アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
森に還そう。十勝三股植樹イベント
2018年11月05日10月12日(金)、13日(土)に十勝三股で植樹、ぬかびら源泉郷で自然観察のイベントを開催しました。
十勝三股は、かつて林業で栄え2,000人ほどが暮らした土地です。鉄道も引かれ木材を置く広い土場がありました。住宅が並び、神社も土俵もスキー場もあり、そして小中学校もありました。
この小中学校跡地を森に還そうと、植樹のイベントを続けています。植えるのは近くの国道沿いに生育し放っておけば刈り払われてしまう稚樹や、小中学校跡地に自然に着床したものの混み合って生育が心配な稚樹などです。校舎や校庭であった平地に穴を掘り稚樹を納めます。広葉樹は柔らかい芽や葉が春まだ雪が残る頃、エゾシカたちに食べられてしまうので、支柱を立て樹脂の網で囲み守ってあげます。
イベントに応募いただいた参加者を、大雪山国立公園パークボランティアのみなさんが手際よくサポートして、美しく完成しました。
...植樹を終えた後は、ぬかびら源泉郷の小沢に移動して自然観察会。講師はひがし大雪自然ガイドセンターの河田さん。今回はハナカジカを探します。
水質のよい川底に暮らす淡水魚で、周囲の環境を感じ取って体色を変化させる忍者のような能力を持っています。私はさっぱりでしたが、皆さん次々に見つけて網ですくって10匹ほど。沢水を張ったタライに移して、しばし観察しました。沢の砂地に紛れて黒っぽかった色合いが、水色のタライに合わせてみるみる白っぽく変わりました。落ち葉をかぶせて日陰を作るとまた黒く変わります。優しく触れて鱗のないことも知りました。
あまり疲れさせないように沢に戻して観察会を終了しました。