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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

知床連山巡視その1

2013年07月23日
羅臼
7月14日から15日にかけて知床連山を縦走しました。
初日は硫黄山登山口を出発し知円別岳、南岳を経て二ツ池にテント泊。
天候は快晴。天気が良すぎて灼熱地獄のような尾根沿いでしたが、硫黄沢出合から長い雪渓が続き、ひんやりした空気が気持ちよい。しかし、雪渓から紫外線の照り返しがきつい。


硫黄沢の雪渓

雪の下の第一火口野営地

硫黄山から知円別岳にかけて咲くシレトコスミレ

今シーズンは残雪の多さが話題の知床ですが、第一火口の野営地は完全に雪の下。ものすごい雪の量です。
知円別岳から南岳の登山道で経て二ツ池野営地までは雪はなく、ぬかるみもありません。
二ツ池に差しかかるルートは一部区間が昨年より変更となっているため、これまでの水没した道で足首まで水が浸かることから解消されました。
二ツ池野営地では環境省を除くと4パーティ19名の利用者でテントは13張り。ここでフードロッカー管理をし、そして利用者に対する携帯トイレの普及調査を行いました。結果は2名の1パーティが持参していなかったものの、残りの17名は携帯トイレ持参という状況。約9割の利用者が携帯トイレ持参ということです。持っていなかった利用者にはこちらで持っていた予備の携帯トイレを渡しました。100%の普及を目指します。
なお、二ツ池の先には巨大な雪渓が残っており、しばらくは水に困りません。

この区間の植物の開花状況としては、シレトコスミレの他、エゾコザクラ、エゾノツガザクラ、アオノツガザクラ、コエゾツガザクラ、ミネズオウ、イワヒゲ、コケモモ、ゴゼンタチバナ、イソツツジ、ヤマブキショウマ、ウコンウツギ、メアカンキンバイ、メアカンフスマ、チングルマ、ミツバオウレン、キバナシャクナゲ、ハクサンチドリ、ミヤマクロズゲ、マルバシモツケ、エゾカンゾウ、ウラジロナナカマド、コメバツガザクラが咲いています。

翌日はオッカバケ岳、サシルイ岳、三ツ峰、羅臼平、屏風岩を経て羅臼温泉口へ下山します。

つづく