釧路自然環境事務所

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報道発表資料

釧路自然環境事務所報道発表資料>2010年度

【お知らせ】ルサ相泊地区におけるシャープシューティングの試行によるエゾシカ捕獲の実施について

2010.11.22 環境省釧路自然環境事務所

 環境省釧路自然環境事務所では、ルサ相泊地区におけるシャープシューティング(捕獲等の経験により警戒心が高まる個体が発生しないよう、餌付けを実施したうえで、少人数により捕獲を実施し、一度の捕獲で少数の群れの全頭を捕獲する手法)の試行を平成22年12月から平成23年3月にかけて実施します。

 環境省釧路自然環境事務所では、エゾシカの高密度状態によって生じている知床世界自然遺産地域の生態系への過度な影響を軽減し、当地域内のエゾシカの科学的な保護管理を推進するため、知床世界自然遺産地域科学委員会の下にエゾシカ・陸上生態系ワーキンググループ(WG)を設置し科学的な検討を行っています。
 平成18年には、WGでの議論を踏まえ、「知床半島エゾシカ保護管理計画」を策定しており、本管理計画に基づき、毎年、「エゾシカ保護管理計画実行計画」を策定し、関係機関の連携のもと、エゾシカの保護管理を進めています。この一環として、環境省釧路自然環境事務所ではルサ相泊地区におけるシャープシューティングの試行によるエゾシカの捕獲を実施しますので、お知らせいたします。
 なお、シャープシューティングの試行の安全かつ適正な実施のため、下記「2.取材について(報道機関の皆さまへのお願い)」について、ご理解とご協力をお願いいたします。

1.概要

[1]目標

 効率的な捕獲手法を検討するため、現行法上で実施可能なシャープシューティングによる捕獲手法を試行し、課題整理やデータの収集を実施することを目標とします。

[2]捕獲手法

 あらかじめ餌付けを実施し、誘引された少数の群れを対象に捕獲を実施します。可能な限り群れの全頭を捕獲を目指すとともに、爆音器等も設置し、エゾシカが人間と銃声を関連付けて学習しないよう留意します。

[3]捕獲時期・回数

 平成22年12月から平成23年3月までの期間において、週に1〜2回程度の頻度で捕獲を実施します。

[4]留意事項

 銃器を使用することから、安全面に十分留意して実施することにしています。また、上記方針は気象条件、シカ側の反応などによって大きく影響を受けることが考えられますので、必要に応じて見直しをかけることがあります。

2.取材について(報道機関の皆さまへのお願い)

[1]現地説明会

 11月25日(木)の10時30分から、シャープシューティング予定地にて現地説明会を実施いたします。参加ご希望の方は、長靴をご用意のうえ、10時30分までにルサフィールドハウスまでお越しください。

[2]捕獲実施時の取材

 捕獲実施時の取材については、後日ご連絡する日時(1月中旬〜下旬を想定)に限っていただきますようお願いします。取材可能日については、決まり次第FAXにて情報提供いたします。

[3]現地取材の基本的考え方

 シャープシューティングの試行は、新たなエゾシカ対策の手法として、社会的な関心も高いことから積極的に情報公開をしながら進めていくこととしています。しかし、一方で、シャープシューティングの試行では、エゾシカの警戒心を高めないよう人間とエゾシカの間に一定の距離を確保することが必要となり、取材のため多くの方が不定期に立ち入ることは、エゾシカの警戒心に作用し、今回主眼とする科学的データの収集が困難になることが予想されます。また、対象地は道道に隣接した地区であり、報道を見て不特定多数の見物客が訪れた際にも同様の影響が懸念されるほか、銃器の使用を予定しているため、安全な実施にも支障を及ぼすおそれがあります。このため、科学的データ収集及び安全確保の観点から、現地取材にあたっては、一定の制約をお願いせざるを得ないと判断いたしました。つきましては、取材方法(制限)について十分なご理解とご協力をお願いします。 以下の行為は、エゾシカに警戒心を与え、科学的データの収集が困難になることが予想されるとともに、安全確保にも支障を及ぼすおそれがあることから、ご遠慮いただくようご協力をお願いします。

上記[1][2]以外の日時に、取材を目的としてシャープシューティング予定地に立ち入ること
シャープシューティング予定地の位置を詳細に特定できるような報道を行うこと

 また、個人情報保護のため、従事者個人が特定できるような映像は撮らないようご配慮願います。
 その他、詳細については11月25日(木)の現地説明会においてご説明します。

添付資料

 参考 [PDF 190KB]