アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
カモフラージュⅡ ユキウサギ
2018年12月20日こんにちは、上川自然保護官事務所の大久保です。
どっか~んと一気に寒さと雪がやってきました。
気合いを入れ除雪した翌朝、雪かきした道をたどって、玄関先までキタキツネが尋ねてきたという、足跡メッセージを受け取ってから出勤しました。野生動物たちを身近に感じることができる環境っていいなと改めて思いました。
H30年12月13日の黒岳
さて、季節をさかのぼり、今年の夏に登山道調査をした時、この空間(下の写真)に、なんとなく不思議な物が目に入りました。
なんだろう。
なにか分かりますか?
よ~く見ると・・・
砂の上でエゾユキウサギが寝っ転がっていました!!
お腹まで見せて、とてもリラックスしている様子。
それにしても、土と木々の幹や枝に混ざって上手に自然に溶け込んでいます。
目を凝らさなければ、エゾユキウサギだと気がつきませんでした。
野生生物の中には、自分の身を守るために、周りの自然環境と同化する模様でカモフラージュします。
生き抜くための野生動物の知恵って本当感心します。
カモフラージュするエゾユキウサギは、夏冬と毛の色を変え、夏の間は褐色で土や森の色彩にあわせ、冬は真っ白になり雪景色に紛れます。
これは、換毛中の春のエゾユキウサギ。
冬毛の白から夏毛の茶色に変わるところで、残雪の山の景色に溶け込んでいます。
雪景色に溶け込むエゾユキウサギは見つけることが難しく、見かけても気がついたときには雪煙の中を駆け抜ける後姿が多く、じっくり見たことがありません。
痕跡はよく見かけるので、近くにいとは思うのですが、それがどうもなかなか。
足跡 排泄物 足跡と食痕と排雪物
今シーズンも、雪景色に溶け込んでいるユキウサギに会えるかもしれないよと、雪の森に誘わます。
冬の大雪山山麓の森もいいですよ。
私達はカモフラージュせず、カラフルな防寒着で身を包めば、モノトーンの森を華やかにするでしょう♪