報道発表資料

2014年11月27日

報道発表:えりも地域の漁業期間中におけるゼニガタアザラシ 被害防除改良網の試行及び学術捕獲の実施結果について(速報)(お知らせ)

環境省 北海道地方環境事務所
所長:德丸 久衞
野生生物課長:小口 陽介
電話(011)299-1954 FAX(011)736-1234
えりも自然保護官:蔵本 洋介 (担当)
電話(01466)3-1306 FAX(01466)3-1307

 えりも地域ではゼニガタアザラシの個体数増加に伴い、定置網のサケを中心に漁業被害が深刻な状況となっています。環境省では、えりも地域におけるゼニガタアザラシ個体群と漁業の共存を目的として、「環境省えりも地域ゼニガタアザラシ保護管理計画(環境省計画)」を策定し、被害防除対策、モニタリング等の事業を推進しています。

 計画に基づく取組の一環として、漁業期間である10月30日~11月19日において、被害防除改良網の試行及び学術捕獲を行いましたので、お知らせします。これは、本年8月に実施した第1回目の結果を踏まえてさらに改良を行った網により実施したものです。

1.実施内容 

 「環境省えりも地域ゼニガタアザラシ保護管理計画(環境省計画)」に基づく取組の一環として、今年度に2回、ゼニガタアザラシ被害防除改良網の設置を試行している。この改良網は、ゼニガタアザラシとサケの分離を目的とした仕切り網及びゼニガタアザラシの入出網時の障害となる格子網を施したものとなっている。今年度の試行では、改良網がサケの漁獲に与える影響及び被害軽減の効果を評価するとともに、繁殖率推定に資するデータを取得するため、ゼニガタアザラシのメス成獣を改良網による捕獲を試みることを目的としている。

 今年度の第1回目は漁業期間前の平成26年8月に実施しており、今回は漁業期間中である10月30日~11月19日に実施した。

 8月の実施では仕切り網と定置網本体の縫合の隙間を縫ってゼニガタアザラシが侵入し、仕切り網の先に入っていたサケが食害にあっていたこと、また、潮の状況によっては網が沈み、ゼニガタアザラシが死亡混獲されたこと等の問題があった。このため、今回は仕切り網と定置網本体の縫合の強化、格子網の改良、ゼニガタアザラシの死亡混獲を避けるための浮きの追加及び作業性の向上等の改善を行った。

 なお、この取組は、環境研究総合推進費による研究「親潮沿岸域のゼニガタアザラシと沿岸漁業の共存に向けた保護管理手法の開発」(代表 桜井泰憲 北海道大学特任教授)と連携して行った。

2.実施結果

 10月30日に網を設置し、11月19日に撤収するまでの期間中に15日間(計18回)網の引き揚げ作業を行い、改良網と通常の網に入るサケの量や食害量を確認するとともに、ゼニガタアザラシの捕獲を試みた。

 得られたデータは分析中であるが、漁獲量及び水中に設置したカメラの映像から、仕切り網及び格子網がサケの漁獲量や体長分布等に与える影響はほとんど認められなかった。また、協力いただいた漁業者の定置網には改良網の他にも通常の網が3つ設置されており、引き揚げ14回目までと16、17回目は通常の網で被害が認められた時においても改良網の被害はほとんど認められなかった。ただし、15回目と18回目では改良網でも多くの被害が認められたため、次年度以降、改良網による被害軽減効果についてさらに検証する必要がある。
また、今回の試行期間中において、改良網でゼニガタアザラシが捕獲されることは無かった。

 今後は、今年度得られたデータを詳細に分析するとともに、漁業者の意見を聴取するなどし、来年度の取組の検討を行う。

地域環境データベース
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