報道発表資料

2018年07月10日

(お知らせ)平成30年度シマフクロウ標識調査の実施結果について

 シマフクロウは北海道の道東を中心に165羽※程度が生息している絶滅危惧種であり、国により「シマフクロウ保護増殖事業計画(平成5年11 月26日策定)」が策定され保護が図られています。環境省では、保護増殖事業の一環として毎年春に標識調査を行い、個体識別、性別、来歴等の個体情報の収集、繁殖状況の把握等を行っています。
 今年度の調査を実施した結果、25巣で32羽のヒナに標識を装着しましたのでお知らせします。標識個体数の合計値としては例年より多い結果となりました。なお、累積標識個体数は556羽です。

※平成29年度までに確認されたつがい(72つがい)×2+平成29年度の標識ヒナ数。つがい数については、調査により確認されている数であり、確度の高い数値となっている。

1.調査目的

保護増殖事業の一環として、シマフクロウのヒナに標識を装着し、個体識別、性別、来歴等の個体情報の収集、繁殖状況の把握等を行っています。この調査を行うことで、シマフクロウの繁殖状況、移動分散、寿命などの重要な生態情報を得ることができます。

2.調査期間

平成30年5月17日~6月28日

3.結果概要

保護増殖事業の一環として設置している巣箱を中心に調査し(一部天然木も含む)、25 巣において計32 羽のヒナに標識を装着しました。各地域ごとの内訳は下表の通りです(生息地保全のため位置の詳細は公表しておりません)。

表 平成30年度シマフクロウ標識調査結果

地域 標識ヒナ数(巣数)
根室 13(10)
オホーツク 4(3)
釧路 5(4)
十勝 6(4)
日高 2(2)
上川 2(2)
合計 32(25)

4.留意事項

シマフクロウは非常に警戒心の強い鳥です。このため、特に繁殖中の巣に近づくと、巣を放棄してしまう恐れがあります。まだ生息数も限られていることから、位置等の詳細は公表しておりません。もしも巣箱や営巣を認めた場合でも、不用意に近づかないように、ご理解とご協力をよろしくお願いします。

(参考)これまでの実績等

1985年に標識調査を開始して以降、合計556羽に標識を装着しました。過去5年間の標識ヒナ数は以下の通りです。

2014年 28羽
2015年 25羽
2016年 27羽
2017年 21羽
2018年 32羽

1986年以降に傷病等により保護収容した個体(標識調査時のヒナを除く)の約7割が標識付きとなっており、個体の移動分散状況や年齢の把握等に係る重要なデータが得られています。

また、標識調査時に採取された血液や皮膚組織は、雌雄判別の他、遺伝学的解析の研究にも使用されており、ユーラシア大陸に分布する亜種とはおよそ67万年前というかなり昔に分化したことが明らかになっています(OMOTE et al.2018. J. Raptor Res. 52(1):31-41)。

■ 問い合わせ先
環境省 北海道地方環境事務所
所長:三村 起一
野生生物課長:田口 和哉
野生生物課課長補佐:小田嶋 仁
電話(011)299-1954 FAX(011)736-1234

環境省 釧路自然環境事務所
所長:安田 直人
野生生物企画官:徳田 裕之
野生鳥獣感染症対策専門官:根上 泰子(担当)
電話(0154)32-7500 FAX(0154)32-7575

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