ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2019年08月19日羅臼湖は彼らの園

知床国立公園 羅臼 宮奈光一郎

お盆が過ぎ、人の出入りが少し落ち着いたように思える知床・羅臼。最高気温が20℃を越えない日が多くなり、すでに秋の雰囲気が漂っております。

羅臼湖遊歩道沿いにある3の沼展望台にて沼に映る羅臼岳を撮ろうとして雲がとれるのを待つガイドと利用者(2019年8月撮影)大小様々な湖沼群を見ながら知床最大の面積を誇る羅臼湖へ向かう羅臼湖遊歩道。こちらでもお盆には沢山の方が訪れているのを目にしました。

皆さんは一体何を目的に羅臼湖へと足を運ばれていたのでしょうか。まだ見ぬ景観を見るためでしょうか、生きもの観察でしょうか、息抜きでしょうか、それとも日頃の運動不足解消のためでしょうか。
私はもっぱら植物を見に足を運んでいます。

8月にてすでに赤く彩るナナカマドの葉(2019年8月撮影)羅臼湖遊歩道でも秋の雰囲気が漂いはじめ、THE花の季節は終わりを迎えております。(ウメバチソウやエゾリンドウ、サワギキョウなど秋の花々は咲いております。)
そんなときには何を見ればよいのか。こんな植物たちは如何でしょう。

カヤツリグサ科スゲ属の紹介1(ミタケスゲ、ヤチスゲ、トマリスゲ、オニナルコスゲ)(2019年7月及び8月撮影)左上:キタノカワズスゲ 右上:ヤチスゲ
左下:トマリスゲ 右下:オニナルコスゲ

カヤツリグサ科スゲ属の紹介2(ミタケスゲ、ムジナスゲ、タカネハリスゲ、ラウススゲ)(2019年7月及び8月撮影)左上:ミタケスゲ   右上:ムジナスゲ
左下:タカネハリスゲ 右下:ラウススゲ

こちらはカヤツリグサ科スゲ属の植物たちです。羅臼湖遊歩道は様々なスゲに出会えるスゲロード。ここに足を踏み入れたならば幾らでも目に入ってくる彼らを通して、美しい花々とは異なる、植物の幾何学的な世界を堪能してみては如何でしょうか。

秋はすぐそこ。彼らが枯れる前にお越しください。

※こんなのも一緒に見られます。

白い透明感のあるひし形をした種を花が咲くように生らせたミカヅキグサ(2019年8月撮影)ミカヅキグサ(カヤツリグサ科ミカヅキグサ属)

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・今回は羅臼湖遊歩道沿いで見かけやすいスゲたちを紹介しています。
・羅臼湖をご利用の際は「羅臼湖ルール」をご確認いただくとともに、ご協力をお願いたします。
・特に遊歩道外を踏まないため、後悔しないために長靴を履いてください。

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2019年08月16日してはならない。

大雪山国立公園 上村 哲也

 大雪山国立公園を含む自然公園では、優れた自然の風景地を保護する、生物の多様性の確保に寄与することなどを目的に、「してはならない」行為が法律で定められています。特別保護地区内において火入れ又はたき火をすることもそのひとつです。

火入れやたき火をしてはならない。

 先日、大雪山国立公園東大雪地域の特別保護地区の中で、たき火の痕が見つかりました。周辺の枯れ枝などを集め燃やしたようです。一部に紙やアルミ箔も含まれていました。たき火は山火事の最大の原因とされています。周囲はハイマツ帯が隣接し、イワウメやコメバツガザクラ、ガンコウランほか、高山植生に囲まれた場所でした。山火事は、すぐれた自然景観が失われるだけでなく、滞在する登山者の生命も脅かします。山火事のおそればかりではなく、炎の揺らめきや煙の臭いを察知して野生動物の行動に影響を与えないでしょうか。ナキウサギやシマリスの生息密度が高いところでした。

 

 昨年も同じ場所で小さなたき火の痕が見つかっていました。きれいに取り除いたつもりでしたが、僅かな痕跡が、後から訪れたものに我も我もと思わせるのでしょうか。たまりにたまった痕跡なのでしょうか。楽しむだけ楽しんで後の始末は何もせず、防火意識の低さが気がかりです。いつか取り返しのつかない事態を招くのではないかと不安です。時間をかけて取り除きましたが、岩や土には炭の色が残っていました。これきり、たき火への欲求など呼び起こさないで欲しいものです。

二度としませんように この規定に違反した者は、「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。」とされています。たき火好きの山仲間がいらっしゃったら教えてあげてください。我々も啓発に努めて参ります。

 大雪山国立公園の特別保護地区は次のリンクで確認することができます。

 大雪山国立公園区域図

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2019年08月13日最北の国立公園☀礼文島の夏

利尻礼文サロベツ国立公園 稚内 津田涼夏

みなさんこんにちは!北海道では例年になく暑い日が続いています...。毎年礼文島は涼しいイメージがありますが...今年も涼しく、過ごしやすい夏です♪

先日、高山植物盗掘防止監視活動に参加しました。今年の5月にも高山植物盗掘防止監視活動が行われ、今年2回目の活動となりました。5月の時はレブンアツモリソウ群生地で観光客の方に、ティッシュ等を配り盗掘防止を呼びかけました。今回は実際に礼文林道コースと()遠内(エンナイ)コースの2箇所に別れて歩き、トレッキングをされている観光客の方に呼びかけを行いました。当日は雨が降ったり、湿気があったりと天候があまり良くなかったこともあり、トレッキングを行っている方は少なかったように感じました。

写真1:宇遠内コース(2019/7/25)         写真2:礼文林道コース(2019/7/25)

活動が終わった後は参加したみなさんで来年度はいつ頃に活動を行うのか意見の交換をしました。7月下旬より、7月上旬や6月の方がトレッキングを行っている皆さんに監視活動を行っていることが伝わりやすいとの意見がありました。来年はもう少し早めのイベントになりそうですね☆

また、雨の中でも礼文島のお花たちは元気な姿をみせてくれましたのでご紹介します♪

写真3:ノリウツギ(2019/7/25 宇遠内コース)  写真4:ツリガネニンジン(2019/7/25 宇遠内コース) 

ノリウツギは、装飾花をもっている植物です。装飾花には昆虫を誘因するために大切な役割を担っています。周縁部に目立つ大きくて花びらに見えているのが装飾花です。中心部にある多数の小さなものが花(両性花)になります。

ツリガネニンジンは青紫の鐘状の花を下向きに輪生します。礼文島内でも宇遠内コースの他、桃岩展望台コースでも見られます。雨に濡れて益々美しく見えていました。

写真5:ナミキソウ(2019/7/25 宇遠内コース)  写真6:エゾゴマナ(2019/7/25 宇遠内コース)

写真7:エゾタカネツメクサ(2019/7/25 宇遠内コース) 写真8:ウメバチソウ(2019/7/25 桃岩展望台コース)

ナミキソウは海岸付近の草地で見られ、全体に軟毛が多く、ひっそりとした感じに見えます。

エゾゴマナは野山などの日当たりの良いところに咲いており、背が高く1から1.5mにもなります。

エゾタカネツメクサは高山やれき地でよく見られます。マット状に広がって群生しているのが特徴的です。

ウメバチソウは高さが20㎝にもなり、葉が小さくハートの形をしています。また花弁には緑色の脈があるのが特徴的です。

少し雨に濡れているお花がまた素敵ですね(^o^)

礼文島にお越しの際は花の特徴を観察しながらのトレッキングはいかがでしょうか♪

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2019年08月09日行幸啓から1年

利尻礼文サロベツ国立公園 室田 雄飛

こんにちは!利尻島アクティブレンジャーの室田です。

 去年の8月4日、天皇皇后両陛下が利尻島にご来島され、両陛下は島の主要施設の御視察や利尻島の自然を楽しんでおられました。その中の巡幸地であるオタトマリ沼では稚内自然保護官事務所の有山首席が両陛下を先導し、利尻山や動植物について両陛下と対話をされました。

 行幸啓から一年がたった令和元年8月4日、オタトマリ沼に行幸啓記念碑が建てられ除幕式が行われました。両陛下をご案内した縁もあってか除幕式には、有山首席も参加させていただくことにました。除幕式は行幸啓の時のような好天に恵まれ、利尻山を望みながら終えることができました。私は参列者としての参加でしたが、このような貴重な経験をさせていただき、ありがたく思います。

 皆さんも利尻島の来られる際はオタトマリ沼の記念碑をご覧ください!

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