報道発表資料
- 結果報告
報道発表:平成26年度シマフクロウ標識調査の実施結果について(お知らせ)
環境省 北海道地方環境事務所
所長: 德丸 久衞
野生生物課課長: 小口 陽介
野生鳥獣感染症対策専門官: 小関 ますみ
電話(011)299-1954 FAX(011)736-1234
環境省 釧路自然環境事務所
所長: 西山 理行
野生生物課課長: 大林 圭司
野生生物課自然保護官: 福地 壮太(担当)
電話(0154)32-7500 FAX(0154)32-7575
シマフクロウは現在では北海道の道東を中心に約140羽のみが生息している絶滅危惧種であり、国により「シマフクロウ保護増殖事業計画(平成5年11月26日策定)」が策定され保護が図られています。環境省では、保護増殖事業の一環として毎年春に標識調査を行い、個体識別、性別、来歴等の個体情報の収集、繁殖状況の把握等を行っています。
今年度の調査を実施した結果、23巣で28羽のヒナに標識を装着しましたのでお知らせします。今年度の標識個体数は、1985年に標識調査を開始して以降で最多となります。なお、累積標識個体数は450羽です。
1.調査目的
保護増殖事業の一環として、シマフクロウのヒナに標識を装着し、個体識別、性別、来歴等の個体情報の収集、繁殖状況の把握等を行っています。この調査を行うことで、シマフクロウの繁殖状況、移動分散、寿命、遺伝的多様性などの重要な生態情報を得ることができます。
2.調査期間
平成26年5月17日~6月20日
3.結果概要
保護増殖事業の一環として設置している巣箱を中心に計53巣を実際に調査し(一部天然木も含む)、装着可能な個体が確認された23巣において計28羽のヒナに標識を装着しました。今年度の標識個体数は、1985年に標識調査を開始して以降で最多となります。
各振興局単位での位置の内訳は下表の通りです(生息地保全のため位置の詳細は公表しておりません)。
位置(振興局単位) | 標識ヒナ数(巣数) |
---|---|
根室 | 11(10) |
オホーツク | 1(1) |
釧路 | 9(6) |
十勝 | 3(3) |
日高 | 3(2) |
上川 | 1(1) |
合計 | 28(23) |
(参考)これまでの実績
1985年に標識調査を開始して以降、合計450羽に標識を装着しました。また、1986年以降に収容した全個体(標識調査時のヒナを除く)の約7割が標識付きとなっており、個体の移動分散状況や年齢の把握等に係る重要なデータが得られています。
過去5年間の装着実績は以下の通りです。
- 2010年
- 25羽
- 2011年
- 22羽
- 2012年
- 23羽
- 2013年
- 22羽
- 2014年
- 28羽