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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

2016年6月、あなたの携帯トイレブースが目を覚ます

2016年06月13日
ウトロ 高橋 優太

 知床半島の中央を走る知床連山、その主峰・羅臼岳の山開きが、今年も7月の第一日曜日に執り行われます......さすればいよいよ夏山!!!夏山シーズン到来です!!!知床国立公園・ウトロの高橋です!!!!(山の話題なので興奮しています)

 

銀冷水から羅臼岳を望む

今のところまだかなり冬山です(6/6時点)

 

 これに先立ち、羅臼岳登山道の巡視をおこないました。「登山道の巡視」......アクティブレンジャーの仕事の中で最も血湧き肉躍るのがこの登山道巡視と言っても過言ではありません。(※個人差があります)ウトロ自然保護官事務所では、登山道の巡視を夏季6月から10月にかけ月1・2回程度実施しているのですが、6月上旬の今回がシーズン最初の登山道巡視になります。

 

大沢を羅臼平に向かう

血湧き肉躍らせた益荒男達が突き進む

 

 さて山中で具体的に何をするのかというと、

 

        •  ・ 登山道への倒木や、道標といった設備に破損がないか点検する
        •  ・ 雪渓の残り具合や、道迷い多発エリアの現状を把握する
        •  ・ 自然景観や動植物、利用状況等の情報・資料を収集する
        •  ・ 高山植物の盗掘など、違反事例がないか確認する
      •  

等々ありますが今回の巡視中、最も大きな作業といえばやはり「携帯トイレブースの開放準備」でしょう!

 

携帯トイレブース(冬囲い中)

携帯トイレブース(冬囲い中)

 

 羅臼岳の岩尾別登山口から3時間ほど登ったところに銀冷水という水場があります。そこに携帯トイレを使用するためのブース、木造の小屋が常設されているのですが、冬前には知床の厳しい氷雪に耐えられるよう冬囲いをしています。これを元に戻して、使用可能な状態にするのが今回の作業です。

 

携帯トイレブース(開放中)

携帯トイレブース(開放後)

 

 一見、「ブルーシートをとっただけでは?」と思われるかもしれませんがこのトイレブース、利用者が快適に用便できるようにするためのギミックを仕込む作業もおこないます。画像だと今ひとつ伝わらないのが哀しい......。

 

トイレの床面を網状にする工夫

ギミック(1): 通気を確保し、「万が一こぼした」際の被害を軽減する網状の床

 

プライバシーを確保する仕切り

ギミック(2): 仕切りでプライバシーを確保する、男性用の携帯トイレ朝顔

 

 ちなみに携帯トイレをセットすると下のような感じになります。

 

携帯トイレを便器にセットする

 

 「携帯トイレのパッケージを開けて、便器にセットする」というワンアクションが必要になりますので、我慢の限界が近い場合はご注意ください。

 

 この夏、羅臼岳への登山をご予定の方は、是非とも携帯トイレを装備に加えたうえで朝食をモリモリ食べて入山し、携帯トイレブースのギミックを体感してください!!!

 

 

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 ※ 携帯トイレは岩尾別登山口の最寄りで販売(木下小屋)、回収(ホテル地の涯駐車場)している  他、下記の場所でも販売・回収しています。

 

● 羅臼岳近辺の携帯トイレ販売場所

 【斜里町内】

 ・木下小屋 ・ホテル地の涯 ・岩尾別ユースホステル

 ・知床自然センター ・知床五湖パークサービスセンター

 ・知床世界遺産センター ・道の駅うとろ・シリエトク

 ・セブンイレブン(ウトロ)

 

 【羅臼町内】

 ・羅臼ビジターセンター ・むらたスポーツ

 

● 携帯トイレの回収BOX設置場所

 【斜里町側】

 ・岩尾別登山口(ホテル地の涯駐車場)

 ・硫黄山登山口(道道沿い)

  ※ 無料回収(協力金箱を設置しています。ご協力をお願いします。)

  

 【羅臼町側】

 ・羅臼温泉野営場

  ※無料回収