ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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知床国立公園

76件の記事があります。

2022年01月04日冬のはじまり

知床国立公園 羅臼 高林紗弥香

明けましておめでとうございます。

今年の仕事始めは事務所の雪かきからスタートしました!

雪に埋もれる羅臼自然保護官事務所の高林です。

本年もよろしくお願いします。

事務所がある「知床羅臼ビジターセンター」は国道334号線沿いの羅臼町市街地より標高が高い場所にあるため、街中の天候が落ち着いていたとしても・・・

このようにビジターセンターまで来ると、周りが見えないほど吹雪いている時もあります。

私の出勤前の嫌な予感はだいたい当たります(写真は2022.1.4撮影)。

一見厳しい羅臼の冬ですが、考え方次第では幻想的で儚さと力強さも感じます。

そんな幻想的な景色に包まれる!?知床羅臼ビジターセンターは、18日(土)10:00から開館しています。

皆さまのご来館をお待ちしております。

どうぞお気をつけてお越しください。

強風の中でも大きな翼で風をとらえ海ワシ※たちは飛んでいます。写真はオジロワシ。

カモメたちも時化た海上を飛んでいます。

改めて動物たちの逞しさを感じる、厳しい冬が始まりました。

※海ワシは、魚を主食としているワシ類の総称。

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2021年12月20日羅臼岳登山道を近自然工法で整備!!

知床国立公園 ウトロ 小泉尚也

山には雪が積もり、冬へまっしぐらの知床から

今回は今年の夏に羅臼岳登山道(岩尾別コース)で実施した、「羅臼岳登山道整備イベント2021」の様子をお届けします。

このイベントは202010月の大雨により、登山道のあちこちで確認されるようになった土壌侵食について、関係行政機関や地元山岳会が中心となって「登山道を直せないか?」と企画したものです。

登山道崩壊写真

↑石組み崩壊の様子。大雨により石が流れ、土壌が侵食されてしまっています。

今回の登山道整備は「近自然工法」で行いました。

「近自然工法」とは、できる限り自然界にある構造に近い方法で施工することで、自然環境を復元させるという考え方に基づく工法です。この方法で整備することによって、人が歩きやすくなるだけでなく、土壌流出を防いでくれる植物も回復。さらに、再生した植物が根をはることによって強度も増すという良いことづくめの工法です。

今回の講師として、地元で山岳ガイドも行っている知床山考舎の滝澤氏をお招きしました。

「さあ整備だ!」とすぐ山に行きたくなるところですが、まずは滝澤さんと一緒に近自然工法のことや羅臼岳登山道の自然環境のことをしっかり勉強です!

勉強会の様子① 勉強会の様子2

近自然工法では、まず、登山道が崩壊してしまう要因を考えます。登山利用者の足を運ぶ位置、周囲の自然環境の状況、降雨の際に登山道を流れる水の動きなど、色々なことを考慮する必要があり、とても想像力が求められる方法だということが分かりました。

さて、待ちに待った現場での作業です(僕は体を動かすのが好きです)。

登山道の整備を行うためには、まず、作業に使う資材や工具を目的の場所まで荷上げする必要があります。土のう袋で岩を運ぶ人、木材を担ぐ人、整備道具を持つ人、個人の体力を踏まえながら役割分担をします。

皆で汗だくになりながら資材を運びました。

荷上げ作業① 荷上げ作業2

荷上げ作業3

目的の場所へ到着して「さあ、道を直すぞ!」と意気込んでも、まだ始められません。

現場の状況をあらためて確認しながら、どのように登山道を直すと良いか、吟味に吟味を重ねます。ここで勢いで作業を始めてしまうと、後戻りできなくなるからです。

なぜ登山道が崩壊してしまうのか(侵食要因)、人はどのように歩くのか(登山利用者の動き)、周囲はどのような環境なのか(自然環境の把握)。事前の勉強会を思い出しつつ、参加者同士で色々と話しながら、頭をフル回転させて、整備後の仕上がり像を想像します。

考えている様子 考えている様子2

イメージが定まり、みんなの認識が共有されてから、いよいよ作業開始です。今度は、石を組んだり、木を差し込んだり、現地で足りない資材を調達したり、肉体をフル稼動させて大忙しでした。

石組をする様子 木を差し込む様子

木柵を作る様子 木を切る様子

資材を運ぶ様子

ですが、山のために汗をかいていると自然と笑顔になってしまいます。

完成です!

石組工作業前写真 石組工作業後

↑近自然工法(石組工)の施工前(左写真)と施工後(右写真)の登山道

木柵階段工の施工前写真 木柵階段工の施工後写真

↑同じく木柵階段工の施工前(左写真)と施工後(右写真)の登山道

7月と8月の計4日間(勉強会を含む)で延べ51名が参加して、合計8カ所の登山道を直すことができました。

一見すると登山道が崩れていたと分からないくらい自然に溶け込み、とても歩きやすい道になりました。

お披露目会

完成後は、それぞれが施工した登山道のお披露目会です。(作業はいくつかのチームに分かれて行いました。)

作業中、大変だったところ、工夫したところのPRをしたり、互いに良い点を褒めあったり、想いやこだわりを共有し合いました。愛着がわく登山道になりました。

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登山道整備のイベントは終わりましたが、整備して終わりではなく、その後、登山道は維持されているのかを確認することも大事なことです。今年は、その後も何度か大雨が降り、整備した資材が流されていないか心配でしたが、巡視の際に確認したところ大きな侵食はありませんでした。一安心です。

すでに羅臼岳は雪に被われ、冬ごもりしてしまいました。

春、山肌が垣間見え、雪解けの時期を迎えても、ちゃんとこのまま残っていて欲しいと心から願うばかりです。

普段、山からたくさんの恩恵を受けている私たちですが、少しでも山のために行動できたのではないかと嬉しくなるのでした。

今回ご協力いただいた皆さま、重い資材を担ぎ上げ、現地での作業、本当にお疲れ様でした。

雪化粧した羅臼岳

↑雪化粧された羅臼岳         (2021.11.8 撮影)

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2021年12月01日謎の魚

知床国立公園 高林紗弥香

 こんにちは。羅臼自然保護官事務所の高林です。

 知床峠を越えて知床半島の東西(南北?)を結ぶ「知床横断道路」(国道334号線)。

11/8より全面通行止めの予定となっていましたが、路面凍結の恐れのため11/7から終日通行止めとなりました。

 横断道路が閉じると観光で訪れる方もめっきり少なくなり、静かな知床羅臼ビジターセンターです。

館内をゆっくり眺めたい方は今がオススメ!

雪が積もった羅臼岳をみながら、夏の発見を少し振り返ってみます。

 休日、羅臼町内で実施された、ある調査に同行中のことです。

川を覗いていると、なにやら大きな魚影を見つけました。

水中にカメラを入れると・・・いました!いました!※写真内、矢印先。

長さ30~35cmほどあるでしょうか?

撮影した動画から2匹のサケの仲間と思われる魚を確認できました。

この時はちょうどサケやマスの遡上時期。大きなサケ科魚類が河川にいてもおかしくないと思われるかもしれません。

しかし、確認したのは魚道のない砂防ダムを数基登った場所なのです!

いくつかは「切り崩し」(※1)も施されていますが、地図上では7基のダムが確認できます。

この魚は一体、どこから来た何者なのか・・・?

知床羅臼ビジターセンターの魚博士に動画を見せたところ、おそらく「サクラマス」ではないかとのこと。

 それにしても何故この河川にいるのか謎は深まるばかりです。放流されてしまったのか?陸封型(※2)がいるのか?ダムを越えて遡上したのか?はたまた、魚たちの桃源郷があるのか・・・。

 知床の河川、魚に関する論文等も探して読みましたが、この河川で、過去に実施された調査で確認されているのはオショロコマのみ。オショロコマのみ沢山いるのも知床の凄いことですが・・・

 後日、魚博士さんが同じ場所で調査を行ったところ、サクラマスは確認できませんでしたが、サクラマスの産卵床と、さらにダムを越えた上流にてヤマメ(※3)の生息も確認されたそうです。

 更に上流は果たしてどうなっているのでしょうか・・・続きは来年以降の調査となるでしょう。

 また、魚を研究されている方からもワクワクしてしまうようなコメントをいただきました。

ふと、のぞき込んだ河川でこんな発見に繋がるとは・・・。

歩けば歩くほど、発見と共に疑問が浮かぶ日々。知床の豊かさに魅了されるばかりです!

 何年かかかってしまうかもしれませんが、続報が出ましたらお知らせいたします。お楽しみに!!!

※1 ダムの高さを一部下げる作業 

※2 陸水に留まり成長する魚

※3 ヤマメとサクラマスは同一の魚種

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2021年08月11日 知床連山巡視へ!準備は万全に安全第一!

知床国立公園 羅臼 吉田恵人

皆さん初めまして。

4月に羅臼自然保護官事務所のアクティブレンジャーとして着任した吉田です。

知床羅臼の自然や文化、漁業など幅広く発信できるよう努めていきたいと思います!

さて、713日~15日の日程で、数ある巡視の中でもハードな知床連山の巡視へ行ってきました。

行程は、硫黄山→知西別岳→二ツ池→サシルイ岳→三ツ峰→羅臼岳→知床羅臼ビジターセンター(羅臼温泉登山口)という流れで全長約20kmもの登山道を歩き、登山道の状況確認、利用状況の確認、自然情報の収集を行ってきました。全日天候に恵まれ、汗だくになりながらも何とか怪我なく巡視を終えることができました。

【ハイマツ帯を越え知円別岳へ向かう様子】

そんな天候に恵まれた7月でしたが、羅臼岳周辺では遭難・事故が多発しています。

7月中に発生した遭難・事故情報は、以下のとおりとなっています。

・2021年7月5日:硫黄山で滑落負傷、救助隊により救出。

・2021年7月12日:羅臼岳頂上付近にて転落負傷、ヘリにて収容。

・2021年7月20日:知床連山縦走路にて負傷、二つ池でヘリにて収容。

・2021年7月21日:斜里岳下二股付近にて体調不良、ヘリにて収容。

・2021年7月23日:知床連山縦走路にて滑落負傷、ヘリにて収容。

・2021年7月24日:知床連山縦走路にて負傷、ヘリにて収容。

このように、7月だけでも6件もの事案が発生しています。警察の方は、最近の暑さとコロナ禍での安易な登山利用が増えていることの両方が要因となっているのではないかとのことで、今年の事故発生頻度は異常と話していました。

【チングルマの群落から見える三ツ峰、羅臼岳】

最後に、登山に訪れる際は準備をしっかりとすることはもちろん、自分の体力と技術と相談し、無理のない行程で楽しめるよう心がけていただければと思います。また、気温の高い日が続いており、熱中症になるリスクも高くなっていますので、水分補給とミネラル補給は忘れずに行ってください。

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2021年08月10日続くフィールドサイン探し

知床国立公園 羅臼 高林紗弥香

 気象庁による2005年~2020年の羅臼町の7月の日最高平均気温は18.9℃。「羅臼は涼しいはず!」と足を運んで下さる方も多いのですが、今年はどうしたことでしょう。例年より10℃ほど気温の高い日々に溶けてしまいそうな羅臼自然保護官事務所の高林です。

前回、アクティブレンジャー日記では「続縄文文化期の土器」について書きました。6/17の記事

なぜ、「アクティブレンジャーが土器を?」と思われるかもしれませんが、私は土器もフィールドサイン探しの一つと思っています。人が暮らした痕跡である土器以外にも、様々な生物の痕跡など、巡視中もプライベートの時もフィールドサイン探しをしています。

貝の化石

海岸線に落ちていたエゾシマリスのしっぽ

フィールドサインから、どんな生物により、なぜそこにそのような痕跡が残ったか想像を膨らませます。

前振りが長くなってしまいました。

今回は・・・どきどきな土器続編です。

羅臼町のある場所を巡視中のことです。

崩れやすい急傾斜を登ると獣道ができていました。

動物が歩くことにより削られ、一部の土壌が露出しています。

目をこらして歩いていると・・・

石?岩盤?

よくよく見てみるとなんと!

羅臼町郷土資料館

土器片でした。

実は、昨年も石鏃を確認していた場所です。

土器を使っていた人もこの昆布茂る海を見ていたのでしょうか?

巡視終了後、羅臼町郷土資料館に行って、土器について報告し寄贈しました。

学芸員の方によると、およそ3800年前のものとのこと。

文様、厚み、形等も年代によって代わってくるようです。

情報を共有し、郷土資料館に収蔵している土器片も見せていただきました。

すると・・・

寄贈したものと形状がよく似ています。

羅臼町郷土資料館

こんなことってあるのでしょうか。寄贈したものとぴったり合いました!!!

ロマン溢れる土器・・・一度手にしてみたい!と思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし!前回もお伝えしましたが埋蔵文化財ですので、掘り起こさないで下さいね。

発見したときには、その街の博物館や郷土資料館へ連絡しましょう。

いつか1つの土器が完成することを願って・・・!

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2021年06月22日アメリカオニアザミ(外来種)駆除作業

知床国立公園 神馬真旺

皆さん初めまして。

4月から知床国立公園ウトロ自然保護官事務所のアクティブレンジャーとして着任した、

神馬と申します。

さて、6月14日(月)に、

フレペの滝遊歩道でアメリカオニアザミの駆除作業を行いました。

まずはアメリカオニアザミについて簡単にご説明します

【アメリカオニアザミ(Cirsium vulgare)とは?】

もともと日本にはなかった外来種。

1960年代に北海道で確認されると、その後あっという間に日本各地に広がってしまいました。

北アメリカから輸入された穀物や牧草に混入してしまったと考えられています。

鋭いトゲやトゲトゲしいロゼット(※)が特徴。

環境省では外来種をいろいろなカテゴリに分類しており、アメリカオニアザミは「生態系被害防止外来種」(http://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/iaslist.html)に分類されます。

(※)野草の冬越しの姿。タンポポなどに見られるように、葉を地面に放射状にぺったりつけている状態を

言います。

<全体像>

<特徴的なロゼット>

【問題点】

✿もともとその場所にあった植物を減らしてしまうなど、自然環境が変わってしまう。

✿鋭いトゲがあるので、家畜や草食動物を傷つけてしまう。

フレペの滝遊歩道でアメリカオニアザミを駆除するようになったのは、

知床の自然景観を守るためです。

アメリカオニアザミは知床に元々なかった種で、放置すると一気に広がってしまい、

自然環境や景色が変わってしまうおそれがあります。

日本の国立公園は、わが国を代表する風景地を守っています。

その中でも知床は世界遺産ということもあり、特に気をつけなければならないのです。

フレペの滝遊歩道では平成24年(2012年)頃から長年、

関係機関でアメリカオニアザミの駆除作業をしています。

その甲斐あって、年々、減少傾向にあるようです。

今年は麻袋12袋分のアメリカオニアザミを回収しました。

<作業風景>

✿繁殖を防ぐために、根っこから取るのが大事です。

アメリカオニアザミは大丈夫ですが、駆除後の運搬が禁止されている外来種もあります。

(詳細→http://www.env.go.jp/nature/intro/1law/regulation.html

外来種はアメリカオニアザミにとどまらず、多くの種が存在します。

そして、在来種や動物たちを守るために、駆除活動を行っている人たちがいます。

もし、あなたの住む地域で、外来種の駆除作業が行われていたら、参加してみませんか。

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2021年06月17日しれとこのこと

知床国立公園 高林紗弥香

のびをするよう葉を展開させ、緑が美しい季節がやってきました。

こんにちは、羅臼自然保護官事務所の高林です。

「知床」と言えば手つかずの自然といったイメージを持たれる方も少なくないと思います。

しかし、知床半島には、数千年にさかのぼる先史時代の遺跡が数多く残されています。

その中でも10 世紀前後にオホーツク海沿岸で栄えた北方の漁猟民族によるオホーツク文化の影響を受けて、アイヌの人々は、シマフクロウやヒグマ、シャチ等を神と崇め、狩猟や漁労、植物採取等をしながら、豊かな自然を大切にした文化を育んだと言う歴史があります。現代史においても、特に羅臼町側は知床半島の先端部地区まで漁業が盛んであり、知床は先史時代から現代にかけて豊かな自然と人々の暮らしがあるといえます。

そんなことを感じたある休日の出来事をご紹介します。

羅臼町内を散策中、野生動物が歩くことにより土が露出している場所や、雨水や崩落により土が露出することがあります。よくよく目をこらして歩くと・・・

きらりと光る黒い石を見つけることがあります。

羅臼町郷土資料館

そして時にはこのように土器を発見することがあります。

こちらの土器は羅臼町の郷土資料館の学芸員さんに確認したところ、続縄文文化期のものでしょうとのことでした。

ロマン溢れる土器・・・一度手にしてみたい!と思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし!埋蔵文化財ですので、掘り起こさないで下さいね。


発見したときには、その街の博物館や郷土資料館へ連絡しましょう。

町内を歩いていると、住居跡であろうくぼみや石鏃、獣骨を発見することもあります。

この写真の周辺にも年代の違う遺跡が2つ確認されています。

この景色を当時生きた人たちも見ていたのでしょうか?

オホーツク文化期の遺物には動物意匠(モチーフ)のものが多く存在します。(動物意匠遺物といいます。)

羅臼町松法川北岸遺跡から出土した熊の形を模して作られた熊頭注口木製槽は国の重要文化財に指定されています。

いつか、動物意匠遺物に出会えることを夢見て・・・

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2021年05月13日賑わう季節

知床国立公園 羅臼 高林紗弥香

 5月に入り雪が降ったり、晴れたりと季節は行ったり来たりを繰り返しながら着実に歩みを進めております。ようやく知床半島にも桜の季節がやってきました。こんにちは、羅臼自然保護官事務所の高林です。

 先日、知床鳥獣保護区の巡視の為移動をしていると、鳥獣保護区外ではありますが海上に黒い点が沢山動いているのが見えました。

距離が有り同定は出来ませんでしたがミズナギドリ科の海鳥の群れと思われます。

 続けて海上を確認していると、シャチの背びれ、ナガスクジラと思われるブロウも確認出来ました。そうこうしていると、オジロワシが飛んできました。

 賑わう生命に思わず、「知床ってすごい・・・」と呟いてしまいました。

写真の赤丸内にシャチの背びれが見えます。

写真の赤丸内にシャチの背びれが見えます。

 大きな生き物たちが注目されることが多いですが、大きな生命が躍動しているということは、それらを支える小さな生命が豊かであるということです。

 そう考えると、まずは自分の生活、行動圏内にはどんな生物が息づいているか調べてみると面白いかもしれません。

 毎日の通勤路、通学路にも新しい発見がきっとあるでしょう。

写真はアミガサダケです。

写真はアミガサダケです。

 探しても見つけることが出来ずにいたのですが、身近な場所で発見されました。

美味しそうです・・・。

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2021年02月03日今年もやってくる

知床国立公園 高林紗弥香

流氷の到着が待ちきれず、1月初めから昼休みになると海氷情報とにらめっこを続けている羅臼事務所の高林です。

流氷は知床半島の北側(斜里町ウトロ)に接岸し、半島先端部では既に羅臼町側に回り込んでいるとの情報を得て、羅臼市街地付近でも見られる日を楽しみにしています。

さて皆さま、つぶらな瞳、ぽってりとした口、つるつるな肌!

魅力たっぷりなこちらの魚をご存じでしょうか?

ダンゴウオ科ホテイウオ属ホテイウオです。北海道では「ごっこ」と呼ばれています。

北海道の方であれば、ごっこ汁といえば聞いたことがあるでしょうか?

なぜごっこが手元にあったかというと、拾ったのです。

流氷が押し寄せると、特に小さな魚は急速に冷やされ仮死状態になることがあります。

まるで「氷締め」されたような魚が流氷の隙間に見つかることがあるのです。

そんな魚を求めて野生動物たちも流氷の上をさまよいます。

オオワシやオジロワシもそのような魚を獲りに氷上にやってくることがあります。

こちらの写真は昨年のものですが、ルサフィールドハウスの前でキタキツネが流氷の上を歩いていました。

個人的には、クリオネに捕食されることで有名!?なミジンウキマイマイ(ミジンウキマイマイ科ミジンウキマイマイ属)の姿を確認することも楽しみにしています。翼足と呼ばれる羽根のような器官を羽ばたかせて泳ぐ姿がなんともいえません。

流氷の海は魅力満点ですが危険も沢山あります。

冷たい海に落ちる危険性はもちろん、滑って転んでしまったり、流されてしまったり、押し寄せる流氷に挟まれてしまったり・・・

危険ですので、絶対に流氷に乗らないで下さい。

流氷に乗ってみたい!という方は、知床にはドライスーツを着用して流氷に乗ることが出来るアクティビティもありますので検索してみて下さい。

温暖化による海水温の上昇も影響し過去100年で流氷勢力は40%減少※していると言われます。

流氷と共にある知床の自然をしっかり観察していきたいと思います。

※地球環境研究センターニュース参考

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2020年09月25日山、きれいにつかいませんか?

知床国立公園 ウトロ 小泉尚也

道東の端っこの知床では、すっかり空気は秋の匂いになり、

河川にはシロザケが遡上してくる季節となりました。知床国立公園・ウトロ地区の小泉です。

9月15日-16日に知床連山巡視に行ってきました。

天候に恵まれ、草紅葉も始まりつつあり、素晴らしい景色を堪能できました!

(サシルイ岳からの三ツ峰、羅臼岳の景色)

(葉が紅葉している季節外れのチングルマ)

山が生み出す自然の景色は最高にきれいなのですが、登山道の各ポイントでは、人が生み出すとても残念な景色も見られました。

  

(弥三吉水にて人糞がついたトイレットペーパー) (銀冷水トイレブース裏のし尿後)

  

(極楽平にてグミの袋)        (二つ池野営指定地にて野生動物がいたずらしたであろうポリタンク)

◎し尿・トイレットペーパー問題

アクティブレンジャーが行っている羅臼岳・知床連山巡視の際には、毎回トイレットペーパーの調査回収調査をしています。岩尾別温泉ルートでは、オホーツク展望、弥三吉水、銀冷水、羅臼平。連山縦走路では、三ツ峰野営指定地、二つ池野営指定地、第一火口野営指定地行っています。特に岩尾別温泉ルートでは、利用者が多いため、各休憩地点に非常に多くのトイレットペーパーが落ちています。

今回の巡視では、し尿の臭いがきつい場所もあり、『弥三吉水』では計5カ所もトイレットペーパーが散乱しておりました。長時間の登山で尿意を感じるのは当然なことで、トイレもしないでということではありません。

山でのトイレは、携帯トイレを使い、使用後は下界に持ち帰りましょう。岩尾別ルートには『銀冷水』(登山口から徒歩3時間程度)という地点に携帯トイレブースを設置しておりますので、ご利用をお願いいたします。裏側には、男性用の小トイレ用もあり、非常に快適です。壁があるので、恥ずかしくないですよ!

きれいな景色をみせてくれる山は、きれいなままにしておきたいですね。

※携帯トイレブースは、積雪のため、10月中旬に冬期養生されますので、利用出来なくなります。ご了承ください。

(銀冷水トイレブース)

 

(男女兼用大便器)              (男性用小便器)

(携帯トイレ_羅臼岳ver)

※携帯トイレは登山口にある木下小屋やウトロのセブンイレブンでも購入できます。

知床の携帯トイレの詳細については、下記URLからご確認ください!

○知床登山のマナー 携帯トイレを使いましょう

www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/skn/ssi/keitaitoire.htm

◎野生動物とゴミ問題

野生動物がゴミを食べてしまうとその味を覚えてしまい、次は食べ物を持っている人間を狙って近づいてくるかもしれません。特に知床はヒグマが高密度に生息しているところです。そのヒグマがゴミの味を覚えてしまったら、、、。想像しただけで恐ろしいです。

このゴミ問題は、登山に限ったことではありません。知床にお越しの際は、野生動物が近くにいるということを自覚し、ゴミを捨てないなどの最低限のマナーを守っていただきたいと思います。動物たちも人間もきれいな自然を堪能できる世界自然遺産・知床になることように私たちも現場で頑張ります。みなさまもご協力の程、よろしくお願いいたします!

知床では、「道の駅・ウトロシリエトク」、「知床世界遺産センター」、「知床自然センター」にて、ゴミの有料回収を行っておりますので、ぜひぜひご利用ください!

※分別したもののみ受け付けております。資源ゴミについては、すすぎ洗いしたものをお願いしております。

知床でのゴミ問題に関して詳しく知りたい方は下記をご覧ください。

○活動報告BLOG|公益財団法人 知床財団 - 知床自然センター

https://www.shiretoko.or.jp/report

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