北海道地方環境事務所

ここからメニュー ジャンプして本文へ

ここから本文 ジャンプしてメニューへ

TOPICS

北海道地方環境事務所TOPICS>2009年度

【開催報告】「平成21年度環境教育リーダー研修基礎講座~地域を活かした体験学習の作り方~」を開催しました

2009.10.28 北海道地方環境事務所

 環境省北海道地方環境事務所では、去る8月11日~13日、「平成21年度環境教育リーダー研修基礎講座~地域を活かした体験学習の作り方~」を北海道立森少年自然の家(ネイパル森)で開催しました。
 本講座は、環境教育・環境学習に取り組み始めた初心者を対象に、基本的知識の習得と体験学習を重視した研修を行うことで、学校や地域における環境教育・環境学習の指導者としての能力を育成するとともに、参加者相互の交流によるパートナーシップの構築を図ることを目的として、文部科学省との共催で平成15年度から開催しているものです。
 以下、開催したプログラムについて一部ご紹介いたします。

【特別講義】 「環境にやさしい経営」
講師 : 王 一郎 氏 (有限会社ラッキーピエログループ代表取締役) 

「環境にやさしい経営」  函館市を中心にハンバーガーショップ「ラッキーピエロ」を展開している王氏から、同社の環境に配慮した取組事例を基に、企業が取り組む環境対策の重要性についてエネルギッシュにお話しいただきました。
 「おいしいだけじゃハナマルじゃない。おいしさと安心、そしてそれをもたらしてくれる自然環境にも感謝の気持ちを持つことが必要である」という同氏のお話に、参加者は熱心に聞き入っておりました。

【講義】 「環境教育体験講習」(分科会)

I 「水質調査による環境教育~大沼の富栄養化を事例に~」
講師 : 田中 邦明 氏 (北海道教育大学函館校教授)

「水質調査による環境教育~大沼の富栄養化を事例に~」  家畜の糞尿などが原因で汚染された川の見学や、大沼の水質調査などを行いました。
 田中氏からは、富栄養化によるアオコの発生や汚染によって消えてしまった生物など、大沼の現状をお話しいただきました。
 田中氏は「大沼は年に4回水が入れ替わる。川や土地の使い方によっては、大沼もすぐにきれいになるはず。そのためには、周辺利用者を始めとする水質保全意識の高揚が必要不可欠である」と訴えておりました。

II 「ヒグマの棲む森~ヒグマの生態と付き合い方~」
講師 : 早稲田 宏一 氏 (NPO法人EnVision環境保全事務所・NPO法人森の仲間たち)

「ヒグマの棲む森~ヒグマの生態と付き合い方~」  野生動物の調査・研究や被害対策に従事する傍ら、ハンターとしても活動している早稲田氏引率の下、大沼周辺に棲息するヒグマの生態を学びました。
 実際に見学コースに残されていたヒグマの糞や食痕を基に、ヒグマがどういった物を食べ、どういった行動パターンをとっているのかを学びました。

【実習】「環境教育・環境学習プログラム作成」
講師 : 藤田 郁男 氏 (環境学習フォーラム北海道代表)
山本 幹彦 氏 (NPO法人当別エコロジカルコミュニティー代表理事)

「環境教育・環境学習プログラム作成」  プログラム作成のポイントについて講義を受けた後、6グループに分かれて、プログラムを作成しました。
 各グループは、最終日に作成したプログラムを発表し、他グループや講師の意見を取り入れながら、手直ししていきました。

 今回の研修には、北海道内各地から24名のご参加をいただきました。教員の方が昨年度よりも増加し、教育現場における環境教育・環境学習の重要性が認識されたのではないかと思っております。
 今回ご参加いただいた皆様からは「フィールドワークはなかなか体験できないので、とても楽しかった」「環境教育プログラム作成を体験できて、有意義であった」、「さまざまな職業、年齢の方々と交流できた」「環境省は、学校教育により積極的に関わってほしい」など、ご意見・ご感想を多数いただきました。
 いただきましたご意見などを基に、今後も内容の充実に努めてまいりますので、環境教育・環境学習を実践していくきっかけとして「環境教育リーダー研修基礎講座」を是非ご活用ください。

 ※ 全スケジュールについては、添付資料をご覧ください。

 添付資料 H21環境教育リーダー研修基礎講座2009 in 森(概要版)[PDF 378KB]