ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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知床国立公園

71件の記事があります。

2021年06月22日アメリカオニアザミ(外来種)駆除作業

知床国立公園 神馬真旺

皆さん初めまして。

4月から知床国立公園ウトロ自然保護官事務所のアクティブレンジャーとして着任した、

神馬と申します。

さて、6月14日(月)に、

フレペの滝遊歩道でアメリカオニアザミの駆除作業を行いました。

まずはアメリカオニアザミについて簡単にご説明します

【アメリカオニアザミ(Cirsium vulgare)とは?】

もともと日本にはなかった外来種。

1960年代に北海道で確認されると、その後あっという間に日本各地に広がってしまいました。

北アメリカから輸入された穀物や牧草に混入してしまったと考えられています。

鋭いトゲやトゲトゲしいロゼット(※)が特徴。

環境省では外来種をいろいろなカテゴリに分類しており、アメリカオニアザミは「生態系被害防止外来種」(http://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/iaslist.html)に分類されます。

(※)野草の冬越しの姿。タンポポなどに見られるように、葉を地面に放射状にぺったりつけている状態を

言います。

<全体像>

<特徴的なロゼット>

【問題点】

✿もともとその場所にあった植物を減らしてしまうなど、自然環境が変わってしまう。

✿鋭いトゲがあるので、家畜や草食動物を傷つけてしまう。

フレペの滝遊歩道でアメリカオニアザミを駆除するようになったのは、

知床の自然景観を守るためです。

アメリカオニアザミは知床に元々なかった種で、放置すると一気に広がってしまい、

自然環境や景色が変わってしまうおそれがあります。

日本の国立公園は、わが国を代表する風景地を守っています。

その中でも知床は世界遺産ということもあり、特に気をつけなければならないのです。

フレペの滝遊歩道では平成24年(2012年)頃から長年、

関係機関でアメリカオニアザミの駆除作業をしています。

その甲斐あって、年々、減少傾向にあるようです。

今年は麻袋12袋分のアメリカオニアザミを回収しました。

<作業風景>

✿繁殖を防ぐために、根っこから取るのが大事です。

アメリカオニアザミは大丈夫ですが、駆除後の運搬が禁止されている外来種もあります。

(詳細→http://www.env.go.jp/nature/intro/1law/regulation.html

外来種はアメリカオニアザミにとどまらず、多くの種が存在します。

そして、在来種や動物たちを守るために、駆除活動を行っている人たちがいます。

もし、あなたの住む地域で、外来種の駆除作業が行われていたら、参加してみませんか。

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2021年06月17日しれとこのこと

知床国立公園 高林紗弥香

のびをするよう葉を展開させ、緑が美しい季節がやってきました。

こんにちは、羅臼自然保護官事務所の高林です。

「知床」と言えば手つかずの自然といったイメージを持たれる方も少なくないと思います。

しかし、知床半島には、数千年にさかのぼる先史時代の遺跡が数多く残されています。

その中でも10 世紀前後にオホーツク海沿岸で栄えた北方の漁猟民族によるオホーツク文化の影響を受けて、アイヌの人々は、シマフクロウやヒグマ、シャチ等を神と崇め、狩猟や漁労、植物採取等をしながら、豊かな自然を大切にした文化を育んだと言う歴史があります。現代史においても、特に羅臼町側は知床半島の先端部地区まで漁業が盛んであり、知床は先史時代から現代にかけて豊かな自然と人々の暮らしがあるといえます。

そんなことを感じたある休日の出来事をご紹介します。

羅臼町内を散策中、野生動物が歩くことにより土が露出している場所や、雨水や崩落により土が露出することがあります。よくよく目をこらして歩くと・・・

きらりと光る黒い石を見つけることがあります。

羅臼町郷土資料館

そして時にはこのように土器を発見することがあります。

こちらの土器は羅臼町の郷土資料館の学芸員さんに確認したところ、続縄文文化期のものでしょうとのことでした。

ロマン溢れる土器・・・一度手にしてみたい!と思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし!埋蔵文化財ですので、掘り起こさないで下さいね。


発見したときには、その街の博物館や郷土資料館へ連絡しましょう。

町内を歩いていると、住居跡であろうくぼみや石鏃、獣骨を発見することもあります。

この写真の周辺にも年代の違う遺跡が2つ確認されています。

この景色を当時生きた人たちも見ていたのでしょうか?

オホーツク文化期の遺物には動物意匠(モチーフ)のものが多く存在します。(動物意匠遺物といいます。)

羅臼町松法川北岸遺跡から出土した熊の形を模して作られた熊頭注口木製槽は国の重要文化財に指定されています。

いつか、動物意匠遺物に出会えることを夢見て・・・

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2021年05月13日賑わう季節

知床国立公園 羅臼 高林紗弥香

 5月に入り雪が降ったり、晴れたりと季節は行ったり来たりを繰り返しながら着実に歩みを進めております。ようやく知床半島にも桜の季節がやってきました。こんにちは、羅臼自然保護官事務所の高林です。

 先日、知床鳥獣保護区の巡視の為移動をしていると、鳥獣保護区外ではありますが海上に黒い点が沢山動いているのが見えました。

距離が有り同定は出来ませんでしたがミズナギドリ科の海鳥の群れと思われます。

 続けて海上を確認していると、シャチの背びれ、ナガスクジラと思われるブロウも確認出来ました。そうこうしていると、オジロワシが飛んできました。

 賑わう生命に思わず、「知床ってすごい・・・」と呟いてしまいました。

写真の赤丸内にシャチの背びれが見えます。

写真の赤丸内にシャチの背びれが見えます。

 大きな生き物たちが注目されることが多いですが、大きな生命が躍動しているということは、それらを支える小さな生命が豊かであるということです。

 そう考えると、まずは自分の生活、行動圏内にはどんな生物が息づいているか調べてみると面白いかもしれません。

 毎日の通勤路、通学路にも新しい発見がきっとあるでしょう。

写真はアミガサダケです。

写真はアミガサダケです。

 探しても見つけることが出来ずにいたのですが、身近な場所で発見されました。

美味しそうです・・・。

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2021年02月03日今年もやってくる

知床国立公園 高林紗弥香

流氷の到着が待ちきれず、1月初めから昼休みになると海氷情報とにらめっこを続けている羅臼事務所の高林です。

流氷は知床半島の北側(斜里町ウトロ)に接岸し、半島先端部では既に羅臼町側に回り込んでいるとの情報を得て、羅臼市街地付近でも見られる日を楽しみにしています。

さて皆さま、つぶらな瞳、ぽってりとした口、つるつるな肌!

魅力たっぷりなこちらの魚をご存じでしょうか?

ダンゴウオ科ホテイウオ属ホテイウオです。北海道では「ごっこ」と呼ばれています。

北海道の方であれば、ごっこ汁といえば聞いたことがあるでしょうか?

なぜごっこが手元にあったかというと、拾ったのです。

流氷が押し寄せると、特に小さな魚は急速に冷やされ仮死状態になることがあります。

まるで「氷締め」されたような魚が流氷の隙間に見つかることがあるのです。

そんな魚を求めて野生動物たちも流氷の上をさまよいます。

オオワシやオジロワシもそのような魚を獲りに氷上にやってくることがあります。

こちらの写真は昨年のものですが、ルサフィールドハウスの前でキタキツネが流氷の上を歩いていました。

個人的には、クリオネに捕食されることで有名!?なミジンウキマイマイ(ミジンウキマイマイ科ミジンウキマイマイ属)の姿を確認することも楽しみにしています。翼足と呼ばれる羽根のような器官を羽ばたかせて泳ぐ姿がなんともいえません。

流氷の海は魅力満点ですが危険も沢山あります。

冷たい海に落ちる危険性はもちろん、滑って転んでしまったり、流されてしまったり、押し寄せる流氷に挟まれてしまったり・・・

危険ですので、絶対に流氷に乗らないで下さい。

流氷に乗ってみたい!という方は、知床にはドライスーツを着用して流氷に乗ることが出来るアクティビティもありますので検索してみて下さい。

温暖化による海水温の上昇も影響し過去100年で流氷勢力は40%減少※していると言われます。

流氷と共にある知床の自然をしっかり観察していきたいと思います。

※地球環境研究センターニュース参考

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2020年09月25日山、きれいにつかいませんか?

知床国立公園 ウトロ 小泉尚也

道東の端っこの知床では、すっかり空気は秋の匂いになり、

河川にはシロザケが遡上してくる季節となりました。知床国立公園・ウトロ地区の小泉です。

9月15日-16日に知床連山巡視に行ってきました。

天候に恵まれ、草紅葉も始まりつつあり、素晴らしい景色を堪能できました!

(サシルイ岳からの三ツ峰、羅臼岳の景色)

(葉が紅葉している季節外れのチングルマ)

山が生み出す自然の景色は最高にきれいなのですが、登山道の各ポイントでは、人が生み出すとても残念な景色も見られました。

  

(弥三吉水にて人糞がついたトイレットペーパー) (銀冷水トイレブース裏のし尿後)

  

(極楽平にてグミの袋)        (二つ池野営指定地にて野生動物がいたずらしたであろうポリタンク)

◎し尿・トイレットペーパー問題

アクティブレンジャーが行っている羅臼岳・知床連山巡視の際には、毎回トイレットペーパーの調査回収調査をしています。岩尾別温泉ルートでは、オホーツク展望、弥三吉水、銀冷水、羅臼平。連山縦走路では、三ツ峰野営指定地、二つ池野営指定地、第一火口野営指定地行っています。特に岩尾別温泉ルートでは、利用者が多いため、各休憩地点に非常に多くのトイレットペーパーが落ちています。

今回の巡視では、し尿の臭いがきつい場所もあり、『弥三吉水』では計5カ所もトイレットペーパーが散乱しておりました。長時間の登山で尿意を感じるのは当然なことで、トイレもしないでということではありません。

山でのトイレは、携帯トイレを使い、使用後は下界に持ち帰りましょう。岩尾別ルートには『銀冷水』(登山口から徒歩3時間程度)という地点に携帯トイレブースを設置しておりますので、ご利用をお願いいたします。裏側には、男性用の小トイレ用もあり、非常に快適です。壁があるので、恥ずかしくないですよ!

きれいな景色をみせてくれる山は、きれいなままにしておきたいですね。

※携帯トイレブースは、積雪のため、10月中旬に冬期養生されますので、利用出来なくなります。ご了承ください。

(銀冷水トイレブース)

 

(男女兼用大便器)              (男性用小便器)

(携帯トイレ_羅臼岳ver)

※携帯トイレは登山口にある木下小屋やウトロのセブンイレブンでも購入できます。

知床の携帯トイレの詳細については、下記URLからご確認ください!

○知床登山のマナー 携帯トイレを使いましょう

www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/skn/ssi/keitaitoire.htm

◎野生動物とゴミ問題

野生動物がゴミを食べてしまうとその味を覚えてしまい、次は食べ物を持っている人間を狙って近づいてくるかもしれません。特に知床はヒグマが高密度に生息しているところです。そのヒグマがゴミの味を覚えてしまったら、、、。想像しただけで恐ろしいです。

このゴミ問題は、登山に限ったことではありません。知床にお越しの際は、野生動物が近くにいるということを自覚し、ゴミを捨てないなどの最低限のマナーを守っていただきたいと思います。動物たちも人間もきれいな自然を堪能できる世界自然遺産・知床になることように私たちも現場で頑張ります。みなさまもご協力の程、よろしくお願いいたします!

知床では、「道の駅・ウトロシリエトク」、「知床世界遺産センター」、「知床自然センター」にて、ゴミの有料回収を行っておりますので、ぜひぜひご利用ください!

※分別したもののみ受け付けております。資源ゴミについては、すすぎ洗いしたものをお願いしております。

知床でのゴミ問題に関して詳しく知りたい方は下記をご覧ください。

○活動報告BLOG|公益財団法人 知床財団 - 知床自然センター

https://www.shiretoko.or.jp/report

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2020年09月14日Shiretoko Autumn Bus Days(10/2~10/4)

知床国立公園 白石海弥

お久しぶりです。知床国立公園ウトロ側の白石です。季節はあっという間に過ぎ、秋に差しかかるウトロ...のはずが、9月に入っても真夏日が記録され残暑が苦しいです。

さて、2005年に世界自然遺産に登録されてから今年で15周年を迎える知床。節目となる今年、10月2日(金)~10月4日(日)新たなイベントを実施します。

世界的に見ても高密度に生息するヒグマ。知床の自然の豊かさの象徴である一方、観光客や地域住民との遭遇件数は増加の一途をたどり、その大半が道路沿いや遊歩道等で起きています。昨今、大々的に報道されたので耳にしたことがある方もいらっしゃると思いますが、「クマ渋滞」という言葉まで出始め、観光客とヒグマの距離感は近づくばかり。いつ人身事故が起きてもおかしくない状況が続いています。

何度呼びかけても無くならないポイ捨て、エサやり。餌付いてしまったヒグマは人を襲う危険が高く、やむを得ず駆除する、そんな事象が発生しているのも事実です。

今回のイベントは新しい知床の魅力を発掘しながら、これらの問題解決を図ろうとする初めての試みになります。

【期間】2020年10月2日(金)~2020年10月4日(日)の3日間

【区間】自然センター~カムイワッカ湯の滝間(羅臼岳登山口・ホテル地の涯含む)

【シャトルバス運賃】全便無料

【各ゲートの閉鎖時間】カムイワッカ湯の滝へ至るゲート:10月1日 午後4時に閉鎖

      五湖方面(羅臼岳登山口含む)へ至るゲート:10月1日 午後10時に閉鎖

イベント期間中自家用車・自動二輪の乗り入れが出来なくなります。

※羅臼岳をご利用の皆様には、別途早朝と夕方を中心にマイクロバスを運行します。

このイベントで運行されるシャトルバスは、いわゆるマイカー規制のような目的地への移動だけでなく、野生動物観察や自然ガイドによる解説もあり、新しい知床の楽しみ方を提供します。

詳細はコチラをご確認ください。

自然センターを出てすぐ、知床連山が皆様を出迎えてくれます。

今は青々としていますが、10月の上旬になれば紅葉が始まり、運が良ければ冠雪している連山が見られるかもしれません。

連絡・問い合わせは以下の通りです。

車両規制・シャトルバス運行に関する問い合わせ

知床国立公園カムイワッカ地区自動車利用適正化対策連絡協議会事務局

斜里町役場 総務部環境課TEL 0152-26-8217 FAX 0152-2-4150

イベント等実施に関する問い合わせ

公益財団法人 知床財団

TEL 0152-26-7665 FAX 0152-24-2115

また、9月19~9月22日の連休の間ディスタンスキャンペーンを道の駅うとろ・シリエトク隣で行います。

野生動物との距離感を大事にしようというキャンペーンで、普及啓発グッズの配布や、プラバン作り体験など子供でも楽しめるイベントとなっておりますので、連休中知床にいらっしゃる方々はぜひ足を運んで頂ければと思います。

詳細はコチラ

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2020年07月22日2020海鳥WEEK開催

知床国立公園 小泉尚也

知床国立公園ウトロの小泉です。

毎年実施している海鳥WEEKを今年も開催いたしますので、お知らせします!

【期間】7月23日(木)~7月31日(金)

【イベント内容】

①海鳥と知床の海の企画展

→知床世界遺産センター(レクチャー内)、入館無料

②うみどりサンセットクルーズ(地元の子ども限定)

今年の海鳥WEEKは、知床世界遺産センターでの展示と地元の子供向けに夕暮れの時間帯に出航するサンセットクルーズのみに縮小しての開催となりました。

☆海鳥WEEKとは☆

知床ウトロ海域環境保全協議会が主催しているイベントで、知床半島に多く生息するケイマフリを初めとした海鳥の保全活動や海鳥の楽しい観察の仕方などを学ぶことを通じて、地域の自然環境保全について考えようとの主旨で開催しているものです。環境省は、この協議会の一員として所属しており、海鳥の保全を通じて環境保全に取り組むこの活動を応援しています。

今、知床世界遺産センターでは、着々と海鳥の展示に向けて準備を進めております。この写真がかわいいかな、これを皆さんに知って欲しいなどなど模索しながら進めておりますので、是非足をお運び頂けたらと思います。

海鳥展示準備①

海鳥展示準備②

海鳥展示全体写真

(こちらは一昨年度の写真になります。)

今年の海鳥WEEKは、昨年度に比べ、規模縮小しての開催としました。

海鳥WEEKを楽しみにしておられた方には、本当に申し訳ございませんが、できる範囲で頑張って活動しています!ご理解の程、よろしくお願いいたします。

(おまけ)

ケイマフリ写真

(知床ウトロ海域環境保全協議会 福田氏 撮影)

こちらは海鳥WEEKにて、主役のケイマフリです。環境省レッドリストの絶滅危惧種Ⅱ類にも指定され、とても希少な鳥です。今ウトロの海で繁殖シーズンを迎えておりますので、たくさん見られます。ぜひ、観光船に乗って頂き、見つけてみてください!特徴は「フィー、フィー」というかわいらしい鳴き声と赤い足ですので、観察してみてください。

それと同時に、「知床・ウトロ海のハンドブック」という、海鳥や知床の海について詳しく解説されているハンドブックがあります。そのハンドブックとともに観光船に乗って頂くとより楽しめると思いますので、是非お買い求め頂けたらと思います。(収益については、海鳥の保全活動に使われます。)

海のハンドブック写真

○知床・ウトロ海のハンドブック

販売場所:観光船事業所・知床自然センター・知床世界遺産センター

定価:300円

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2020年05月01日知床国立公園(ウトロ地区)の施設休館状況

知床国立公園 ウトロ 小泉尚也

こんにちは、ウトロ自然保護官事務所の小泉です。

全国各地で春の訪れを告げるニュースが聞こえる中、知床の状況を気にしていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

今回は、4/28現在の知床(ウトロ地区)の情報をお知らせいたします。

新型コロナウイルス感染症の拡大防止に伴う緊急事態宣言が、全国に発令されている状況を考慮して、

ビジターセンターや知床五湖歩道・園地等のすべての施設は閉館・閉鎖しております。

利用者の皆様にはご迷惑をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いいたします。

この他、道の駅うとろ・シリエトク、知床自然センターも休館。

道の駅うとろ・シリエトク、オシンコシンの滝、知床峠の各駐車場も閉鎖となっております。

皆様にはこのような状況をご理解いただき、知床国立公園の利用をお控えいただきますようお願いいたします。

詳細な情報は各ホームページをご参照いただけたら、幸いです。

◆知床五湖のホームページ

https://www.goko.go.jp/

◆知床世界遺産センターホームページ

http://shiretoko-whc.jp/whc/

◆知床の観光情報|知床斜里町観光協会

https://www.shiretoko.asia/

 

        フクジュソウ               ギョウジャニンニク

  

        エゾイラクサ                エゾエンゴサク

知床では、ついこの間まで一面雪景色であったところから、力強く、鮮やかに、春を告げる植物たちが顔を出すようになってきました。世の中はこのようなご時世ですが、自然界では着々と命が芽吹き始めています。

早く事態が収束し、みなさんに知床国立公園に安心して訪れていただける日が来ることを願ってやみません。

これからは家にいても知床国立公園を少しでも楽しんでいただけるように、できる限り自然情報をアップしていけたらと思っておりますので、よろしくお願いいたます。

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2020年04月09日動き出す生命

知床国立公園 ウトロ 白石海弥

こんにちは。ウトロ事務所の白石です。4月に入り気温が2桁になる日が徐々に出てきたウトロ。それでもまだ寒いからと布団で怠けている人間界をよそ目に、自然界は着実に春を迎えています。

一面を覆いつくしていた流氷はわずかに残るばかり、海明けです。

氷で埋め尽くされていた港が明け、漁船も着水です。上架(船舶を海から引き上げること)している間に漁師さんたちはせっせと漁船のメンテナンスを行います。

いち早く春を報せるのがアキタブキ(フキノトウ)。根雪が無くなった地面からさっそく顔を出していました。

若いフキノトウは天ぷらにすると美味しいです。もう少ししたらギョウジャニンニクが生えてくるので、こちらはしょう油漬けにしてご飯のおともにしましょうね。きざんで餃子もアリです。

話が逸れましたが、これからエゾノリュウキンカや、フクジュソウといった春の花もほころび始めます。

※ 国立公園の中では、植物の採取が禁止されている場所があります。ご注意ください

動物たちも繁殖・出産シーズンに突入です。

こちらは北海道のみに生息するエゾモモンガ。冬の間はトドマツやカラマツ、シラカバなどの冬芽を食べて栄養を蓄え、2月下旬~3月下旬に交尾し、4月中旬ごろからベイビーが産まれます。

 

       毛づくろい途中                冬芽を食べるエゾモモンガ

オオワシの大半は北へ帰っていきました。知床に残るのは少数のオジロワシだけ。残ったオジロワシは同じ巣を使い繁殖するため、巣を補強しつつ抱卵期を迎えます。ピリピリしている彼らを刺激しないよう、観察する際は双眼鏡等を使い離れた場所から観ましょう。

沖に消えていく流氷とオジロワシ。北へ帰るのか残るのか。

キタキツネはまだ換毛期を迎えていないようです。

夏になると冬毛が抜けかなりみすぼらしい恰好になりますが、痩せ細っているわけではありません。可哀想だからと誤解し、餌をやることは絶対にしないでください。野生動物において人間の食べ物は栄養過多であり、消化できずにその身を弱らせることもありますし、餌を求めたが故に交通事故で命を落とすこともあります。

ヒグマもどうやら冬眠から覚めた様子。まだ私は見ていませんが、足跡がちらほらと発見されています。こちらもお腹が空いてピリピリしているため、見つけても決して車から降りないでくださいね。

流氷が溶けたことを皮切りに動き出す知床。春はもうすぐそこです。

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2020年02月10日鳥好きの祭典

知床国立公園 ウトロ 白石海弥

こんにちは。今回は根室市で開かれた「ねむろバードランドフェスティバル(以下ねむろBLF)」に知床ウトロ海域環境保全協議会の活動として出展してきましたのでご報告します。

根室は「野鳥の宝庫」とも言われ、日本を代表するバードウォッチングフィールドの一つ。イスカやコミミズクなどちょっと珍しい鳥が根室では見られることがあります。

そんな根室で13回目を迎えるねむろBLF、会場はメイン会場と道の駅に分かれており、今回私たちはメイン会場での出展でした。今年のねむろBLFのイチオシはコクガン。私のイチオシはアオバト。

 

知床ウトロ海域環境保全協議会では主にケイマフリについて普及啓発活動をしており、今回の出展でもばっちりアピールをしてきました。手ぬぐいを買って頂いた皆さまありがとうございました。売り上げは海鳥の保全活動に役立てられます。

会場では美麗な写真やイラストコンテスト、コクガンについての講演会や野鳥トークが開かれ終始鳥づくしでした。

鳥図鑑の絵を多数書いている谷口高司氏による「タマゴ式鳥絵塾」に参加しましたが驚きました。

まともに絵を描けない私が鳥の形をしたルリビタキを描けたんです!!

自分でもびっくりしました。誰が描いても描けるというのはすごいことです。

イベント中は多数のバードウォッチングツアーが組まれており多くの参加者がいたようです(参加したかった)

鳥まみれの3日間はあっという間に終わり。皆さまお疲れ様でした!

知床世界遺産センターでも鳥の特別展を開催しております。この時期多くやってくる海ワシの展示です。(海ワシとは海岸や水辺に生息し魚を主食とするワシの総称です)

毎年行っているモニタリング調査の速報や、特徴の違い、実寸大のシルエットなどワシだらけの展示をしております。

 

この冬知床に来られる方はぜひ遺産センターに足を運び、ワシについて学んでみてはいかがでしょうか?

スタッフ一同お待ちしております!

オマケ

私のイチオシの鳥、アオバト。新緑のような美しい緑の体と歌うような鳴き声が特徴です。良いですよ、アオバト。

なぜ、緑なのに青なのか。それは名づけられた当時、「緑」という言葉が日本にはなかったため、広い範囲の色を指していた「青」が付けられたからだそうです。信号の色が緑なのに「青信号」といっているのもこれにちなんでいたりします。良いですよ、アオバト。

学名はTreron sieboldii。あのシーボルトの名前が付けられています。博物学者として日本の生き物に関する資料を数多く残した彼に敬意を表して献名されました。他にもオニヤンマやサクラソウなど彼の名前が付いている生物は多いです。

余談がすぎました、ではまた!

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