北海道のアイコン

北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

環境省アクティブ・レンジャー写真展 ~北の自然の舞台裏~

2025年06月01日
えりも自然保護官事務所 後澤 宏文

日高山脈襟裳十勝国立公園

えりも自然保護官事務所 アクティブ・レンジャー 吉沢 一美(現任:杉浦 圭)

春の訪れ/ゼニガタアザラシ


襟裳岬 4月

襟裳岬に連なる岩礁周辺は、ゼニガタアザラシ(Phoca vitulina)の国内最大の生息地・繁殖地です。
春は出産・子育ての時期で、10㎏弱で生まれた赤ちゃんは生後すぐに泳ぐことができ、母乳をもらいながら1ヶ月半ほどで独り立ちします。
親子が鼻と鼻をつき合わせお互いを確かめ合う「Nose to Nose」と呼ばれるしぐさは、とても可愛らしいです。
親子の後ろに見えるアザラシも出産を控え近々この親子のような様子が見られるかもしれません。
襟裳岬「風の館」の望遠鏡を覗けば、アザラシが岩礁で休息している様子や海で泳ぐ様子を見ることができます。
また、漁船ツアー「コンブボートクルーズ」でのアザラシ観察もオススメです。

日高山脈の最南端


襟裳岬 5月

日高山脈襟裳十勝国立公園に含まれる襟裳岬は、風速10m以上の日が260日以上もある日本屈指の強風地帯で、「風のまち」として知られています。
春から夏にかけては、霧に覆われ岩礁の先端まで見えないことが多いのですが、この日は霞がかっていたものの、遠くまではっきり見えていたので急ぎカメラを向けました。
磯の香りが漂い、えりも町が日高昆布漁で賑わう季節ももうすぐだと感じました。