北海道のアイコン

北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

アライグマとは一体何者

2012年06月08日
羅臼
お久しぶりです。 羅臼自然保護官事務所の菅原です。
アライグマは、北アメリカ原産の特定外来生物で、さまざまな動植物を幅広く捕食する雑食性であり、さらに繁殖力が強いことから自然環境への影響が懸念されています。ここ知床国立公園でもたびたびアライグマの目撃情報が寄せられており、希少な生態系や野生動物などへの影響が問題視されています。羅臼では、アライグマの木に登る習性からシマフクロウへの影響が心配されています。

ここで、簡単なアライグマとタヌキの見分け方をご紹介します。


アライグマ特徴             
・目の間の黒い線            
・シマシマの尻尾   


タヌキ特徴
・黒い足
・一様な色の尻尾

一番の特徴は、尻尾です。アライグマは縞模様の尻尾を持っています。
タヌキの尻尾には縞模様はありません。

アライグマが日本に定着してしまった理由は、ペットブームです。

アライグマは、その風貌のかわいらしさからペットとしてとても人気がありました。
幼獣のアライグマは、おとなしくかわいいものの成獣のアライグマは人になつきにくく、気性が荒く、手がつけられなくなる例が後を絶たず、このため多くのアライグマが野外に放され、野生化するに至りました。ペットを飼うことは悪いことではりません、生き物を飼うといことは、命に責任を持つということです。ペットを飼っている方は、最後まで責任を持って面倒を見てください。

アライグマだけなく他の外来種でもこのようにペットが逃げ出して野生化してしまう例が数多く存在しています。外来種の問題は、日本全国でさまざま問題になっており、早急に対応していかなくていけない大変重要なことです。

人間が持ち込んだ野生動物が原因で自然の生態系に様々な影響を与えてしまっているのです。そういう意味では、海外から持ち込まれた野生動物たちは被害者なのかもしれません。全く知らない土地に連れてこられたら、その土地で頑張って生きて行くしかないですからね。

 ぜひ皆さんも外来種の事をもっと知って、自然の事を考えてみてください。