北海道のアイコン

北海道地方環境事務所

報道発表資料

2014年07月18日
  • 結果報告

報道発表:平成26年度シマフクロウ標識調査の実施結果について(お知らせ)

環境省 北海道地方環境事務所
所長: 德丸 久衞
野生生物課課長: 小口 陽介
野生鳥獣感染症対策専門官: 小関 ますみ
電話(011)299-1954 FAX(011)736-1234

環境省 釧路自然環境事務所
所長: 西山 理行
野生生物課課長: 大林 圭司
野生生物課自然保護官: 福地 壮太(担当)
電話(0154)32-7500 FAX(0154)32-7575

 シマフクロウは現在では北海道の道東を中心に約140羽のみが生息している絶滅危惧種であり、国により「シマフクロウ保護増殖事業計画(平成5年11月26日策定)」が策定され保護が図られています。環境省では、保護増殖事業の一環として毎年春に標識調査を行い、個体識別、性別、来歴等の個体情報の収集、繁殖状況の把握等を行っています。
 今年度の調査を実施した結果、23巣で28羽のヒナに標識を装着しましたのでお知らせします。今年度の標識個体数は、1985年に標識調査を開始して以降で最多となります。なお、累積標識個体数は450羽です。

1.調査目的

保護増殖事業の一環として、シマフクロウのヒナに標識を装着し、個体識別、性別、来歴等の個体情報の収集、繁殖状況の把握等を行っています。この調査を行うことで、シマフクロウの繁殖状況、移動分散、寿命、遺伝的多様性などの重要な生態情報を得ることができます。

2.調査期間

平成26年5月17日~6月20日

3.結果概要

保護増殖事業の一環として設置している巣箱を中心に計53巣を実際に調査し(一部天然木も含む)、装着可能な個体が確認された23巣において計28羽のヒナに標識を装着しました。今年度の標識個体数は、1985年に標識調査を開始して以降で最多となります。
各振興局単位での位置の内訳は下表の通りです(生息地保全のため位置の詳細は公表しておりません)。

表 平成26年度シマフクロウ標識調査結果
位置(振興局単位) 標識ヒナ数(巣数)
根室 11(10)
オホーツク 1(1)
釧路 9(6)
十勝 3(3)
日高 3(2)
上川 1(1)
合計 28(23)

(参考)これまでの実績

1985年に標識調査を開始して以降、合計450羽に標識を装着しました。また、1986年以降に収容した全個体(標識調査時のヒナを除く)の約7割が標識付きとなっており、個体の移動分散状況や年齢の把握等に係る重要なデータが得られています。

過去5年間の装着実績は以下の通りです。

2010年
25羽
2011年
22羽
2012年
23羽
2013年
22羽
2014年
28羽