ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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大雪山国立公園 上川

154件の記事があります。

2021年12月21日層雲峡の冬シーズン到来

大雪山国立公園 忠鉢伸一

こんにちは大雪山国立公園管理事務所の忠鉢です。

12月に入ってからも気温が高かったり、季節外れの雨が降ったり、今年は冬になるのが遅く感じる北海道です。

黒岳スキー場は今年は11月28日に営業を開始しました。例年よりも少し遅めのシーズンインとなりました。

12月8日に状況確認に行った時の黒岳スキー場の様子をご紹介します。

<ロープウェイ山麓駅舎内>

<黒岳5合目展望台より黒岳山頂>

この日は珍しく風もそれほど強くもなく、青い空に白い雪の山稜が眩しい日でした。

スキー場の積雪は130cm。まだ若干少なめですが、この時期のスキー場のコンディションとしては北海道でも最高と言える場所だと思います。

<7合目付近スキー場コース内>

4ヶ月ほど前は高山植物でいっぱいの黒岳でしたが今は雪の下です。

黒岳では5合目~7合目リフト周辺がスキーコースとなっています。

ゲレンデとして整備されているコース以外での滑走は、完全に自己責任です。

冬の山はとても魅力がありますが、雪崩や滑落などリスクに遭遇する可能性が潜んでいます。特に悪天候に見舞われた時には、万全の準備で挑んだとしても事故に遭わないとは言い切れません。

初めての山であれば、ガイドツアーに参加することをおすすめします。

リスクを最大限に減らして、雪山を楽しんでください。

道のない雪の上を自分の足で上り、冬山の美しさや、斜面を滑り降りる楽しさを体験して欲しいです。

<黒岳から見える北大雪の山々>

黒岳ロープウェイでは、スキーやスノーボード以外のアクティビティとして、

スノーシューツアーも行っています。興味のある方はチェックしてみてください。

層雲峡黒岳ロープウェイ 

<エゾユキウサギの足跡>

雪が降ると野生動物の足跡がいろんな場所で見られるようになります。

グリーンシーズンには気づけなかった世界が広がっています。

スノーシーズンはまだ始まったばかり。冬ならではの景色やアクティビティが盛りだくさんの大雪山です。

怪我や遭難など、事故の無いよう冬を楽しんでいきましょう。

黒岳ロープウェイ内には「Columbia Field Store」が今夏OPENしています。

山で遊んだ後は、カフェスペース「Black Mountain Coffee」で一息入れる事ができます。黒岳ロープウェイに来た際は是非立ち寄ってみてください。

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2021年10月30日夏山シーズンの終わり

大雪山国立公園 忠鉢伸一

夏山シーズンの終わり

こんにちは

大雪山国立公園管理事務所の忠鉢です。

大雪山は今年10/6に旭岳で冠雪となりました。

例年よりも少し遅い冠雪となりましたが、観測開始されてから5番目に遅い記録となったようです。

例年パークボランティア行事として行っている旭岳周辺のロープ撤収ですが、コロナ禍で中止としたため、環境省職員で行うこととなりました。

10/7東川管理官事務所と協力して行った時の様子をお伝えします。

前日に雪が降った旭岳。先週までとはまるで見違えるようになりました。

山頂付近は真冬のような空気でした。

旭岳から間宮岳までは真っ白な世界

久しぶりの雪の感触にテンション上がります

ロープは先日の雪がついて凍りついていました。

雪の重みで鉄ピンが折れ曲がるのを防ぐため、ロープは外して下に置いておきます。

また来年の春にこのロープを付け直す時、シーズンの始まりを感じるのでしょう。

標柱には氷が付着し始めました。

これが風上に伸びてエビの尻尾と呼ばれる自然の芸術品が完成します。

風が強いほど伸びていくようです。

この日はロープの撤去の他、中岳温泉に設置していた携帯トイレブースを回収しました。

風の強い日にも飛ばされずに頑張ってくれました。

「お花摘み」や「雉打ち」などと呼ばれ、野外での排泄行為が当たり前のように行われていた信じられない時代もありました。まだまだ充分とは言えませんが、携帯トイレは少しずつ登山者に浸透してきたように感じます。

「山に持ち込んだものはすべて持ち帰り、山のものは持ち帰らない」この考え方を基本的な考え方として、ゴミや排泄物は責任を持って持ち帰りましょう。

来シーズンも中岳温泉には携帯トイレブーステントを設置予定です。

管内の麓でも先日雪が降りましたが、根雪となるのはまだまだこれから。

本格的な冬が来るまではもう少し時間があるのです。

冬の北海道は寒さの厳しい季節ですが、北海道の一番美しい季節であり、また雪国ならではの遊びができる季節でもあります。

冬をめいっぱい楽しみながら、次の季節を待ちたいと思いました。

(中岳分岐下部から旭岳方面の展望)

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2021年10月29日大雪山の初冬

大雪山国立公園 入江瑞生

愛山渓温泉の近くにある雲井ヶ原に行ってきました。

この雲井ヶ原湿原は登山口から20分ほど歩くと愛別岳、比布岳、安足間岳、永山岳を

眺めることができるとても格好の場所です。比較的簡単に行くことができ、

この景色が見られるのでおすすめの場所の一つでもあります。

この日は冠雪した雪のほとんどが溶けまだ秋の陽気を感じるほど暖かかったです。

湿原に着くと足下でシリシリシリとなく声がしました。しゃがんで声の主を探してみると

ツマグロバッタがいました。

  

   

一匹だけ余り動かない個体がおり観察していると、木の間におしりを近づけているのが分かります。何をしているのか上の写真で皆さん分かりますか?

拡大すると↓↓

何度もおしりを上下させ産卵している個体のようでした。外骨格で覆われているので、

表情からは何もよみとれませんでしたが、最後の力を振り絞って次の世代を残していくその姿に釘付けになってしましなかなかその場を離れる事ができませんでした。

産卵が終わり、ツマグロバッタがその場を立ち去ったので卵が見られないかのぞいてみました。

黄色の丸っこいものはあったのですが、他の場所にも着いておりカビのようでした。私の目では確認できないもう少し深い所に産んだのか、産む場所変更したようでした。

古くなった木道の上での出来事で、朽ちてゆく木道も生き物たちが利用している場合があるのだと改めて感じました。

一週間後に行くと真っ白の世界でした。もう春まで溶ける事はなさそうでした。

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2021年10月28日今年の紅葉

大雪山国立公園 入江瑞生

今年の大雪山の紅葉は当たり年だったといわれるほど綺麗で、見頃が長く続き多くの人に楽しんでいただけたのではないかと思います。高原温泉沼巡りコースでは、二十年に一度ぐらいの素晴らしさではないかとの声も!

綺麗に紅葉をするためには初秋昼の温度が高く日が十分にあり、夜冷え込むことが必要といわれていますが、皆さんはどうして木は紅葉するのかご存じですか?

木は葉から水分が外に出る仕組みを持っています。葉を付けたまま乾燥している冬になると、水分が出過ぎてしまうため木は秋になると葉を落とす準備を始めます。準備とは木の葉に含まれている栄養を回収するためにクロロフィル(緑色)とカロチノイド(黄色)という色素を分解します。秋になり日差しが弱くなると両方の色素が分解されますが、クロロフィルの方が早く分解され、黄色のカロチノイドが目立つようになり黄葉します。さらに寒くなるとクロロフィルが分解させていくときに葉の中に元々含まれていないアントシアニンという赤い色素が作られることがあります。しかしなぜこの赤い色素が作られるかについてはよく分かっていないそうです。

湿度や気温が関わっているそうで、その年々によって紅葉の雰囲気は変わるそうです。

さて、この秋に私が撮った写真をお見せしますね!!

<高原温泉沼巡りコースの紅葉>

ナナカマドの葉が赤と黄色のグラデーションになっていてとても綺麗なのですが、これはどうしてこうなったのかまだ分かっていないとは...びっくりですよね!?

<赤岳の紅葉>

上の写真は晩秋を迎えほとんどの葉が落ちている中、林道に沿って筋のように残った黄色の並木がありました。どうしてあの場所だけ残っているのか気になり見に行くと、ヤナギとミヤマハンノキという樹種たちでした。

秋も終わりに近づく中、ふと小川に目をやると小さなバイカモが一輪咲いていました。

季節外れだと咲く花が小さくなるようです。寝過ごしちゃったのか、早起きか...不思議ですね。他にも季節外れに咲く花たちがいました。

 

季節外れに咲いたアオノツガザクラやミヤマキンバイは、最後のマルハナバチたちの憩いの場になっていました。

この翌週には大雪山の初冠雪が観測され、長い冬が始まりました。

来年はどのような紅葉なのか今から楽しみです。

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2021年09月22日スノーモビルによる荷上げ2021編

大雪山国立公園 忠鉢伸一

こんにちは大雪山国立公園管理事務所の忠鉢です。

9/11当麻乗越にて、木道を設置作業に立ち会った時の様子をお伝えしたいと思います。

以前AR日記でお伝えした、スノーモビルを使った資材荷上のその後です。

以前の日記も良かったら見てください。

2020.3月「スノーモビルを使った荷上げの調査」

この木材はスノーモビルを使って今年の3月に荷上げしたものです。

大雪山は雪解けが遅いため、登山道が乾く8月下旬~9月上旬が登山道の整備に適した季節となります。

木道を作る角材は1本約15kgあります。この仮置き場から各設置場所へ数100メートル移動させるだけでも一苦労ですが、登山口から約5km位離れたこの場所に人力で運ぶとしたら途方もない労力と時間が掛かるでしょう。

令和元年度からスノーモビルでの運搬ルートや手法の調査を続けてきましたが、今年の春に初めて木材の運搬をする事ができました。

スノーモビル数台のチームで行われたこの調査は、スノーモビルの運転技術のみならず、天候、ルート読み等、山行に適した知識や能力も必要であり、何よりも運搬作業が可能かどうか、重要なのは現地の雪の状態です。パウダー雪では運搬には適さないし、溶けすぎていても樹林帯の走行が難しくなってしまいます。

調査の結果、資材運搬は気温が上がり始めた3月が最も適した時期だとわかりました。

     

当麻乗越付近での資材運搬の様子(2021年3月)

(この作業にあたり、環境省が道有林の入林申請を行い、また国立公園内の乗り入れ規制区域でのスノーモビル使用手続きを取りました。許可無く国立公園内にスノーモビルの乗り入れ規制区域に入ることは禁止されています。)

登山口から遠いと日常的な補修整備ができずに、登山道の浸食を止めることができません。

資材不足が登山道の維持管理を難しくしていた部分もあり、今年のスノーモビルでの荷上げは、今後大雪山の登山道整備の方法を変えていく可能性があると期待しています。

当麻乗越から(2021.9月)

当麻乗越への登山道には高層湿原や、秋は綺麗な紅葉をみることができる場所が多くあり、旭岳や愛別岳の展望も良い素晴らしい場所です。

歩きやすい木道が整備されると、ぬかるみを避けて法面や植生の上を歩く登山者の踏圧による侵食が軽減されます。木道を設置する事で整備は終了ではなく、設置してからの管理がとても重要なため、巡視の際に経過の観察をし、侵食状況や木道の不具合を点検する作業が始まります。

 

今回は全部で13基の木道を制作し、水がたまってぬかるんでいる場所や侵食が進みそうな箇所に敷設されました。

一度に大きな施工を行ったために、場合によって生態系が変化してしまうケースもあり、今後の整備としては、最低限の整備をしつつ現場を良く観察しながら、臨機応変に整備方法を見直していくやり方が望ましいと思われます。

今回の試験的な試みが成功して、色々な地域でスノーモビルが活用されるようになり、今まで資材確保が難しくてできなかった整備が進むことによって登山道が快適になったら良いですね。

登山の際は、登山道整備した箇所を観察しながら歩くのも面白いですよ。

今後の整備後の経過もAR日記でお伝えしていけたらと思います。

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2021年09月17日今シーズン見た面白い生き物たち

大雪山国立公園 入江瑞生

大雪山国立公園では少しずつ紅葉が進み、短いグリーンシーズンの終わりを迎えようとしています。

さて、今シーズン見た面白い生き物たちを皆さんに紹介したいと思います。

ナガバノモウセンゴケは食虫植物の一種で貧栄養の湿地に生育します。葉の表に紅色を帯びた長い腺毛が多数あり、粘る液で小虫を捕らえ消化液で溶かして栄養としているそうです。下の写真は何が起こっているか皆さんわかりますでしょうか?

モウセンゴケに2匹のトンボが捕まっています。

粘液には2匹も捕まえることができる力があったのかと驚かされました!!

今までは、下の写真のように

小バエが捕まっているところは見たことがありましたが、このサイズの小虫ぐらいまででした。

一度気になって湿原を歩くたびにモウセンゴケの観察を始めると、他の場所でもトンボが捕まっていました。朝露のように小さな滴の粘液でどのくらいのサイズの虫を捕まえることができるのか気になりますね!

どこかのアニメで出てきそうな感じでかわいいですよね!頭部のオレンジに愛らしい目!!

見た瞬間かわいすぎて思わず写真を撮ってしまいました。

ハチ目ハバチ亜目という種類の幼虫ではないかと思います。日本に生息するハチの種類は4,000種以上とも言われておりこれ以上同定することはできませんでした。ハバチの仲間は他の動物や人を攻撃するための毒はもっておらず、群れも作らないそうです。そのため初めてこの幼虫を見たときハチの仲間だったとは気づきませんでした...


私は木です。

登山道を歩いていると、あたかも木に同化していると思っているようなエゾライチョウに会いました。登山道に沿って少しづつ近づいても変わらずこのポーズ。

微動だにせずじっとこちらの様子をうかがっていたので、エゾライチョウが逃げるまで待つのではなく、私たちが先に去ることにしました。

エゾトラマルハナバチが夢中になってサワアザミの蜜・花粉を集めていました。サワアザミには蜜が多いのか長いことどの個体も花にしがみついていました。アザミが下向きに咲くのでマルハナバチの調査をしていなければ気づきませんでした。好きな花があるのか、多くのマルハナバチはアオノツガザクラから蜜を集めていましたが、エゾノコザクラやチングルマからしか蜜を集めないというマニアな個体もいるようでした。

マルハナバチの働き蜂は、一日に2匹のハチを育てるだけの花粉を集めると言われており、大忙しに蜜を探して飛び回っています。どのような世界が彼らにあるのか少し覗けたような気がしました。

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2021年09月08日紅葉マイカー規制

大雪山国立公園 忠鉢伸一

こんにちは。大雪山国立公園管理事務所の忠鉢です。

今年の北海道の夏は雨がほとんど降らず、暑さも北海道とは思えないほどでした。

季節の移ろいは早いもので、植物の葉は色付きはじめて、長い冬が近づいているのを日々感じます。

麓の上川町でも、太陽が出ている時間は暖かいのですが、朝晩は冷え込む日が増えてきたようです。季節は確実に進んでいきますね。

9/6 黒岳にて撮影

さて、紅葉時のマイカー規制が来月から始まり、銀泉台、高原温泉は一般車での出入りが規制されます。

銀泉台  9/189/26 (ゲート閉鎖 9/17 1900~)

高原温泉 9/2310/3

詳しい情報は上川町のホームページをご覧ください。

                    →上川町HP

紅葉が綺麗になる条件としてはいくつかあります

・昼と夜の気温差

・直射日光がよくあたること

・適度に湿度があること

この三つが紅葉が綺麗に色づく条件のようです。

今年の現時点では紅葉の色づきが良く、素晴らしい紅葉が見られるのではないかと期待してしまいます。

日本一早いと言われる大雪山の紅葉ですが、今年はどんな彩りを見せてくれるのでしょう。

9/1 赤岳第1花園にて撮影

紅葉マイカー規制の時期、層雲峡紅葉谷ではの紅葉ライトアップイベント「奇跡のイルミネート」が開催されます。

山の上の紅葉が終わる頃、層雲峡は紅葉の見頃を迎えます。

秋の夜は層雲峡紅葉谷での散歩を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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2021年08月31日層雲峡命名100周年

大雪山国立公園 上川 忠鉢伸一

こんにちは

大雪山国立公園管理事務所の忠鉢です。

8月も最後の日を迎え、そろそろ次の季節が来そうですね。

今年は大雪山もとても暑い夏でしたが、山の上ではすでに紅葉が始まっています。

朝晩は気温もぐっと下がってきました。

今年は層雲峡命名100周年ということで少し層雲峡命名のお話をしようと思います。

層雲峡と名付けたのは、「大町桂月」という当時全国的に広く知られる文学者とされています。

大正10年(1921年)8月、大町桂月は層雲峡を初めて訪れた際に、当時「霊山碧水峡」と呼ばれていた石狩川上流の渓谷を、アイヌ語「ソウンペッ(滝のある川)」にちなむ双雲別川をヒントに「層雲峡」と命名しました。

この時、大町桂月は層雲峡から数日間がかりで大雪山系を縦走し、天人峡に下山しました。

桂月岳から見た夕暮れ(8月)

この当時は、国内では、すでにロープを使ったクライミングが始まっていたという記録もあり、日本人登山家がヨーロッパアルプスで最も困難なルートに初登攀するという時代でしたが、大町桂月はなんと袷衣姿に草鞋履きで沢筋を遡行して稜線へ登り、縦走を果たしたことになります。高性能な道具もない、整備された登山道も、ロープウェイもない時代です。無謀とも思える山行ですが、彼の冒険に対する情熱と、なにより8月の天気に恵まれたから成し遂げられた縦走だったのかもしれません。

縦走の途中、大雪山系黒岳の近くにあった無名の山に登頂しました。この大雪山縦走計画の企画者でもある塩谷忠の提案で、この無名の山がのちに桂月の名を冠した桂月岳(標高1938m)となったと言われています。

この大町桂月による縦走後、層雲峡や大雪山の名は全国に知れ渡っていくことになります。

大雪山が国立公園として指定されるのはそれからさらに13年後の1934年になります。

そのお話はまたいつか日記に書こうと思います。

層雲峡園地にある大町桂月の碑文

「人若し余に北海道の山水を問えば、第一に大雪山を挙ぐべし。次に層雲峡を挙ぐべし。大雪山は頂上広くして、お花畑の多き点に於いて、層雲峡は両崖の高く且つ奇なる点に於いて、いづれも天下無双」

と書かれています。

現代風に大まかに訳すと・・・

「誰かが北海道の素晴らしい景観はどこか?私に尋ねればこう答えます。最初に大雪山を推薦します。次が層雲峡です。大雪山は頂上部分が広く、お花畑が多いのが特徴です。層雲峡は崖がとても高く、その形はとても変わっています。両方とも他には、まず見ることができないほど素晴らしいものです」

大雪山と層雲峡は、これから100年後も碑文にあるような素晴らしい場所であり続けてほしいです。

大町桂月(1869~1925)高知県生まれ 詩人、歌人、随筆家、評論家 

大正時代には登山家としても活動し、北海道各地を旅してその魅力を発信しました。

※大町桂月の文学碑は層雲峡以外にも北海道各地に点在しています。

参考文献「大町桂月の大雪山」

    「大雪山のあゆみ」

    「大雪物知り百科」

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2021年08月30日大雪山国立公園携帯トイレ普及キャンペーンin黒岳石室

大雪山国立公園 入江瑞生

大雪山国立公園は、本州の山岳地と比べて避難小屋や常設トイレなどが極めて少なく常設トイレのない宿泊地を中心にし尿の問題が深刻となっています。登山者がし尿を排出するため登山道を外れて繰り返し歩き、高山植物が消失して裸地が拡大、土壌が流出するほか、排出されたし尿が放置されることによる景観の悪化、不快感の増加による利用上の支障、土壌の富栄養化など周辺植生への悪影響や水場や沢水等の汚染も懸念されています。そこでH30 年に大雪山国立公園に関わる山岳関係機関18団体が協力し「携帯トイレ普及宣言」を行い、山岳環境を維持するために携帯トイレの利用推進を行っています。大雪山国立公園連絡協議会では、87日に携帯トイレ普及キャンペーン活動の一つとして安く作れる携帯トイレの配布を行いました。今回のキャンペーンは携帯トイレブースがあり、携帯トイレをすぐ使える黒岳石室で行いました。天気が下り坂ということもあり利用者は少なめでしたが、石室を利用した約8割以上の方に携帯トイレの話や、配布を行うことができました。

<配布内容>

1セット:45Lの防臭ゴミ袋、防臭ビニール袋、凝固剤、防臭ジッパー袋を各一個づつ

山用品店でなくてもホームセンター等で安くそろえることができるもので作ってみました。「これでは不安だ」という方は、登山口近くのコンビニでも携帯トイレの販売を行っている箇所がありますので調べてみてください!

登山者の方と話をしていて驚いたのは、日帰りではトイレに行かないという方が多く、携帯トイレを持参されない方が多いということでした。一方で、今年は北海道でも猛暑が続き登山中に熱中症で下山できなくなったという人が多かったそうです。持って行く水の量が少なかったことが大きな原因ではあるようですが、トイレのことを気にして水を飲めず脱水症状になってしまったという方もいらっしゃるのではないかと心配になりました。

そんな時に有効なのが、携帯トイレです!!持っていればいつでも用を足すことができます。ポンチョ等も売られており、急を要しても隠れることができます。

大雪山国立公園では、常設のトイレブースや携帯トイレブースが設置されている場所もありますので事前に調べてみてください!

今年度大雪山国立公園管理事務所の何人かの職員で使い始めてたのがピーボトルです。

携帯トイレを初めて使用する時よりも抵抗感はありましたが、使っていると携帯トイレより良い場面もあるなと感じています。また洗って使い回しをできるのでお財布や環境にも優しいのではないかと期待しています。キャンペーン中に1組の登山者がピーボトル使ってますよという嬉しい話も聞きくことができました!!

ティッシュが風で舞い、野外し尿痕で汚れている山ではなく、雄大で綺麗な大雪山国立公園であり続けてほしいと改めて思いました。皆さんも登山の際にザックの中に携帯トイレ常備しておいてはいかがでしょうか?

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2021年08月13日ヒグマ情報センター巡視員体験

大雪山国立公園 入江瑞生

大雪山国立公園には高原温泉ヒグマ情報センターがあり、そこから沼巡りができます。紅葉の時期は人が多く人気な場所なのですが、この時期の見どころは、雪渓の上でごろごろと涼んでいるヒグマの姿が見られることです!

登山者とヒグマの接触が起こらないように巡視員がおり、今回は巡視員の体験をしてきました。

朝センターの専門の巡視員と一緒に、痕跡を探しながら高原沼まで行きました。この時期の沼巡りコースにいるヒグマはミズバショウやフキを食べ、雪渓の近くではハクサンボウフウを食べているのではないかとセンターの方は話していました。

上の写真にヒグマがいるのですが、皆さんは見つけられますか?? 

雪渓の上の方にある黒い点がクマです!!今回は高原沼まで行くと、運よく雪渓の上でゴロゴロしているクマがいました。雪渓を出、食事を再開したと思うと雪渓に戻ってきて涼む姿は、とても愛らしかったです。高原沼でクマを観察している最中はとても暑く、雪渓で涼むことができるヒグマがうらやましかったです。現在残雪状況は下の写真の通りで、8月中旬までは雪渓が残るだろうといわれています。

沼巡りコースは名前の通り沼が多く、それぞれの沼で雰囲気が違うので、とてもワクワクしながら沼が見られるのではないかと思います。

    

紅葉時期もきれいですが、雪渓が残るこの時期の沼巡りコースもおすすめです!

コース内を歩いているとエゾシカもいました。こちらを確認してまた食事を再開。とてものんびりとしているシカでした。

清流やきれいな湖池にしか生息しないバイカモが見ごろでとてもきれいでした。

巡視員として周りを見ながら気を付けてゆっくり歩いてみると、今まで通り過ぎていた植物、昆虫たち、痕跡に出会えました。山頂目指して歩くのも良いですが、皆さんもぜひ周りをゆっくり見ながら歩いてみてはいかがでしょうか?

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