:00〜16:00 毎週月曜日及び年末年始休館 - 0153−87−2828 北海道目梨郡羅臼町湯の沢
- (3)知床自然センター http://www.shiretoko.or.jp/
-
- 開館時間
- (夏期)4/20〜10/20 8:00〜17:40 休館日なし
(冬季)10/21〜4/19 9:00〜16:00 12/31のみ休館 - 0152−24−2114 北海道斜里郡斜里町岩宇別
また、「知床半島先端部地区利用の心得」については、知床のデータベースサイトである「知床データセンター」のホームページからダウンロードできます。
http://dc.shiretoko-whc.com/management/rule.html